皇太子ドン・カルロス
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| スペイン語: El príncipe don Carlos 英語: Prince Don Carlos | |
| 作者 | アロンソ・サンチェス・コエリョ |
|---|---|
| 製作年 | 1555-1559年 |
| 種類 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 109 cm × 95 cm (43 in × 37 in) |
| 所蔵 | プラド美術館、マドリード |
『皇太子ドン・カルロス』(こうたいしドン・カルロス、西: El príncipe don Carlos, 英: Prince Don Carlos)は、16世紀スペインの画家アロンソ・サンチェス・コエリョがキャンバス上に油彩で制作した肖像画である。画家がフランドルから帰国して間もないころ[1]の1555-1559年に描かれた。スペイン王室のコレクション中の作品として、1636年にマドリード旧王宮の目録に記されており[2]、現在はマドリードのプラド美術館に所蔵されている[1][2]。なお、画面下部は特定されていない時期に切断されており、その際に画家の署名が失われた[2]。
サンチェス・コエリョは、スペイン王フェリペ2世の子供の肖像を数多く手がけた画家である[1]。本作は、フェリペ2世と彼の従姉妹で最初の王妃となったマリア・マヌエラ・デ・ポルトゥガルとの間に生まれた皇太子ドン・カルロスを描いている[1][2]。ドン・カルロスは両親の近親結婚のためか生まれつき病弱で、精神的にも不安定であった[1]が、本作のオオヤマネコの毛皮で縁取られたケープ、黄色いジャーキン (短い、ぴったりとした上衣) 、そして正面向きのポーズは、彼の生まれつきの重度の身体的障害を覆い隠すのに役立っている[2]。
本作でサンチェス・コエリョはドン・カルロスを理想化し[2]、スペイン・ハプスブルク家の後継者らしい威厳ある姿で描いている。実際、皇太子のほかのどの肖像画と比較しても、彼は落ち着きのあるエレガントな人物として描かれており、他の追随を許さない[1]。なお、ここに見られる厳正で冷たい優雅さ、表情や動作の乏しさ、鑑賞者との隔たり、さらに王家の個人の表現ではなく、王制を認識させる肖像画はコエリョの特徴である[3]。
画面上部左側の窓から見える風景は1990年の修復作業で見つかったもので、スペイン王家の象徴であるヘラクレスの柱を鷲が運ぶのをユピテルが見守っている[1][2]。これらの象徴的要素は王家の継続を示唆する[2]。