特別将棋栄誉賞

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特別将棋栄誉賞(とくべつしょうぎえいよしょう)は、日本将棋連盟に所属する将棋棋士がプロ入り後、すなわち四段昇段後に公式戦で通算1000勝を挙げた時に贈られる賞である。また、通算1200勝の時にも贈られる。対局数の多くなった現代でも1年間に30勝すればベストテンに入るほどであり、通算1000勝を挙げる棋士は極めて少ない。前段階として、通算600勝で将棋栄誉賞、通算800勝で将棋栄誉敢闘賞が贈られる。また、通算1500勝達成者には特別将棋栄誉敢闘賞が贈られる。

ここでは「特別将棋栄誉賞」(通算1000勝および1200勝)、「特別将棋栄誉敢闘賞」(通算1500勝)の各受賞者のほか、節目となる通算1100勝、1300勝、1400勝、1600勝の各達成者について記す。

1100勝達成者

通算1000勝達成者(「特別将棋栄誉賞」受賞者)を達成順に記載する。

通算1000勝を達成している棋士は13名(2025年7月9日時点)。

 :現役棋士
1000勝達成者(特別将棋栄誉賞)
#達成者達成日達成時年齢達成速度
(四段昇段後)
達成時の勝敗成績最終成績備考
(※ 1200勝達成者)
1大山康晴1977年4月30日54歳1か月37年2か月1000勝455敗 (0.687)持将棋 21433勝781敗 (0.647)[1]
2加藤一二三1989年8月21日49歳7か月35年0か月1000勝671敗 (0.598)持将棋 11324勝1180敗 (0.529)[1] 最多対局数 2505局 / 最多敗戦数 1180敗
3中原誠1992年1月10日44歳4か月26年3か月1000勝485敗 (0.673)持将棋 31308勝782敗 (0.626)[1][2]
4米長邦雄1994年12月12日51歳6か月31年8か月1000勝657敗 (0.604)持将棋 11103勝800敗 (0.580)[1]
5内藤國雄2000年9月18日60歳10か月41年11か月1000勝752敗 (0.571)1132勝1000敗 (0.531)[1]
6有吉道夫2001年3月5日65歳7か月45年11か月1000勝843敗 (0.543)1088勝1002敗 (0.521)[1]
7谷川浩司2002年7月13日40歳3か月25年6か月1000勝532敗 (0.653)持将棋 3現役[1]
8羽生善治2007年12月20日37歳2か月22年0か月1000勝373敗 (0.728)持将棋 1現役最年少・最速・最高勝率[1]
2019年 1434勝(最多勝記録更新)[3]
2022年 1500勝(史上初)[4]
9佐藤康光2017年7月28日47歳9か月30年3か月1000勝598敗 (0.626)現役[5]
10丸山忠久2023年12月8日53歳4か月33年8か月1000勝600敗 (0.625)現役[6]
11森内俊之2025年2月20日54歳4か月37年9か月1000勝636敗 (0.611)現役[7]
12 森下卓 2025年3月11日 58歳8か月 41年5か月 1000勝756敗 (0.569) 持将棋1 現役 [8] / タイトル無冠で1000勝達成(史上初)[9]
13 郷田真隆 2025年7月09日 54歳3か月 35年3か月 1000勝648敗 (0.607) 持将棋1 現役 [10][11]

表彰対象ではないが、節目となる通算1100勝を達成している棋士は8人(2024年1月11日時点)。

 :現役棋士
1100勝達成者
#達成者達成日達成時年齢達成速度
(四段昇段後)
達成時の勝敗成績備考
(※ 1200勝達成者)
1大山康晴1979年11月29日56歳8か月39年7か月1100勝520敗 (0.679)[12]
2加藤一二三1993年3月08日53歳2か月38年11か月1100勝745敗 (0.596)[12]
3中原誠1995年6月29日47歳9か月29年8か月1100勝557敗 (0.664)[12]
4米長邦雄2003年6月30日60歳0か月40年2か月1100勝791敗 (0.582)持将棋 1[12][13]
5谷川浩司2006年2月06日43歳10か月29年1か月1100勝601敗 (0.647)持将棋 3[12][14]
6内藤國雄2009年1月21日69歳2か月50年3か月1100勝883敗 (0.554)[15]
7羽生善治2010年6月01日39歳8か月24年5か月1100勝420敗 (0.723)持将棋 1最年少・最速・最高勝率[16]
8佐藤康光2024年1月11日54歳3か月36年9か月1100勝710敗 (0.607)[17]

受賞者(1200勝)

通算1200勝でも「特別将棋栄誉賞」として表彰される。

2024年3月31日現在の達成者は5名。

 :現役棋士
1200勝達成者(特別将棋栄誉賞)
#達成者達成日達成時年齢達成速度
(四段昇段後)
達成時の勝敗成績備考
(※ 1500勝達成者)
1大山康晴1982年6月03日59歳2か月42年3か月1200勝568敗 (0.679)持将棋 2[18]
2中原誠1999年6月29日51歳9か月33年8か月1200勝636敗 (0.654)持将棋 3[18]
3加藤一二三2001年2月14日61歳1か月46年6か月1200勝888敗 (0.575)持将棋 1[18]
4谷川浩司2011年3月10日48歳11か月34年2か月1200勝698敗 (0.632)持将棋 3[18][19]
5羽生善治2012年8月17日41歳10か月26年8か月1200勝459敗 (0.723)持将棋 1最年少・最速・最高勝率[18]

1300勝達成者

表彰対象ではないが、節目となる通算1300勝を達成している棋士。

2024年3月31日現在の達成者は5名。

 :現役棋士
1300勝達成者
#達成者達成日達成時年齢達成速度
(四段昇段後)
達成時の勝敗成績備考
(※ 1500勝達成者)
1大山康晴1985年11月15日62歳8か月45年7か月1300勝650敗 (0.667)持将棋 2[20]
2中原誠2007年9月27日60歳0か月41年11か月1300勝769敗 (0.628)持将棋 3[20]
3加藤一二三2011年11月01日71歳10か月57年3か月1300勝1074敗 (0.548)持将棋 1[20]
4羽生善治2014年11月20日44歳1か月28年11か月1300勝499敗 (0.723)持将棋 2[20] 最速・最年少・最高勝率
5谷川浩司2018年10月01日56歳5か月41年9か月1300勝832敗 (0.610)持将棋 3[21]

1400勝達成者

表彰対象ではないが、節目となる通算1400勝を達成している棋士。

2025年1月15日現在の達成者は3名。

 :現役棋士
1400勝達成者
#達成者達成日達成時年齢達成速度
(四段昇段後)
達成時の勝敗成績備考
(※ 1500勝達成者)
1大山康晴1990年5月01日67歳1か月50年0か月1400勝743敗 (0.653)持将棋 2[22][23][24]
2羽生善治2018年4月12日47歳6か月32年3か月1400勝565敗 (0.712)持将棋 2[25] 最年少・最速・最高勝率
3谷川浩司2025年1月15日62歳9か月48年0か月1400勝945敗 (0.597)持将棋 3

1500勝(特別将棋栄誉敢闘賞)

特別将棋栄誉敢闘賞(とくべつしょうぎえいよかんとうしょう)は、日本将棋連盟に所属する将棋棋士が公式戦で通算1500勝を挙げた時に贈られる賞である。2022年4月に新たに制定された[4][26]

 :現役棋士
1500勝達成者(特別将棋栄誉敢闘賞)
#達成者達成日達成時年齢達成速度
(四段昇段後)
達成時の勝敗成績備考
1羽生善治2022年6月16日51歳8か月36年5か月1500勝654敗 (0.696)持将棋 22019年 1434勝(最多勝記録更新)[3][4]

1600勝達成者

表彰対象ではないが、節目となる通算1600勝を達成している棋士。

 :現役棋士
1600勝達成者
#達成者達成日達成時年齢達成速度
(四段昇段後)
達成時の勝敗成績備考
1羽生善治2025年11月26日55歳1か月39年11か月1600勝731敗 (0.686)持将棋 2[27]

1000敗

1000敗に到達した場合でも特に表彰はないが1000勝達成よりも難しいとされ、隠れた名誉の記録である。

これは、順位戦や棋戦上位のリーグ戦以外の公式戦はトーナメントであるためで、トーナメント棋戦敗退時の負け数は参加棋戦数と同数になる(竜王戦だけは原則2敗)。また、順位戦をはじめとしたリーグ戦では対局数が最大負け数であるが、順位戦以外のリーグ戦はその前にトーナメントを勝ち上がらないと参加すらできず、参加できてもそこでの成績不振はリーグ陥落に繋がる。順位戦での成績下位は降級点・降級、さらにはフリークラス編入に繋がる。フリークラス編入となった場合対局数が減少し、何より現役継続が危ぶまれる。

1000敗に到達するのは長期間現役でいる以外に、タイトル戦に出場する、本戦の挑戦者リーグ戦(王将戦・王位戦)に進む、竜王戦で2組以上に在籍して本戦前に1敗する(2組は決勝までは勝ち進まないと本戦には進めないが決勝は負けても本戦出場可能。1組はどこで1敗しても2敗目を喫する前に通算3勝できれば本戦出場できる。)、竜王戦で挑決3番勝負まで進む、棋王戦でベスト4まで進む(ここまで進めば2敗失格システムとなる)、順位戦で長期在籍するなど、長期間高い水準で活躍した者のみが到達できる[28]

順位戦で長期在籍しつつ負け数を稼ぐ方法としては、降級・降級点を取らない程度に多く負ける(A級では4勝5敗、B1では5勝7敗、B2以下では4勝6敗ならよほどのことがない限り降級・降級点は回避できる)、降級点の取得と抹消を繰り返す(10戦全敗で降級点を取得した次の年に6勝4敗で抹消すれば2年で14敗、1年あたり7敗と降級点回避より効率いい)、降級と昇級を繰り返す(B2またはC1で2期連続10戦全敗で降級してから即昇級すれば3年で最低20敗と1年あたり6敗より多く稼げてこれまた降級点回避より効率よく稼げる)、フリークラス編入と即復帰を繰り返す(3期連続10戦全敗でフリークラス編入した直後に順位戦復帰条件を満たせば4年で30敗、1年あたり7.5敗と降級と昇給・降級点の取得と抹消よりさらに多く稼げるが60歳までしか使えない)、がある。

2025年3月31日現在での1000敗への到達者は3名で、いずれも1000敗に到達した時点で既に1000勝も達成している特別将棋栄誉賞の受賞者である。

通算1000敗 到達者
#到達者到達日到達時年齢四段昇段後
年数
到達時の勝敗成績 最終成績「1000勝」
達成以後の成績
備考
1加藤一二三2007年8月22日67歳7か月53年0か月1261勝1000敗 (0.558) 1324勝1180敗 (0.529)261勝329敗[29] / 2013年 1100敗到達(史上初)[30]
2有吉道夫2010年3月9日74歳7か月54年9か月1086勝1000敗 (0.521) 1088勝1002敗 (0.521)86勝157敗[31]
3内藤國雄2015年3月12日75歳4か月57年5か月1132勝1000敗 (0.531) 1132勝1000敗 (0.531)132勝248敗現役最後の対局で到達[32]

脚注

関連項目

外部リンク

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