謝肉祭 (シューマン)
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「4つの音符による面白い情景」(Scènes mignonnes sur quatre notes )の副題がある。実らなかった恋の相手エルネスティーネ・フォン・フリッケン (Ernestine von Fricken) の出身地アッシュ(Aš)のドイツ語表記「ASCH」を音名で表記した、《 As - C - H 》、《 A - Es - C - H 》(「ラ♭ - ド - シ」 、「ラ - ミ♭ - ド - シ」)の音列に基づいており、「前口上」、「ショパン」を除く全ての曲に、これらの音列のいずれかが使用されている。なお、偶然であるが、シューマンの名前にも"ASCH"の文字が含まれている(SCHumAnn)。のちに『色とりどりの小品』作品99や『アルバムの綴り』作品124に収められた作品には同じ動機を含む作品がみられ、この曲集のために作曲されたものと推測される[1]。これらの音名による「暗号」の謎解きは、演奏されない「スフィンクス」で示される。
各々の曲のタイトルはフランス語に拠っており、シューマンの評論に出てくる架空の団体「ダヴィッド同盟」の構成員(フロレスタンとオイゼビウス)や、実在の音楽家(ショパン、パガニーニ)、後に妻となるクララなどが登場する。
クララはこの作品を繰り返し取り上げたが、多くは私的な場での演奏で、「大衆の前で演奏するには向かない」と見なしていた[3]。同じくこの作品を高く評価したフランツ・リストは1840年にシューマンの了解を得て、短縮した形で公開演奏を行った[1]。
多彩な響きをはらむことから、複数の管弦楽編曲が行われている[2]。1902年のアントン・ルビンシテイン記念演奏会のためアレクサンドル・グラズノフたちロシアの作曲家が編曲したバージョンは、バレエ・リュスが1910年に取り上げている[4]。1914年にヴァーツラフ・ニジンスキーの依頼でモーリス・ラヴェルが行った全曲編曲は、4曲のみが現存している[5]。
出版
複数の出版社との交渉を経て、1837年、ブライトコプフ・ウント・ヘルテルとパリのモーリス・シュレジンガー社から出版された(パリ版は短縮された)[1]。ポーランドのヴァイオリニスト・作曲家のカロル・リピンスキ(1790年 - 1861年)に献呈された。
演奏時間
- 約24分
