1966年に刊行された「エリノア」は中世ヨーロッパらしい地域を舞台にした作品である[5]。お城で召使として働いている非常に不器量だが真面目な性格の若い女性エリノアは、仙女の助けで一度だけ美しい姿に変身させてもらい、森での催しに赴く[6]。そこで憧れていた王子アルバートと出会うが、アルバートに真の姿を知られてしまう[6]。アルバートはエリノアを受け入れることができなかったが、そのことに激しい罪悪感を抱き[6]酒を大量服用して自ら命を絶とうとする。エリノアは意識を失った王子を救うために自らを犠牲にし、最後は死んでしまう[7]。
「超絶ブサイク女子の報われなさを描いた物語[3]」として評価され、「ヒロインのつきぬけたブサイクぶりは、マンガ家たちのあいだでも伝説化されている[8]」とされる。谷口は執筆当時まだ高校2年生であったが「すでに独自の画風[9]」を確立していた。「何の救いもないラスト」が特徴の「伝説的作品」としてファンの間で受け取られている[10]。
水野英子の影響が指摘されている他、細川智栄子やあべたかこなどとの類似も指摘されている[5]。直接的な影響関係ではないが、同じ時期の漫画家として萩尾望都や山岸凉子とのテーマなどの共通性が指摘されることもある[5][11]。
谷口は東京文化会館で二期会によるオペラ『夏の夜の夢』を観劇していたと考えられ、森の催しの場面にはその影響も指摘されている[5]。
- 『週刊少女フレンド』1966年4月号、pp. 201 - 248[12]。
- 『マイフレンド』1976年11月号、p. 517-[13]。
- 『エリノア』さわらび本工房、2008[14]、2011[15]。
- 『定本エリノア』さわらび本工房、2016[16][17]。