王城寺原演習場
From Wikipedia, the free encyclopedia

座標: 北緯38度29分12.02秒 東経140度42分41.34秒 / 北緯38.4866722度 東経140.7114833度 王城寺原演習場(おうじょうじはらえんしゅうじょう、Ojojihara Proving Ground)は、宮城県加美郡色麻町、黒川郡大和町と大衡村の3町村にまたがり所在する陸上自衛隊の演習場である。
2023年(令和5年)1月30日より「重要施設の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律(ドローン規制法)」による対象防衛関係施設に指定されている。
演習では火砲、特に榴弾砲が使われることから騒音と地響きの問題が県広範囲で起きている。
面積は約4250万平方メートル、東京ドーム909個分の広さがあり、全国で5番目に広い。演習場には演習場を管理する部隊が常駐しており、この広大な演習場の使用状況の把握や使用後の点検、施設や器材等の維持管理を実施する[1]。
対戦車ヘリコプター、迫撃砲、榴弾砲、戦車の訓練が可能な東北地方唯一の大規模演習場であり、陸上自衛隊だけでなく在日米軍やアメリカ州兵との合同訓練にも使われている。演習場の管理は最寄りの大和駐屯地業務隊の管理科演習場管理班が担当している。
近年では市街戦を想定した訓練場として190m×150mの区画に「ホテル」「銀行」「総合ビル」「スーパーマーケット」を模したプレハブ小屋、マンホールを有する下水道が整備されている[2]。降雪があるため、冬期には雪中戦の訓練が行われている。
火砲の騒音
王城寺原における訓練は騒音の大きな155mm榴弾砲を使用するものもあり、広範囲で騒音問題が発生している[3][4]。演習場のある自治体のみならず、大崎市や仙台市、岩沼市といった遠方の自治体でも射撃等の音や震動が届くことがある[5][6][7]。2021年3月に土日を含む4日間にわたり砲撃訓練が行われた際は、仙台市北部でも爆音と地響きで窓ガラスが震える状態で、苦情が相次いだとして地元紙で取り上げられる事態となった[3]。
防衛省側では、演習場を囲む形で住宅防音区域を設定して防音工事の助成事業を行っているほか、砲撃音の定点測定と測定結果の公表などを行っているが[8][9][10]、地元の王城寺原演習場対策協議会からは、防衛省に対して騒音を含む周辺住民に対する配慮のほか、防衛省の住宅防音工事の適用区域拡大が要望されている[4]。
沿革
第二次世界大戦末期には、本土決戦に備えて特別攻撃隊専用の秘匿飛行場が設置されたことがあった[11][12]。
大原砲兵射撃場
大原練兵場
大原演習場
- 1890年(明治23年)頃:大原演習場と呼ばれる。
- 日清戦争後の1897年(明治30年)から日露戦争後の1908年(明治41年)にかけて3回の大幅な土地の買収、収容が行われ演習場の拡張が行われた。この頃の拡張で、王城寺原を含む土地が演習場に組み込まれる。
王城寺原演習場
- 1912年(明治45年):王城寺原演習場と改称され現在までこの名称が使用され続けている。
- 1925年(大正14年)10月:皇太子裕仁親王(のちの昭和天皇)が東北陸軍大演習を統覧。現在も色麻町の愛宕山に「摂政宮殿下御統覧記念碑」が残されている。
- 1929年(昭和4年):仙台鉄道が演習場内を縦断して開通。
- 1945年(昭和20年):終戦により、GHQに接収。
- 1958年(昭和33年):戦後占領期が終わると共に返還された。
- 1984年(昭和59年):初めての日米合同演習が行われ、その後もたびたび合同演習が実施されている。
- 1996年(平成8年):沖縄県の負担軽減のため、在日米軍の沖縄県道104号線越え実弾射撃訓練を王城寺原演習場を含む5箇所で分散・実施することが日米合同委員会において合意された。
- 1997年(平成9年)より毎年、在日米軍の実弾射撃訓練が王城寺原演習場でも行われている。
- 2011年(平成23年):3月11日の東北地方太平洋沖地震の際には、災害派遣の基地としても機能した。
演習場の状態

- 総面積
- 46,488,691平方メートル
- 内訳
- 色麻町
- 19,028,662平方メートル
- 大和町
- 15,759,504平方メートル
- 大衡村
- 11,700,525平方メートル
- プレハブ小屋を使用したCQB訓練(2004年2月9日)
- 訓練のため王城寺原に飛来した陸上自衛隊のAH-1S
- 訓練開始前に行われる式典のために移動する74式戦車
- アメリカ海兵隊によるM777 155mm榴弾砲の実弾演習
- 陸上自衛隊とサウスカロライナ州陸軍州兵の合同訓練(2010年2月13日)
- 屋外射撃場で訓練を行うサウスカロライナ州陸州兵(2010年2月13日)
- 出店しているデイリーヤマザキで買ったカップラーメンを食べるアメリカ海兵隊員