アメリカ合衆国の警察は、歴史的経緯によって、地域ごとの郡保安官(シェリフ)や市警察など、様々な組織によって担当される。それとは別に、州や連邦政府に所属する法執行機関も多数存在する。この連邦政府の法執行機関には、司法省に所属するアルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局(ATF)、麻薬取締局(DEA)、連邦捜査局(FBI)、国土安全保障省に所属するシークレットサービス(USSS)、海軍省に所属する海軍犯罪捜査局(NCIS)、陸軍省に所属する陸軍犯罪捜査局(CID)[1]などが含まれ、それらの法執行機関において犯罪捜査、及び令状執行の権限を与えられたものを一般に特別捜査官という。いずれも銃の携帯を許されている。
以上のように、何か特別な分野を担当する警察官という意味ではなく、上下関係を表すものでもない。特別捜査官の責任者は「Special Agent in Charge (SAC)」とそのまま「特別捜査官の責任者」という肩書となる。
主に連邦捜査局(FBI)などの特別捜査官を意味して「連邦捜査官」と和訳される場合もあるが英語では口語で、昔は「Gメン」、現在は「Feds」(連邦政府の連中)[2] と短縮する。
シークレットサービスの職員も「エージェント」であり、警護の他に犯罪捜査(法執行)も行うため「スペシャル・エージェント」と呼ばれる[3]。任務をサポートするスペシャル・オフィサーというのもあり、逮捕することが出来る[4]。
中央情報局(CIA)も名前に「エージェンシー」が入っている通りその職員は「エージェント」であり、アメリカ合衆国の国内において活動する権限はなく、軍事や諜報の分野においては対外工作をする人(「エージェント」)を「工作員」と訳すことが多い。よってFBI等ほど「スペシャル」に特別な意味はなく、分析官は「アナリスト」、その他「スペシャリスト」や「オフィサー」などと区別される[5]。
司法省の下の連邦保安官は、その仕事内容と歴史的経緯から「U.S.マーシャル」という。