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神経言語学的アプローチ

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神経言語学的アプローチ(しんけいげんごがくてきアプローチ、:neurolinguistic approach、:approche neurolinguistique、略称:ANL)とは、学校教育の現場で第二言語外国語(以下両者をまとめて「外国語」と表記)の教育・習得に用いられる指導法で、実際に会話読み書きの両方でコミュニケーションが取れる能力を養うことを重視する。カナダでは「インテンシブ・フランス語」(FI)の名でも知られている.

近年[いつ?]、教育神経科学がその影響力を増す中で、ANLはカナダのクロード・ジェルマン[1](Claude Germain、ケベック大学モントリオール校言語教育学科)とジョン・ネッテン(Joan Netten、ニューファンドランド・メモリアル大学教育学部)によって考案されたフランス語指導法[2]

ANLの主な理論的根拠は、ミシェル・パラディ[3](Michel Paradis、マギル大学およびケベック大学モントリオール校認知科学研究所)の研究(1994, 2004, 2009)、ニック・エリス(Nick Ellis、ミシガン大学複雑系研究センター)の研究、そしてノーマン・セガロヴィッツ(Norman Segalowitz、コンコルディア大学TESOLセンター(モントリオール))の研究(2010)であり、そこにはまた社会的相互作用についてのヴィゴツキー(1997)の考え方の影響も認められる。

人が実際にコミュニケーションを行うためには、明示的知識と暗示的能力と呼ばれる二つの要素が必要である。前者は外国語の仕組みをはっきりと意識し、文法の規則や語彙を知識として知っていることを指すのに対し、後者は外国語を話す際に、考えなくても自然に言葉が出てくるような状態を指す。

ANLの特徴は、この二つを峻別し、教室の中でそれらを別々のやり方で発達させなければならないと考える点にある。この点はパラディ(1994, 2004)とエリス(2011)の研究に依拠している。実際パラディの神経言語学研究では、両者は以下のようにはっきりと区別されている。すなわち明示的知識とは、自分でも意識することのできる外国語についての知識であり、学習者に気づかせたり教師が説明したりすることを通して習得されるのに対し、暗示的能力は本当のコミュニケーション状況の中で実際に外国語を使うことによってしか身につけることはできず、しかもその能力の獲得は本人が意識しないままに起こるのである。

ANLでは明示的知識を外文法(がいぶんぽう)と呼ぶのに対し、暗示的能力を内文法(ないぶんぽう)と呼んでいる。後者の実体は、内の同じ経路が何度も繰り返し使われることによって形成される神経細胞(ニューロン)結合のネットワークに他ならない。したがってそれは明文化されたルールのようなものではなく、ある種の言語パターンが統計的に高い頻度で現れるという意味での規則性と言うことができよう(Paradis, 2004; Ellis, 2011)。パラディの神経言語学研究の結果、明示的知識(外文法)は「宣言的記憶」に属すのに対し、暗示的能力(内文法)はむしろ「手続き記憶」に属しており、しかも両者の間に直接的なつながりはないということが明らかにされている(Germain et Netten,2013a)。

外文法は教室の中である程度効果的に教えられているが、内文法についてはそうとは言えない。だからこそ、現在広く行われている方法やアプローチに基づいた外国語教育の授業を受けても、ほとんどの生徒が外国語で自然にコミュニケーションが取れるようにはならないのである。このことは実は、コミュニカティヴ・アプローチを標榜しているプログラムにも当てはまる。これらのプログラムが十分な成果を挙げていないのは、その理論的主張とは裏腹に、実際には話し言葉の本質である暗示的能力を身につけさせる前に、まず明示的知識(文法の規則や、ほとんど常に書き言葉に基づいた知識)を覚えさせようとしているためである(Germain et Netten, 2013b)。

基本五原則

参考文献

外部リンク

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