認知テンポ遅延

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認知テンポ遅延(sluggish cognitive tempo)または認知テンポ遅延症候群(にんちテンポちえんしょうこうぐん、Cognitive disengagement syndromeCDS)は、Long COVIDにより増加が観察された「ブレインフォグ」の発症に関与していることが指摘されている新たな概念であり、神経症状の一種である。神経発達障害の一種であるとされる。[1]DSM及びICDには現状含まれない診断名であるが、ICD-11にはsluggish cognitive tempoについての言及がADHDの項目に含まれる。[2]アメリカ、ジョンズホプキンス大学サウスカロライナ大学、ケネディクリーガー研究所による2024年の研究[3]では、新型コロナウイルス感染後の発症が確認された。[3]

1798年以来、認知テンポ遅延症候群(CDS)についての医学文献では、主として実行機能にかかわる、覚醒レベルの低下あるいは適応/注意選択が識別されている[4]。 注意と関係するものの、CDSは、覚醒状態の問題、適応性の欠如、また注意レベルの適応や、注意対象の選択に支障を来すもの(たとえば、急いで処理しなければならない状況で、タスク情報の重要度が識別できないなど)であり、これは、混乱や動揺を伴ったADHDとは異なる概念である[5]

教育・発達

教育現場では、CDSは、必要な作業で精度そのものの低下に帰着する傾向がある。 (対照として、これとは別な概念であるADHDは、頻繁に休憩を入れたり娯楽行動を始めるなど、効率を害する)。[6]

臨床

臨床的には、CDSは塩酸メチルフェニデート応答の問題があることが、多数の無作為化比較臨床試験(RCT)で示されており、CDSは、さまざまなエビデンスにより、別個の症候群である(ADHDとは異なる)という科学的な合意がある[7] [8] [9] [10]

ADHDとの違い

典型的なCDSでは、注意の「質的に異なる種類の区別」を苦手とする。 すなわち、CDSでは、ディテールとコア、あるいは重要な情報と些細な情報を迅速に手際よく区別することに困難をかかえる。[11]

対照的に、ADHDでの困難は行動の持続性にあり、目の前のタスク以外の、他のより魅力的・享楽な行動にかんたんに注意を移してしまう。[12]

またCDSは、多弁では「なく」、社会的には「こもりがち」とされる[13] が、対照的にADHDは多動(過度に活動的)・多弁であり、報酬・享楽に強く注目し、対人侵襲行動を多く取る[14]

典型的に、CDSが注目するのは、報酬よりも罰のほうである[15]。このため、CDS患者は、ADHDより「行動障害」(反社会行動や問題行動)を呈する確率は「低い」とされる[16]

CDS患者の併発疾患

脚注

関連項目

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