皮膚むしり症
精神障害の症状
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概要
診断
診断を支持する特徴は以下の通りである。
A. 皮膚の損傷を引き起こす繰り返される皮膚を掻く、剥がす、むしり取る行為。
B. 皮膚を掻く、剥がす、むしり取る行為を減らしたりやめようと繰り返し試みるがうまくいかない。
C. 皮膚を掻く、剥がす、むしり取るによって、臨床的に意味のある苦痛、または、社会的、学業的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。
D. 皮膚を掻く、剥がす、むしり取る行為は、物質関連障害または身体疾患によるものではない。
E. 皮膚を掻く、剥がす、むしり取る行為は、他の精神疾患の症状ではうまく説明できない。
鑑別
治療
皮膚むしり行為の程度によっては皮膚科で傷の回復を優先する。
精神科領域の治療では強迫性障害の治療に準ずる。
認知行動療法
ハビットリバーサル法(皮膚むしり行動をする代わりに、皮膚むしり行動と同時にはできない別の動作を行う技法)とアクセプタンス&コミットメント・セラピーを組み合わせた、AEBT (Acceptance-Enhanced Behavior Therapy) の有効性が示されている[2][3]。
ハビットリバーサル法は、気づきのトレーニング、拮抗反応、ソーシャルサポートの三つの要素で構成されている[4]。
- 気づきのトレーニング:皮膚むしり行動に関して理解を深め、皮膚むしり行動を始める際にむしりたい気持ちに気がつくようになることを目標とする[4]。
- 拮抗反応:皮膚むしり行動と同時にはできない別の動作(競合行動)を、患者と治療者で協働して設定する。競合行動としては、たとえば両手を固く握りしめるなど、60~90秒ほど持続できるものが良いとされる[4]。
- ソーシャルサポート:皮膚むしり行動をする代わりに競合行動を行うことに対する応援・支援や、競合行動をできたことに対する適切な承認・賞賛を、周囲の者から得られるような環境を整える[4]。
また、刺激制御法もハビットリバーサル法と組み合わせて用いられる。刺激制御法は、環境を調整して皮膚むしり行動の先行刺激を減らすことなどを目的としている。たとえば、ピンセットで皮膚をむしるケースでは、先行刺激となるピンセットを容易に手の届かない範囲に動かして、行動の契機を減らすことなどが考えられる[4]。
薬物療法
フルオキセチンやN-アセチルシステインなどの有効性が示されている[2][4]。