共同危険型暴走族の行うような派手な改造を好むものも少なくは無かったが、その殆どがレーシングカー同様の性能面の改造を好んで行っていた。環状線の一般車を高速ですり抜けながら走る、いわゆるアミダ走行に必要だったため足回りはサーキット仕様のハードなセッティングが好まれた。
他にも「直管サイド出しマフラー・ロールケージ・バケットシート・4点式シートベルト・セミスリックタイヤ」といったサーキット仕様の改造が好まれた。現代ではこれを「環状仕様」と呼ぶものも多く、特に環状仕様のシビック・CR-Xは未だ根強い人気があり、中古車市場でも「競技用車両」として流通することがある。他には長方形のチームステッカーやワッペンのようなステッカー作成し、車体後部に貼るといったのが特徴で、このステッカーはチームメンバー以外にも配布されチームの勢力の大きさを象徴する物として使用されていた。
また、「ハチマキ」と称されるフロントウインドウステッカーや車体にレーシングカーを彷彿とさせるペイントやラッピングを施す者もいた。これらは当時のグループAやN1、その他自動車メーカー主催のワンメイクレースの影響を強く受けている。また中には実際のレーシングカーを盗難し、使用していた者もいた。
中には木刀、ハンマー、ガス銃といった武器を車内に携帯する者もおり、抗争しているチームとの喧嘩や一般車に因縁をつける際に使用していた。
初期の頃はS30・S130型フェアレディZやC110型スカイライン、マツダ・サバンナといった後輪駆動車種が主流だった。中古車市場でもかなりの台数が流通しており、また高性能だった事、当時の暴走族が使用する車種の代表ということが主な理由とされている。
1983年にホンダがシビック(3代目)を発売すると、それまであまり注目されなかった前輪駆動車に注目が集まる。翌、1984年にシビックSiが発売されるとその人気は確固たるものとなり、シビックを中心とした小〜中型のスポーツカーが環状族の中でブームとなる。
特にシビックSiは前輪駆動かつ小柄な車体と高出力のエンジンを武器に、環状において一般車をアミダ走行するにおいて最も有力な車として支持され、何よりも新車価格が安価かつ、ワンメイクレース仕様やグループA仕様が存在したことによりアフターパーツや派手なカラーリングのベースカラーも豊富だったことから広まった。シビックはキャッチコピーの「ワンダーシビック」から「ワンダー」の愛称で親しまれ、走りに凝りのない喧嘩やナンパ目的のチームではSi以外のグレードも使われていた。走りに凝りのあるチームの間ではSiに搭載されたZCエンジンをノーマルの1.6Lから1.75Lに排気量アップする仕様が流行し、語呂から由来した、「イナゴ仕様」と呼ばれていた。
環状族シビックの一例 漫画:ナニワトモアレに登場するワンダーシビックのレプリカ仕様
サーキット仕様のハードサスペンションに同じくサーキット仕様のマフラー・バケットシート・ロールケージが装着されている。
グループA仕様のシビックSiレースカー。このような派手なカラーリングも環状族の間で流行していた。また、一部ではあるが実際にグループA仕様やワンメイクレース車両のシビックが盗難され使用されていた事もある。
環状族ブームが全盛期を迎える頃に発売された4代目シビックはキャッチコピー「グランドシビック」から「グランド」という愛称が着くが、1989年に発売されたSiRの登場により環状族の勢力図はほぼシビック・CR-X系一強となる。特にSiRはエンジンの可変バルブ機構「VTEC」をそのまま車両への愛称「ブイテック」とし、走りに凝りのあるチームの間では「ブイテックとそれ以外のシビックとその他」という構図がほぼ完成してしまう。また、VTECの「高回転でカムが切り替わり、ただでさえ甲高い排気音から更に甲高い排気音に変わる」仕様は走り以外のチームにも注目され、ブイテックは環状族の間で人気に火がついた。
この事からVTEC搭載車に関してはシビック以外も環状族の間で高価格で取引されており、事故車・廃車でもエンジン目あてに盗難される事が多々あり、ワンダーやグランドといった非VTEC搭載車にVTECを搭載する"ブイテック仕様のシビック"を製作する環状族も現れた。が、この頃になると環状族ブームが取り締まり強化等の複合的な要因により下火になっていた。
シビック系以外で次いで多かったのは後輪駆動のAE86型カローラレビン・スプリンタートレノだった。シビックが環状族の間でブームとなり、警察の目がシビックばかりに集中していたことと、少数派として目立ちたい。安価等の理由があるが、なにより古き時代の環状族が後輪駆動メインだったこともあり、ある種の伝統として使用するものもいた。
この他にもセリカXX、KP61・EP71型スターレットやカローラII・FX 、AE92型レビン・トレノ、R30型スカイライン、S13型シルビア、K10型マーチ・マーチターボ系のような当時のボーイズレーサーやスポーツカーと呼ばれた車も少数派とはいえ使用車種の代表とされている。その他にもセダンやクーペ、ワゴン車のスポーツグレードもごく少数ながら一緒に参加していた。
ヤクザの若頭や企業の跡取りといった所謂金持ちを中心とした環状族にはポルシェやフェラーリ、ベンツの様な高級車が流行していた。やはり警察の目がシビックに行っていたのも理由の一つだが、元々の性能が特出して高いのも理由である。末期の頃になると、彼らの間ではR32型スカイラインGT-Rも使用されていた。
2025年現在も活動しているブーム前・ブーム時結成の環状族チームや、平成元年以降の所謂環状族ブーム後に結成されたチームの殆どがグランド以降の世代、とくに5代目・6代目の通称:「EG・EK」シビックを使用している。これらにもキャッチコピーから転じた愛称は存在するが、環状族にはあまり馴染みがなくその殆どが型式呼称である。
その他にもシビックタイプRやインテグラタイプR、S2000のようなVTEC搭載スポーツカー、フィットRSやヴィッツRSのような日本製スポーツコンパクトハッチもシビック系の代替車種として使用されることも多い。また、マフラーは当時のような爆音なマフラーを取り付けている車輌が多い。しかし、全盛期のような派手なカラーリングではすぐに足がつくため、ごく一部を除くほとんどの現役環状族らは単色やテクニカカラーと呼ばれるツートーンカラーで車両を製作している。