登録調査機関

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登録調査機関(とうろくちょうさきかん)とは、日本の特許制度において、特許庁長官の登録を受け、特許審査に必要な調査を実施する機関である。[1] 実務上および広報上は「特許庁登録調査機関」と呼ばれることもある。特許庁は、審査の迅速化および品質確保を目的として、審査官が行う先行技術文献調査の一部を登録調査機関に外注しており、本制度は日本の特許審査体制を支える基幹的な仕組みとして位置付けられている。

登録調査機関制度は、主として工業所有権に関する手続等の特例に関する法律(平成2年法律第30号。以下「特例法」) [2] に規定されており、同法第36条から第39条までにおいて、登録、業務内容および義務等が定められている。

  • 特許庁長官は、登録を受けた者に対し、特許出願の審査に必要な調査のうち、政令で定めるものを行わせることができる(特例法第36条第1項)。
  • 登録の申請は、業務区分ごとに行われる(特例法第36条第2項)。
  • 登録の基準として、人的要件、調査体制、情報管理体制等が定められている(特例法第37条)。
  • 登録調査機関は、正当な理由がある場合を除き、調査業務を遅滞なく行う義務を負う(特例法第38条)。

業務内容

登録調査機関が実施する調査業務は、特許庁審査に必要な先行技術調査等であり、その調査結果は、審査官が特許性(新規性・進歩性等)を判断するための基礎資料として用いられる[1]

  • 特許出願に係る先行技術文献調査(特許文献・非特許文献)
  • 調査結果の整理および調査報告書の作成・提出

実務上の詳細(必要人数、研修修了の扱い、システム要件等)は特許庁が公表する「登録調査機関の申請の手引き」に整理されている。[3]

歴史的背景

知的財産戦略本部は、国際的な技術開発競争の激化や知的財産の価値増大を背景に、発明の早期権利化(権利の早期確定)の要請が高まっていると整理し、研究開発の効率化(重複研究の排除)等の観点から迅速・的確な審査体制の構築が重要であるとした。[4] これを踏まえ、審査官確保に加えて先行技術調査のアウトソーシング拡充を含む総合施策の必要性が示された。

また、平成11年5月14日に特許法が改正され審査請求期間が7年から3年に短縮された影響等により審査請求件数が急増し、審査待ち件数が約80万件規模に達する勢いが示されたことから、限られた人員・予算の下で業務効率化と民間活力の活用を進める必要性が整理された。[5]

制度整備は、特許審査の迅速化等のための特許法等の一部を改正する法律(平成16年法律第79号) [6] により進められ、同法は2004年5月28日に成立し、同年6月4日に公布された。

先行技術調査の外注件数(年度別)

特許庁は、審査官が行う先行技術文献調査の一部を登録調査機関に外注することにより、審査の迅速化と審査品質の向上を図っている。登録調査機関に外注された先行技術文献調査の件数は、特許庁の年次報告書等により、次のとおり示されている。

年度(FY) 日本語表記 登録調査機関に外注した先行技術文献調査件数(概数) 出典
FY2022 2022年度 約14.3万件 [7]
FY2024 2024年度 約13.1万件 [8]
FY2025 2025年度 約12.0万件 [9]

現在登録されている登録調査機関

登録調査機関として登録されている機関は、登録順で次のとおりである(2026年3月時点)。 [10]

一般財団法人工業所有権協力センター(IPCC)
代表所在地:東京都江東区木場一丁目2番15号(深川ギャザリア ウエスト3棟)
大阪分室:大阪府大阪市北区堂島浜一丁目2番1号 新ダイビル24階
テクノサーチ株式会社
代表所在地:愛知県名古屋市中区栄二丁目10番19号
一般社団法人化学情報協会(JAICI)
代表所在地:東京都文京区本駒込六丁目25番4号
株式会社技術トランスファーサービス
代表所在地:東京都港区赤坂一丁目12番32号
大阪オフィス:大阪府大阪市北区大深町3番1号
株式会社AIRI
代表所在地:東京都港区高輪一丁目3番13号
支所:目黒、横浜、京都、大阪、名古屋、つくば
株式会社パソナグループ
代表所在地:東京都千代田区丸の内一丁目5番1号
大阪本部、東京分室、三島分室、福岡分室
株式会社古賀総研
代表所在地:東京都八王子市東町7番6号
事業所:東京都八王子市横山町6番9号
株式会社みらい知的財産技術研究所
代表所在地:東京都新宿区四谷本塩町4番41号
ジェト特許調査株式会社
代表所在地:東京都台東区東上野二丁目18番10号

脚注

外部リンク

関連項目

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