自由と経済開発

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著者 アマルティア セン
発行日 1999
言語 英語
自由と経済開発
著者 アマルティア セン
発行日 1999
ジャンル 経済
言語 英語
形態 文学作品
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『自由と経済開発』(じゆうとけいざいかいはつ)は、インド経済学者哲学者であるアマルティア・センが1999年に出版した、国際開発に関する本である。この本の日本語版は石塚雅彦により2000年に出版された[1]

アマルティア・センは、1998年のノーベル経済学賞を受賞し[2]、『自由と経済開発』はその1年後の1999年に出版された。この本でセンは、開発とは人々の自由を拡大する過程であり、以下の5つの異なる「道具的」自由を伴うと主張している。

  1. 人々が政治家を決め、批判できる政治的自由
  2. 金融サービスへのアクセスを含む経済的便宜、
  3. 教育や医療へのアクセスを含む社会的機会、
  4. 人々の間の透明感とその保証、
  5. 所得援助や失業給付などを通じて極度の貧困から保護するための保護的保障。

センは、貧困とは政治的権利と選択の欠如、強制的な関係に対する脆弱性、経済的選択と保護からの排除など、少なくとも一つの「自由」の欠如(センは「不自由」と表現)が特徴であるとした。

こうした倫理的考察に基づき、センは開発を単に基本所得制の増加や、一人当たり平均所得の増加に還元できるものではないと主張している。むしろ、開発にはより広大な自由の行使を段階的に可能する重なり合う装置が必要である。この本の中心的な考え方は、自由は開発の目的であると同時に手段でもあるという点である。

センは、例えとしてアメリカに住むアフリカ系アメリカ人と(当時)はるかに貧しい国(中国インドケララ州スリランカジャマイカ、およびコスタリカ)の人々の所得と平均余命を比べた。アフリカ系アメリカ人は、中国やケララのような貧しい地域の人々よりは所得があるにも関わらず、第三世界の国々と比べ、高齢期を迎える比率が低い。このように、従来の貧困指標(例えば所得額)ではアフリカ系アメリカ人の貧困率は低いと考えられるが、平均余命を含めたより多面的な貧困観では、以上の結論が必ずしも明確であるとは限らないとセンは語る。これらは、貧困と開発は個人の自由を指すべきというセンの弁論を裏付けるものである。確かに、この世界で高所得者は人生でやりたいことをする自由がより多く得られ、深刻な物質的困窮に苦しむことなく生活できるが、センは、真の自由には高齢期を迎える自由なども含まれると主張している。自由の測定は雇用機会、教育、医療へのアクセスといった指標も考慮する必要があるとセンは述べている。[3]

この本で重要な指摘は、「飢饉は民主主義の中では起こらない、なぜならば、責任ある政府は大規模な食糧難を回避するため全ての手段を尽くすからだ」[4]という点である。

カナダの社会科学者ラース・オスバーグ英語版は、この本について「『自由としての開発』は広大な領域を扱っているが、繊細で微妙なニュアンスがあり、その綿密な学識はあらゆる点で明らかである。」と書いている[5]ケネス・アローは、「この本で、アマルティア・センは、経済発展は本質的に自由の増大であるという概念を、優雅に、簡潔に、そして広く展開している」と結論付けている[要出典]

脚注

関連項目

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