超惑星戦記 メタファイト
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『超惑星戦記 メタファイト』(ちょうわくせいせんき メタファイト)は、サン電子のアクションシューティングゲーム。1988年にファミリーコンピュータ用ソフトとして発売された。
| ジャンル | アクションシューティング |
|---|---|
| 対応機種 |
ファミリーコンピュータ |
| 開発元 | 東海エンジニアリング |
| 発売元 | サンソフト |
| ディレクター |
東谷浩明 北角浩一 |
| デザイナー |
岩田義明 さだけんじ |
| プログラマー |
さだけんじ かじたけんじ |
| 音楽 | 小高直樹 |
| 美術 |
岩田義明 駕屋ひろゆき リチャード・ロビンス |
| シリーズ | ブラスターマスターシリーズ |
| 人数 | 1人 |
| 発売日 |
|
日本国外では『Blaster Master』(ブラスターマスター)として販売されており、ゲーム自体はほぼ同一だが国内版とは異なったストーリーとなっている。ゲームのストーリーを拡充した小説版も発売されており(#関連作品)、その小説を下地としてゲームもシリーズ化された。
ゲーム内容
全8エリアのサイドビューステージと、サイドビューステージに存在する入り口から行くことができるトップビューのダンジョンステージから成り立っている。この2種類のステージを行き来しながらクリア条件を徐々に模索していく、探索型アクションゲームである。
サイドビューでは、戦闘万能車両を操りながら、多彩なトラップが存在するステージを進む。場合によってはパイロット(主人公)が車両を降りて単独で探索する場面もある。主人公は高所から落ちるとダメージを受け、ある程度の高さから落下すると即死してしまうこともある。なお、主人公のライフは車両に乗ると全回復する。ステージ中に存在する小さなダンジョンの入り口には、車両を降りて入る必要がある。主人公がダンジョンに入ると、銃とグレネードを武器に探索するトップビューアクションに切り替わる。
ステージ内には回復アイテムや車両用装備などのアイテムが点在している。うち、車両と主人公のパワーエネルギーゲージ(ライフ)、および車両のホバーエネルギーゲージを回復させるカプセルは、光っているものは通常よりも回復量が多い
ステージ内に複数存在するダンジョンの中には最奥部にボスが待ち受けているものがあり、これを倒すと車両の強化装備を入手できる。車両は、入手した強化装備によってサイドビューステージのトラップをクリアすることができるようになり、次のステージに進むことができる。ボスはダンジョンステージのみに存在し、サイドビューステージで戦うことは無い。最終エリア最奥部のダンジョンに待ち受けるラストボスを倒せばゲームクリアとなる。
説明書には「コンティニューは5回まで」と書かれているが、実際はコンティニュー制限は存在せず何度でも再挑戦可能。海外版では実際に制限が設けられ、回数も4回に減っている。
セーブ、パスワードといった中断機能は存在せず、プレイの度に最初から始める形となる。プログラマーのさだけんじはパスワード機能実装も考慮していたが、面倒なのでやめてしまったと語っている[1]。
超惑星戦記 メタファイト
ストーリー (メタファイト)
宇宙暦2052年、ソフィア第三惑星は恐るべきGOEZ(ゴウズ)率いる「インベム暗黒星団」の襲来で、壊滅的なダメージを受けてしまう。難を逃れた衛星NORA(ノーラ)にある科学アカデミーは、ゴウズに対抗すべく最終兵器・超惑星万能車両メタル・アタッカー(NORA/MA-01)を開発する。そして、15歳の天才少年・ケイン=ガードナーがパイロットとしてメタル・アタッカーに搭乗。ゴウズを倒し、インベム暗黒星団を壊滅させるべく出撃する。ケインは並居る敵を倒し、遂にゴウズをも打倒する。インベム暗黒星団の本拠地が崩れていき、ソフィア第三惑星は青空を取り戻す。ケインはメタル・アタッカーに腰をかけ、その光景を眺めるのだった。
登場人物 (メタファイト)
- ケイン・ガードナー
- 主人公。インベム暗黒星団壊滅のため、メタル・アタッカーのパイロットに選ばれた天才少年。15歳。天才的な操縦センスの他、戦士(コマンダー)として銃とグレネードによる白兵戦もこなす。一方、高所からの落下には弱く、自分のジャンプ力よりも高い所から落ちるだけでダメージを受けてしまう。
- 『ブラスターマスター ゼロ』シリーズはリブートであると同時に『メタファイト』の10年後と位置付けられており、ケインは『ブラスターマスター ゼロ 3』にて25歳の姿で登場する。
- ジェニファー・コルネット
- NORA科学アカデミーの科学者。17歳にしてメタルアタッカーの開発にも携わっている天才。パッケージに描かれている以外は本編中には出番は無く、エンディングのラストでケインと共にデフォルメされたイラストが表示されるのみ。
- 『ブラスターマスター ゼロ 3』には27歳の姿で出演しており、実質的なゲーム初登場となった。
- ゴウズ
- インベム暗黒星団を率いる暴君で、ソフィア第三惑星に侵攻した。本作のラストボスであり、エリア8のボスとの連戦となる。鎧に身を包んだ人間に近い姿をしている。戦闘曲は専用BGMではなくエリア7のステージ曲である。他のボスと違って戦闘時に周囲が暗転しない。
メカニック (メタファイト)
- メタル・アタッカー
- 衛星NORAの科学アカデミーの総力をあげて開発された戦闘万能車両。正式名称は「NORA/MA-01」。様々な兵装の他、アイテムを入手することでホバー移動、潜水、壁や天井への吸着といった様々な機能が解放されていく。ゲームスタート時には基地から発進する演出がある。
Blaster Master
日本版『超惑星戦記 メタファイト』は架空の惑星・ソフィアをめぐる侵略者との戦いを主題としている一方、日本国外版として発売された『Blaster Master』では地球人の少年がペットのカエルを追って地下世界に飛び込む内容に変更されており[2]、ストーリーに合わせてオープニングやエンディングの演出に差異が見られる[3]。変更の理由についてゲームデザイン・美術担当の岩田義明は、当時はまだ日本のアニメ風のストーリーが海外では人気が無く、「変えてほしい」という現地スタッフの要望を受けたためと語っている[4]。また、海外版発売に際し、アメリカ支社のリチャード・ロビンスからオープニングデモの追加と出撃シーンの背景の修正を依頼されたが、それ以外の変更については日本側には伝えられず、把握していないという[5]。
ストーリー (Blaster Master)
舞台は地球。15歳の少年ジェイソンはフレッドというカエルを飼っていたが、ある日、フレッドは水槽から逃げ出し、家の外にあったコンテナに触れた途端、巨大化してそのまま地下へと落ちてしまった。ジェイソンはフレッドの落ちた穴に飛び込み、そこで謎の戦闘車両を発見する。地下世界にはミュータントの群れが蠢いており、この車両は彼らと戦うために作られた兵器だった。搭乗したジェイソンは、フレッドを探すうちに、やがてミュータントを率いるプルトニウム・ボスと戦うことになる。激しい戦いを経てジェイソンはプルトニウム・ボスと、その背後にいたマスター・ボスを倒し、元の姿に戻ったフレッドと共に脱出。ミュータントが巣食っていた山は崩れていき、空が晴れ渡る。その様子をジェイソンとフレッドは車両の上から眺めるのだった。
登場人物 (Blaster Master)
- ジェイソン・フラドニック
- 地球人の少年。フレッドを追って穴に飛び込んだ先で謎の戦闘車両を発見し、乗り込んで地下世界の冒険に旅立つ。海外版で追加されたオープニングデモでは茶髪だが、エンディングではケイン同様の青髪になっている[3]。以降のシリーズ作品の多くで引き続き主人公を務めている。
- 原作ゲームでは苗字は設定されておらず、小説版で付加された「フラドニック」姓が以降の公式設定となっている。
- フレッド
- ジェイソンのペットだったカエルだが、水槽から逃げ出した際に家の外にあった「radioactive」(放射能)と書かれたコンテナに触れたことで巨大化し、そのまま地下世界へと落ちてしまう。
- 海外版ではエリア4のボス「ゲロール」とエリア7の「ファイヤーゲロール」はそれぞれ「フレッド」「エンハンスドフレッド」となっており、フレッドが変異したものとされる。ジェイソンに二度も倒されるがエンディングでは健在であり、主人公が車両の上に腰を掛けるシーンにてフレッドの姿が追加されている[3]。
- 小説版ではジェイソンは怪物化したフレッドを撃てなかったが、実はそれはホログラムの偽物であり、本物は怪物化していなかった。これは本作を含めた小説シリーズ『Worlds of Power』が低年層向けとして暴力や死の描写を極力排除していたため[6][注釈 1]。
- 2010年4月1日には海外にてフレッドを中心としたスピンオフ作品『Blaster Master: Destination Fred』がWiiウェアとして発表されたが、これはエイプリルフールのジョークである[7]。
- プルトニウム・ボス
- 日本版におけるエリア8のボス。海外版ではミュータント軍団(続編では「ライトニングビーイング」と呼ばれる)のリーダーとなっており、パッケージにも姿が描かれている。
- 小説版の設定ではプルトニウムを主食とする「惑星の破壊者」とされ、イヴの故郷も焼き尽くした。惑星の地中深くで何千年にも渡って放射線を吸収し、限界に達すると地表に現れては惑星を核の炎で滅ぼし、次の惑星に向かうというサイクルを繰り返している。実体は無く、見る者が最も恐れる姿に見える。作中の怪物は、ジェイソンが恐怖を抱く姿を反映したものとされる。知能も高く、敵を息絶えるまで挑発し続けることを好む。
- マスター・ボス
- プルトニウム・ボス撃破後に現れるラストボス。日本版におけるゴウズだが、説明書に存在が示唆されているだけで作中では詳細は明かされない。
- イヴ
- 小説版オリジナルキャラクター。シグナル・エル(Signar-el)という惑星から来た宇宙人の少女。本名はイヴトルギジス(Yvtrkijz)で、イヴ(Eve)とは地球の英語名で最も本名に近いもの。長い赤髪で、顔にはそばかすがあるとされる。ソフィア(ビークル)と共に地球に飛来し、出会ったジェイソンに銃の扱い方やソフィアの操縦方法を教えた。しばらくは彼と行動を共にするも、やがてプルトニウム・ボスに捕まる。
- 著名な科学者であった父に教育を受けたことで、最年少で科学賞を受賞するほどの天才児に育ち、地球の発見にも貢献した。しかし彼女の通信を傍受したプルトニウム・ボスがシグナル・エルを破滅に導き、次のターゲットである地球に向かったことで責任を取るべくプルトニウム・ボスを追って地球へやってきた。
- 『ブラスターマスター』では正式に公式設定として組み込まれ、ゲームへの登場を果たした[6]。後年のリブートである『ブラスターマスター ゼロ』シリーズでも小説版の設定をベースに再構築され、ヒロインとして登場している。
メカニック (Blaster Master)
- ビークル / ソフィア・ザ・サード
- 『Blaster Master』では地下でジェイソンが発見した対ミュータント用戦闘車両。そのため、発進シーンの背景が洞窟に変わっている。ゲームでは正体は謎のままで名前も不明(説明書にも「Vehicle」としか書かれていない)。
- 小説版では惑星シグナル・エルからイヴが乗ってきた異星文明の兵器であると説明されている。また、日本版でポーズメニューに表示されていた「SOPHIA The3rd NORA MA-01」の文字がソフィア第三惑星の設定が存在しない海外版でもそのままであり、小説化の際に著者がそれを車両の名前だと解釈したことで『超惑星戦記 メタファイト』の舞台名を冠した戦闘万能車両ソフィア・ザ・サード(SOPHIA The3rd NORA MA-01)と名付けられた[3]。以降のゲーム作品でもこれらの設定が採用されている。
他機種版
| No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | メモリアル☆シリーズ サンソフト Vol.4 | PlayStation | サンソフト | サンソフト | 『リップルアイランド』とのカップリング | |
| 2 | 超惑星戦記 メタファイト | [8] |
Windows(プロジェクトEGG) | D4エンタープライズ | ||
| 3 | Blaster Master 超惑星戦記 メタファイト |
Wii(バーチャルコンソール) | サンソフト | |||
| 4 | メモリアル☆シリーズ サンソフト Vol.4 | PlayStation 3 PlayStation Portable PlayStation Vita (ゲームアーカイブス) |
サンソフト | 『リップルアイランド』とのカップリング | ||
| 5 | 超惑星戦記 メタファイト | ニンテンドー3DS(バーチャルコンソール) | サンソフト | |||
| 6 | 超惑星戦記 メタファイト | Wii U(バーチャルコンソール) | サンソフト | |||
| 7 | ファミリーコンピュータ Nintendo Classics |
Nintendo Switch | 任天堂 | 任天堂 |
ファミリーコンピュータ Nintendo Classicsでは通常版に加え、2019年2月13日に『超惑星戦記 メタファイト クライマックスバージョン』という特別版も配信されている。
この他にも、任天堂VS.システム用ゲームとしてアーケード版『Blaster Master』が海外向けに開発されていたが、最終的に発売中止となっている[9]。
スタッフ
評価
| 項目 | キャラクタ | 音楽 | 操作性 | 熱中度 | お買得度 | オリジナリティ | 総合 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 得点 | 3.53 | 3.25 | 3.32 | 3.29 | 3.15 | 3.24 | 19.78 |
- 発売当時は日本での売り上げは芳しくなく社内でも評判が悪かった。それが海外では一転して好評を博し、売り上げも伸ばすことになるが、岩田は別のゲームの開発に取り掛かってアメリカでのゲーム動向から距離を置いていたため、その事実を長らく知らなかった。それを認知したのは、発売から10年も経ってアメリカ支社のスタッフに「あなたがアメリカ人だったら、間違いなく超有名ゲームデザイナーになっていた」と言われた時だという[4]。
- ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では、8・9・8・7の合計32点(満40点)でゴールド殿堂入りを獲得[11]、レビュアーの意見としては、「とにかく発想がいい」、「ゲームを制作する上の、最後のツメがうまくいったいい例」、「ゲーム構成もいろいろ工夫されていて、飽きない」、「すごくマジメに作ってあり、ゲームとしての完成度も高いと思うのだけど、ちょっと優等生的になりすぎて、まとまり過ぎちゃった気がしないでもない」などと評されている[19]。
- ゲーム誌『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通り19.78点(満30点)[15]。同誌1991年5月10日号特別付録の「ファミコンロムカセット オールカタログ」では、「サン電子の隠れた名作ゲーム」、「キャラの動きが印象的なアクションシューティング。全体的にかなり丁寧に作られている。音楽に関しても、良くできている」と紹介されている[15]。
- 海外ゲームメディア『IGN』は2つの異なるプレイスタイルを融合させた独自のゲームデザインを絶賛し、数々のメトロイドヴァニアに先駆けた傑作として「レトロゲームファンなら今すぐ買うべき」と推奨した[12]。
- オンラインゲーム誌『ハードコアゲーミング101』は本作をアクションと探索要素を併せ持つ「古き良き楽しさ」と表し、難易度の高さと、それにもかかわらずパスワードが無い点は批判しつつも「今でも高い評価を得ている最高のゲーム」と賞賛している[16]。
- ゲームコミュニティサイト『Honest Gamers』ではグラフィック、サウンド、ゲームプレイと全体的に賞賛し、「ストーリー展開で賞を取れるようなゲームではないが、風変わりで愉快な冒険を楽しめる」として、何度プレイしても飽きないと評している[17]。
関連作品
単行本としての販売はないが、徳間書店発行の少年漫画雑誌『わんぱっくコミック』の1988年5月号と同年6月号に同ゲームタイトルとして掲載されている。
海外では1990年にNES用ソフトのノベライズシリーズ『Worlds of Power』(Scholastic Corporation)の一作として海外版『Blaster Master』の小説が発売されている。内容はゲームのストーリーを独自設定を用いて肉付けしたもので、主人公の苗字、車両の名前、ヒロインの存在など、いくつもの設定が後発のゲーム作品に反映された。同シリーズでは、小説オリジナル設定が公式に組み込まれた唯一の例となっている[6]。