砂の上の植物群
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伊木一郎は一つの推理小説を構想している。死病にかかった男が、自分の死後、貞淑な若い妻が別の男のものになることを考えて嫉妬にかられる。男は妻の体に一定の条件反射が起きるよう仕向けておき、自分の死後に妻の相手となる男を殺そうとする、という筋書きだが、肝心のトリックが思いつかないままでいた。
伊木の父親は画家で、放蕩のあげく34歳で早世したが、死後も伊木の運命を操っているかのようであった。伊木には妻と小学生の息子がいる。妻の江美子はかつて父の絵のモデルをしていた女である(伊木は父との関係を疑ってもいる)。伊木は以前定時制高校の教師をしていたが、教え子の女生徒が働く酒場へ何度か通ったことが人の噂になり、高校を辞めることになった。そして亡父の友人、山田の紹介で化粧品のセールスマンになっていた。
仕事帰りのある夜、港近くの公園にある展望塔で、伊木は真っ赤な口紅を付けた少女・津上明子に声をかける。明子は酒を飲もうと誘ってきた。スタンドバーで飲んだ後、二人は旅館へ行き関係を持つが、明子は処女だった。二度目に会ったとき、明子は伊木に奇妙な依頼をする。姉の京子を誘惑して、ひどい目に遭わせてほしいという。親はすでに亡くなっており、京子は酒場で働いて明子を高校に通わせている。明子には純潔を守るようにやかましく言う京子だが、店の客と旅館へ入っていくのを見てしまったのだという。
伊木は津上京子のいる酒場に通いはじめ、3日目にホテルに誘った。関係を重ねるうちに京子の被虐的な性癖がわかってくる。寝巻の紐で腕を強く縛ると、京子は歓びの声を上げた。
伊木は性の荒廃への斜面をすべり落ちてゆく。ある日、父が死ぬ前になじみの芸者に産ませた子がいることを山田から聞かされる。名前は「京子」で、今の消息はわからないという。年齢や出身地などの符合から、伊木は近親相姦の可能性を疑う。まさか、津上京子は父が死の直前に遺した凶器なのだろうか…。
映画
| 砂の上の植物群 | |
|---|---|
| 監督 | 中平康 |
| 脚本 |
池田一朗 加藤彰 中平康 |
| 原作 | 吉行淳之介 |
| 出演者 |
仲谷昇 島崎雪子 稲野和子 西尾三枝子 |
| 音楽 | 黛敏郎 |
| 撮影 | 山崎善弘 |
| 編集 | 辻井正則 |
| 製作会社 | 日活 |
| 公開 |
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| 上映時間 | 95分 |
| 製作国 |
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| 言語 | 日本語 |
キャスト
- 伊木一郎 - 仲谷昇
- 伊木江美子 - 島崎雪子
- 津上京子 - 稲野和子
- 津上明子 - 西尾三枝子
- 山田理髪師 - 信欣三
- 井村誠一 - 小池朝雄
- 花田光太郎 - 高橋昌也
- 木暮保子 - 福田公子
- 女将 - 岸輝子
- たおれる女 - 須田喜久代
- たおれる女の妹 - 雨宮節子
- バーテン - 浜口竜哉
- タワーの男 - 藤野宏
- タワーの女 - 有田双美子
- エレベーターガール - 葵真木子
- 警官 - 小柴隆
- 猫の女 - 谷川玲子