竹本勝紀
From Wikipedia, the free encyclopedia
前史
1962年(昭和37年)千葉県木更津市出身。慶應義塾高等学校へ入学した[4]。同学年には衆議院議員の河野太郎やデジタルハーツホールディングス社長の玉塚元一、東京タワーを運営するTOKYOTOWER社長の前田伸がいる[5]。3年次には理系クラスを選択したが、内部進学の際には慶應義塾大学経済学部へ進学した[6]。
高校から大学にかけて、アフガニスタンから日本に単独入国したゲリラの取材に赴き、ポーランドの民主化をすすめる自主管理労働組合「連帯」の学生メンバーによる講演会の司会も務めた[6]。ドイツ語の講義で出欠日数不足になり、一年留年して同学部を卒業した[6]。
その後、1990年(平成2年)1月に竹本一忠税理士事務所へ入所した後、税理士登録を行った[7]。2002年(平成14年)4月には、伊藤公認会計士事務所(伊藤弘税理士事務所)へ副所長として入所した[7]。
銚子電気鉄道顧問税理士就任
銚子電気鉄道へ入職する契機は、顧客トラブルで民事訴訟の被告となり、訴訟が2005年(平成17年)に和解に至った後、顧問弁護士でもあった代理人が顧問税理士に就任を打診したことによる[8]。
顧問税理士就任時、会社は破産した親会社の元社長の業務上横領により約1億円の負債を抱え、事件により自治体の補助金や新規融資も停止していた[9]。また、破産手続に必要な予納金確保も困難であった[10]。竹本は会計ソフトを入れ[9][8]、次いで資本金を1億円以下にして税制上の優遇措置を活用して、複数の政府系金融機関と交渉し計7千万円を調達した[9][10]。しかし、枕木交換等の設備メンテナンスで調達資金が枯渇したことから、給与支払のために労働組合から借入を行った[10]。
また、レンタルサーバーを契約し、主力商品であったぬれ煎餅のネット販売を始め、月30万円程度を売り上げた[11]。
ぬれ煎餅の売上増
2006年(平成18年)11月頃には、3ヶ月以内に老朽化した線路や踏切の改修が必要となり、1ヶ月後には電車の法定検査があった[12]。線路と踏切の改修に約5千万円、法定検査には1千万円が必要であったが、1カ月の運賃収入が900万円であったことから厳しい条件であった[12]。数日で資金ショートの懸念があり、社員も資金確保のためにぬれ煎餅の行商に出ていた[12]。その一人で、当時経理課長補佐だった山崎勝哉が会社のウェブサイト上でぬれ煎餅の購入を呼びかけたところ、インターネット上で反響を呼び、ぬれ煎餅のネット注文が相次いだ[12]。
1日数件の注文だったオンラインショップには1万件の注文があり、年間2億円だったぬれ煎餅の売り上げは4億2000万円となった[10]。バスツアーが組まれたことで鉄道事業の売上も前年比1.5倍となった[10]。これにより負債を完済し、預金残高1億円に回復した[10]。
竹本は、2008年(平成20年)の取締役会改選で社外取締役に選任された[13]。また、2009年(平成21年)4月には伊藤会計事務所を引き継ぎ、竹本税務会計事務所として独立開業した[7]。
代表取締役社長就任
2011年(平成23年)に発生した東日本大震災に伴う風評被害によって経営は再度悪化した[14]。当時社長であった小川文雄は高齢による体調不良が続いており、預金残高は50万円、負債は2億円であった[14]。翌2012年(平成24年)の取締役会で顧問弁護士から発言があり、他の役員も賛同したことで代表取締役社長に就任することとなった[14]。
当時、民間財団による1億5000万円での買収計画があったことから、竹本は買収計画完了までの社長就任であった[15]。財団の買収計画が現会社倒産後、買収資金の1億5000万円を後継会社の設立に用いるという計画であったことから、会社とメインバンクは難色を示した[15]。その後この買収計画は頓挫し、買収計画によらない経営再建を行うことになった[15]。
竹本は千葉県中小企業再生支援協議会の支援を受けて再生計画を立案し、同時期に立ち上げられた「銚子電気鉄道運行維持対策協議会」では再生計画の進捗状況を報告するとともに、会社は必要とする立場をとった[15]。1年後、運行維持対策協議会で必要との判断がなされ、市と県の補助金支給が10年を経て再開した[13]。社長就任後には、運転免許取得を目指した[14]。筆記試験合格後も技能試験は不合格が続き、筆記試験合格から1年3カ月後、技能試験に合格した[14]。合格後は週に1日から2日程度予備運転士として運転シフトに組み込まれている[16]。
社長就任後の竹本は、マスメディアやインターネットユーザーに対する話題性を意識し、経営難をアピールした自虐的な商品をオンラインショップで販売し、ファンや面白がった人々に購入を哀訴することで鉄道存続を図るとしている。また、自らの趣味であるオカルト・ダジャレ・パクリ企画の展開、車両内の風船デコレーション、テレビ企画による駅舎建て替え、鯛焼き販売の移転、ネーミングライツ、タレントやゲームとのコラボ等を進めてきた。2020年(令和2年)には、2000万円を投じた自主制作映画を公開した。一方で、こうした自虐・メディア向け路線に対して、「なんだか違和感」「迷走している」「本来の味わいがなくなってしまった」という否定的な意見も少なくない[17][18]。また、「ローカル線らしい趣のある地名が安直なギャグフレーズに消されてしまうのは惜しい。本末転倒」とする意見もある[19]。
2020年(令和2年)には、実業家の前澤友作に対して経営参加を呼びかける手紙を送ったことをネットニュース上で明かした[20]。これに対し前澤は、「『経営に参加してほしい』ってそんな簡単な話じゃない」とし、「こちらの立場や考えなど何も知らぬまま、一方的にラジオで関係した人のことまでペラペラとお話されてしまう情報管理や企業体質そのものに問題がある」と批判した[20]。
テレビ番組
- 日経スペシャル カンブリア宮殿 絶対に諦めない鉄道会社 なんでもありのサバイバル経営術(2020年6月11日、テレビ東京)- 銚子電気鉄道社長 竹本勝紀出演[21]。
著作
共著
- 『崖っぷち銚子電鉄 なんでもありの生存戦略』(著者:竹本勝紀 寺井広樹)(2019年5月1日、イカロス出版)ISBN 978-4802206907
- 竹本勝紀と寺井広樹の共著書。会社の経営と取り組み、映画制作の経緯を掲載している。
映画
出演
- 伝説の怪奇漫画家・日野日出志(2019年7月3日公開、日野プロダクション)監督:寺井広樹[22][23]
共同脚本
- 電車を止めるな! 呪いの6.4km(2020年12月18日公開、銚子電気鉄道)監督:赤井宏次 - 企画・プロデューサー・脚本を担当。社長がプロデューサーを務めたゴースト・コメディ。[24]