空挺懐古都市
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海面が上昇し、大地が小さくなり始めた世界。人々は、化石燃料の蒸気を浮力とする海上の空挺都市で暮らしていた。空挺都市に憧れ、技術者として移住した風波トキは、花宮ユナという不思議な少女と出会う。トキは、彼女にもらった髪飾りから、何か大切なことを思い出しそうになる。
実は、2人は互いに想い合う仲だったが、空挺都市の燃料街で暮らすトキは、燃料の蒸気によって発症する古妖精病(メランコリア)という記憶障害にかかり、ユナのことを覚えていなかった。
用語
- 空挺都市(くうていとし)
- 海面が上昇し、大地が海で覆われる前に、人々が海上に作り上げた、化石燃料の蒸気を浮力とする巨大な都市。一般居住区と燃料街とに分かれており、燃料街は化石燃料が発生させる蒸気の影響を考慮して一般居住区とは隔離されている。都市は、今後も拡大していく。
- 浮力開発研究所
- 空挺都市の浮力となる燃料について研究している機関。
- 化石燃料
- 浮力開発研究所で作られている、空挺都市の動力源となる燃料。血のような色をしている。
- 古妖精病(メランコリア)
- 燃料街の人、特に、燃焼蒸気の濃度が高いコンビナート内で働く人が多く発症する病気。近年、発掘された化石燃料が原因で、主な症状は、最も心に依存している人を忘れてしまう記憶障害で、生命には関わらない。都市の発展と直接的に結びつく問題であることから、対策は後手に回っており、はっきりとした原因も治療法も解明されていない。