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牡丹灯記

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牡丹灯記(ぼたんとうき、牡丹燈記)は、中国明代の文言短編小説。瞿佑(くゆう)の怪異小説集『剪灯新話』巻2に収められている[1]。

概要

元末の明州、現在の浙江省寧波を舞台とし、元宵節の夜に書生の喬生が、牡丹灯を持つ侍女に導かれた美女・符麗卿と出会うことから物語が始まる。喬生は符麗卿と逢瀬を重ねるが、やがて彼女がすでに死んだ女性の幽霊であり、その棺が月湖の湖心寺に安置されていることを知る。喬生はいったん道士の符によって幽霊を退けるが、のちに戒めを破って湖心寺を通ったため、符麗卿に棺の中へ引き入れられて死ぬ。その後、喬生・符麗卿・侍女金蓮の霊は人々に災いをもたらすが、鉄冠道人によって鎮められる。

本作は人鬼恋を主題とする怪異小説であり、唐宋以来の伝奇・志怪文学の系譜を受け継ぐ作品である。物語の舞台として、明州(寧波)の鎮明嶺、月湖、湖心寺など、現在の寧波に関わる地名が具体的に描かれている。

「牡丹灯記」は日本文学にも影響を与えた。江戸時代には浅井了意の『御伽婢子』に翻案され、さらに『雨月物語』などの江戸時代の小説にも影響を及ぼした。とくに三遊亭円朝の『怪談牡丹燈籠』は、本作を源流の一つとする日本の代表的怪談として知られる[2]。

また、『剪灯新話』は朝鮮・日本・ベトナムなど漢字文化圏の怪異文学にも影響を及ぼした。朝鮮では金時習の『金鰲新話』、ベトナムでは阮璵(Nguyễn Dữ)の『伝奇漫録』などが、「牡丹灯記」受容の文脈で論じられている[3]。

出典

外部リンク

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