Wikiwand AI

田村石

From Wikipedia, the free encyclopedia

田村石(たむらせき、tamuraite)とは、硫化鉱物の一種である。化学式(Ir,Rh)5(Fe,Ni,Cu)10S16三方晶系鉱物の一つである。反射光によって灰色から灰褐色を呈し、普通はRhに富んだペントランド鉱や、Irを含むラウラ鉱-エルリッチマン鉱グループと共生状態にある。

ロシア連邦クラスノヤルスク地方南部シシム砂金鉱床において白金族鉱物とともに発見された(論文は2021年5月17日にアクセプト)。

分類 硫化鉱物
化学式 (Ir,Rh)5(Fe,Ni,Cu)10S16
結晶系 三方晶系
単位格子 a=7.073(1)Å c=34.277(8)Å, V=1485(1)ų, Z=3
田村石
分類 硫化鉱物
化学式 (Ir,Rh)5(Fe,Ni,Cu)10S16
結晶系 三方晶系
単位格子 a=7.073(1)Å c=34.277(8)Å, V=1485(1)ų, Z=3
光沢 金属光沢
灰色~灰褐色、不透明
比重 6.30
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
テンプレートを表示

田村石は2021年のAndrei.Y.Bらロシア人とカナダ人のチームの論文で発見が報告された[1]

Andreiらはロシア連邦クラスノヤルスク地方南部に広がるシシム砂金鉱床帯の一部であるコ川領域(北緯54度47分、東経93度16分)において田村石を発見した。この領域で得られる白金族鉱物は隣接する超苦鉄岩複合体に由来するとみられ、この複合体は蛇紋岩玄武岩など様々な岩石で構成されている。

物理的性質

コ川領域周辺の地図

複合包有物の形状をとる。

田村石はOs-Ir合金の粒子に包有された硫化物粒子の部分的な構成物質として見られ、ペントランド鉱やラウラ鉱もまた構成物質となっている[1]

劈開、分裂性、微細き裂などは確認されていない。

また、粘性、磁性、蛍光、硬度は微細結晶であるがゆえに評価できなかった[1]

化学的性質

理想的な化学組成はIr5Fe10S16であるが、実際には固溶体で構成される。

Ru-Os含有率比とRu-Ir含有率比には負の相関関係があり、Os-Ir含有率比には正の相関関係があると報告された。これは金属鉱物を取り込む際のスキームに起因すると考えられている。

また、ロジウムの含有量はほぼ一定であるという性質が報告された[1]

結晶構造

三方晶系と推測され、a=7.073(1)Å、c=34.277(8)Å、V=1485(1)Å、Z=3と計算された。

トリーワイザー鉱と同じ構造と考えられる(単位格子の大きさも等しい)。すなわち異なる3つの層が平行に積み重なって構成されている。

トリーワイザー鉱と比較して、第1層はIrS6の正八面体構造で形成された層、第2層はIr2S6の正八面体とFeS4、Fe2S4の正四面体で形成された混合層、第3層はFe3S4の二重層と考えられる[1]

名称の由来

鉱物標本

脚注

Related Articles

Timelines

Top Qs

Fact Checks