福元大輔
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福岡県に生まれ[1]、3歳で父方の故郷、鹿児島県揖宿郡頴娃町(南九州市)に移る[1]。頴娃町の家では馬を3.4頭飼育していた牧場であったことから、日常的に馬に乗っていたという[1]。小学2・3年生から当時活躍していたディープインパクトのような馬に乗りたいと考え[1]、本格的に騎手を志すようになった。父は、佐賀競馬場の厩務員をしていたこともあった[2]。2010年時点で乗馬歴9年、ポニー競馬歴7年、草競馬20勝以上であった[2]。

頴娃愛馬ファミリークラブに所属し[3]、中学校1年の身で2010年8月29日、JRA宮崎育成牧場で行われた第2回全国ポニー競馬選手権「ジョッキーベイビーズ」南九州予選で200メートル、400メートルの2戦に出走し2勝して優勝、本戦に進出した[2]。11月のジョッキーベイビーズ(東京競馬場、芝直線400メートル)に、レモン(牝馬14歳)に騎乗し参戦[3]、1着馬に10馬身以上離された4着となった[3]。その後も、ポニーレースや草競馬に参戦し、中学校3年でJRA競馬学校を受験、最終試験まで残ったものの不合格となり[4]、翌年も受験するも、2年連続で不合格となった[1][4]。その後は乗馬クラブにて8か月騎乗技術を学んだ[1]。地方競馬からの勧誘されたものの[4]、小学校5・6年の頃から興味を持っていた「外国の競馬で騎乗したい」[1]、「高いレベルで騎手になりたい」という思いから断り、外国で挑戦することを決意した[4]。
2015年7月、17歳で観光ビザを取得し[4]、英語が話せない状態でカナダへ渡航[1]。親からは「最悪英語の勉強をしてこい」と言われていたという[1]。コネクションを作るために競馬場、厩舎見学を通じて、関係者に手あたり次第「騎手になりたい[4]」というフレーズのみを言い回りアプローチを試みるも断られ[4]、諦めて帰国しようとまで考えていた[1]。しかし、道端でリード・ベイカー厩舎のアシスタントと接触し、実習する機会を得た[1]。その後3か月、英語学校に通学しながら、週末に厩舎で研修を行った[1]。その後もカナダに残り、ウッドバイン競馬場の調教師であるロジャー・アトフィールド、マイク・デパウロらについて調教への騎乗や手伝いを2年間続けた[1]。モーリシャス出身のエージェントと学科試験、実技試験の勉強を進め[1]、2017年7月20日、カナダの騎手免許を取得した[1]。
免許取得から6日後、7月26日のウッドバイン競馬場第2競走で初騎乗を果たし、7頭中5着となる[5]。同日の第5競走では騎乗馬がレース中に出血を催し競走中止となった[6]。それから約50回騎乗したが2着が多く、勝利を挙げることができなかった。20歳の誕生日でもある10月13日[1]、ウッドバイン競馬場第6競走にてRaglan Roadに騎乗し初勝利を達成[7]。1年目は139戦4勝という成績を残した[8]。
2年目の2018年、400戦に騎乗して36勝を挙げた。年度末の第44回ソヴリン賞にて[9]、104勝を挙げた木村和士が、157票で最優秀見習騎手賞を受賞される中[9]、次点の75票で優秀見習騎手賞を受賞した[9]。2019年も、479戦52勝という成績を残し[8][10]、2年連続で木村の次点、91票で優秀見習騎手賞を受賞した[11][10]。
4年目の2020年は、4月18日からの予定であったウッドバイン競馬場の開催が、新型コロナウイルスの流行により6月6日開幕に延期[12]。それにより、カナダの「ダービー」に相当し、カナダ三冠の第1戦であるクイーンズプレートステークスが[13]、6月27日から約2か月延期されることとなった[14]。そのクイーンズプレートステークスに隻眼の牡馬、マイティーハート(Mighty Heart)に騎乗し初めて参戦、逃げ切り果たし優勝[14][15]。ステークス3勝目にして[16]、日本人騎手として初めて「カナダダービージョッキー[17]」となった[17]。9月29日にはカナダ三冠の第2戦となるプリンスオブウェールズステークスにマイティーハートとともに出走して勝利。2冠を達成した。続けて10月24日カナダ三冠の第3戦ブリーダーズステークスに出走するも7着に敗退。3冠はならなかった。このレース後の3戦はマイティーハートの鞍上をおろされてしまったが、G3ドミニオンデイステークスで復帰して勝利した。カナダ三冠はカナダ産馬限定戦のため国際格付けを持っておらず、ドミニオンデイステークスで国際重賞初勝利となった[18]。
2021年9月18日、ウッドバインマイルでタウンクルーズ(Town Cruise)に騎乗し勝利した。これにより、国際GI競走初勝利を挙げた[19]。
2022年2月20日、カナダ競馬のシーズンオフを利用して遠征していた米国西海岸のサンタアニタパーク競馬場で、家族内の不幸から騎乗取りやめしたジョン・ヴェラスケス騎手の「代打」として、乗り替わり騎乗した二番人気のバラーザでG3サンシメオンステークスを制し、米重賞初勝利を果たした[20][21][22][23]。サンタアニタパーク競馬場の芝のダウンヒル (下り坂) かつダートを横切る米国では珍しいコースでの騎乗はこれが初めてだった[23]。
人物
主な騎乗馬
- サツマヨカニセ (ポニー競馬の主戦馬)
- マイティーハート / Mighty Heart (2020年クイーンズプレートステークス、プリンスオブウェールズステークス、ドミニオンデイステークス)
- タウンクルーズ / Town Cruise (2021年ウッドバインマイル)
騎乗成績
| 日付 | 競馬場・開催 | 競走名 | 格 | 馬名 | 頭数 | 着順 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 初騎乗[5] | 2017年7月26日 | ウッドバイン
R2 |
Claiming | Now Ya Want Me | 7頭 | 5着 | |
| 初勝利[7][24] | 2017年10月13日 | ウッドバイン
R6 |
Claiming | Raglan Road | 8頭 | 1着 | |
| 重賞初騎乗 | 2020年 7月25日 | ウッドバイン R3 | Marine
Stakes |
G3 | Perfect Revenge | 7頭 | 7着 |
| 重賞初勝利 | 2021年 7月1日 | ウッドバイン R7 | Dominion Day | G3 | Mighty Heart | 5頭 | 1着 |
| GI初騎乗 | 2020年 9月19日 | ウッドバイン R9 | Woodbine Mile | G1 | Olympic Runner | 8頭 | 4着 |
以下の内容は、EQUIBASE[8]の情報に基づく
| 年 | 騎乗数 | 勝利数 | 2着数 | 3着数 | 賞金(ドル) | Earnings per start | 勝率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2017 | 139 | 4 | 10 | 13 | $198,836 | $1,430 | 3% | 19% |
| 2018 | 400 | 36 | 51 | 38 | $891,091 | $2,228 | 9% | 31% |
| 2019 | 479 | 52 | 56 | 56 | $1,485,242 | $3,101 | 11% | 34% |
| 2020 | 552 | 69 | 51 | 66 | $3,054,164 | $5,533 | 13% | 34% |
| 2021 | 385 | 38 | 49 | 36 | $2,286,107 | $5,938 | 10% | 32% |
| 通算 | 1,955 | 199 | 217 | 209 | $7,915,440 | $4,049 | 10% | 32% |
- 情報は、2021年12月31日時点。