蒸留塔

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イタリアにある蒸留塔

蒸留塔(じょうりゅうとう)とは、蒸留において沸点の異なる成分の分離・濃縮に使用する塔状の装置のことである。原料蒸気を入力すると、低沸点成分が濃縮された蒸気(留出物)および高沸点成分が濃縮された液体を出力する。実験室で使用される高さ10cm、直径2cm程度のものから、石油化学工業で使用される高さ100m、直径10mもある巨大なものまで様々な大きさのものが存在する。蒸留塔には本体である塔部分に加えて、蒸留する原料を予熱して気化させる気化器と留出物を冷却して凝縮させて回収する凝縮器が付属している。

蒸留する原料は、蒸留塔内の蒸気と液体の間で成分を交換することで分離・濃縮される。この交換は気液の接触面積が大きいほど高速となる。また、成分の交換は平衡状態に達すると止まってしまうため、液内の高沸点成分が多い状態では蒸気内の高沸点成分も多い状態となる(蒸留#原理)。そのため、蒸気内の高沸点成分を更に取り除くためには蒸気を高沸点成分が少ない液体と接触させる必要がある(蒸留#精留)。これらを実現するために蒸留塔の中でも気液の接触面積が大きくなるような構造を持ち、気化→揮発性成分の増加→液化→再気化→揮発性成分の増加→液化というサイクルを塔内で効率よく起こさせることにより分離の性能を向上させたものは特に精留塔と呼ばれる。

工業的に使用される蒸留塔

関連項目

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