猟銃 (小説)
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概要
主な登場人物
導入部とラスト
- 私:ストーリーテラーで、本編には無関係。氏名は明かされず、原作の井上靖本人でもない。
本編
- 三杉穣介:実業家。
- みどり:三杉穣介の妻。
- 彩子:みどりの従姉妹。三杉穣介の不倫相手。
- 薔子(しょうこ):彩子の娘。
- 門田礼一郎:医師。彩子の離婚した夫で、薔子の父。
- 女:門田が過去に関係していた女[1]。
要旨
この小説は恋愛心理小説であり、「猟銃」という題名から連想される殺意や殺人事件などは発生しない。
「私」は、詩の同人雑誌に自己流の詩を掲載している。ある年の11月初旬に「私」は友人の依頼で、伊豆の天城山麓に赴く。その折、すれ違った1人の中年猟師の姿に哀愁と感銘を受けた。私は帰宅後に「猟銃」と題する詩を創作し、同11月末に狩猟関連の機関誌へ寄稿する。数ヵ月後に「私」の所へ手紙が届く。三杉穣介という全く面識の無い男性からのものだった。その手紙には「機関誌に掲載された詩を拝読して、描かれている猟人は自分のことではないかと思いました。手元に自分宛ての3通の手紙があるのですが、貴方(=私)に読んで頂きたい気持ちが起こりました。読んで下さった後は私に代わって破棄して頂いて結構。貴方と伊豆ですれ違ったのは、この3通の手紙を受け取った直後の頃だったと思われます。私が狩猟の趣味を始めたのはその数年前からで、始めてからはずっと猟銃は私の肩になくてはならないもののようでした」と書かれていた。そして翌々日、三杉に宛てて書かれた3通の手紙が別便で「私」の所に送付されて来る。
3通の手紙は順に〈薔子の手紙・みどりの手紙・彩子の手紙〉で構成されている。
ラストは3通の手紙を読み終えた私が再度登場して、三杉からの手紙も再読し、「この〈破棄していいという3通の手紙〉を受け取る数年前から既に、1人で出来る狩猟の趣味を始めていた?…。一体、三杉が3通の手紙を読んだ時は何を思ったのだろうか?」について分析し、終了する。
映画
テレビドラマ
その他の映像化
舞台
カナダ東海岸・モントリオールと日本で、2011年9月から同年11月にわたって本作を原作とした舞台劇が上演された。日本人女優・中谷美紀とカナダ人俳優(フィジカル・アクター)のロドリーグ・プロトーによる二人芝居で、スタッフにはカナダの演出家・フランソワ・ジラールを中心にシルク・ドゥ・ソレイユ『ZED』のクリエイターたちが結集した。モントリオール公演での題名は『Le fusil de chasse』(フランス語で「猟銃」の意味)。モントリオールでは日本語で演じながらも、フランス語の字幕付きでの上演となった[2]。当初は日本で初演を迎える予定であったが[3]、モントリオールでの初演は全公演のチケットが完売し、初日の上演後にはスタンディングオベーションで迎えられるなど大成功を収めた[4]。
中谷は、出演映画『シルク』の監督であったジラールから打診を受け、舞台初出演を決め、自らの希望で薔子・みどり・彩子の三役を1人で演じることとなった。二人芝居ではあるが、中谷によるモノローグ芝居が中心で、相手役のプロトーは無言を貫き、中谷の背後での身体表現のみという斬新な演出となっている[2]。
出演者
- 薔子 / みどり / 彩子(三役):中谷美紀
- 三杉穣介:ロドリーグ・プロトー
スタッフ
- 演出:フランソワ・ジラール
- 翻案:セルジュ・ラモット
- 日本語監修:鴨下信一
- 後援:カナダ大使館、ケベック州政府在日事務所
- 企画制作:パルコ(日本)、Usine C(カナダ)
日程
カナダ・モントリオール公演
日本公演
| 公演 | 公演日 | 劇場 |
|---|---|---|
| 東京公演 | 2011年10月3日 - 10月23日 | PARCO劇場 |
| 兵庫公演 | 2011年10月29日 - 30日 | 兵庫県立芸術文化センター |
| 新潟公演 | 2011年11月6日 | 新潟市民芸術文化会館 |
| 福岡公演 | 2011年11月18日 - 19日 | キャナルシティ劇場 |
| 名古屋公演 | 2011年11月23日 - 24日 | 名鉄ホール |
| 京都公演 | 2011年11月27日 | 京都芸術劇場 |
オペラ
オーストリアのブレゲンツで開催されたブレゲンツ音楽祭2018において、2018年8月15日に本作を原作としたオペラ(独語原題:DAS JAGDGEWEHR)が世界初演された。作曲者はオーストリアの作曲家トーマス・ラルヒャー。作品は全3幕で幕間の休憩はなく連続して上演された(上演時間:1時間40分)。
出演者
- 詩人/ロビン・トリットシュラー(テノール)
- 穣介/アンドレ・シュエン (バリトン)
- 薔子/サラ・アリスティド(ソプラノ)
- みどり /ジュリア・ペリ(ソプラノ)
- 彩子/オリビア・バーミューレン(ソプラノ)
- 指揮/マイケル・ボダー
- 管弦楽/アンサンブル・モデルン/スコラ・ハイデルベルク
日程
- 2018年8月15日(世界初演)、17日、18日の計3回の公演