赤い館の秘密
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本作は、ユーモア作品や『くまのプーさん』で有名な著者唯一の推理長編。当時としては衝撃的であったトリックやユーモアにあふれた文章等が評価され、古典名作の一つに数えられる[1][2]。
一方でレイモンド・チャンドラーが、自身のエッセイ「簡単な殺人法」の中で警察の捜査方法などの現実味の無さを批判したこともまた有名な話となっている[3]。また、本作に登場する素人探偵のアントニー・ギリンガムは、横溝正史の作品に登場する私立探偵・金田一耕助のモデルとされたことでも知られている[4]。
横溝正史による初訳[5]以降、多数の翻訳がある[6]。作者が児童文学で知られ、作品も明るいタッチだけにジュヴナイルとしての翻訳も多い。
献辞は推理小説を愛していた父親に捧げられている。
あらすじ
主人のマーク・アブレットやそのいとこのマシュー・ケイリーらが住む「赤い館」に、オーストラリアからマークの兄・ロバートが15年ぶりに訪ねて来る。ロバートはマークとは対照的な男で、女中達に粗暴な素振りを見せた。
そして館にはもう一人、アントニー・ギリンガムなる男も、泊り客のビル・ベヴリーに会いに訪ねてくる。ギリンガムは、事務室の前で閉じられたドアを叩くケイリーに出くわす。「銃声のような音が聞こえた」と話すケイリーと共に外側に回り、窓から事務室をのぞきこむと、そこに人が倒れているのが見えた。二人は窓から事務所の中に入り、ケイリーは死体がロバートであることを確認する。そしてマークの姿は館から消えていた。
その後、警官が到着したが、ケイリーの行動に違和感を覚えたギリンガムは、友人のベヴリーにワトスン役を頼み、独自に調査を進めていく。