車両感知器
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役割
構造
種類
車両感知器は検出方法によって「存在型」と「通過型」の2種類に分けられる[2]。存在型は車両が停止状態であっても、感知領域に車両が居れば検知できる[2]。通過型は車両が感知領域を通過した場合にのみ車両を検出するもので、感知領域に車両が停止していた場合は検出しない[2]。感応式信号機で用いられる車両感知器は「存在型」が用いられる[2]。
超音波式車両感知器
超音波送受器から路面に向けて極めて短い時間で一定の周波数の超音波を間欠的に発射し、路面または車両によって反射された超音波を受信する[5]。この時の送受信の時間差によって車両の存在を検出するものであり、車両が感知領域に存在すると車両の屋根により路面より早く超音波を受信する[5]。超音波のドップラー効果を活用して、車両の進行方向を判別できるものもある[4]。
設置場所は車線中央の5 - 6 m上空である[5]。超音波送受器の受信ゲート・送信周期・送信周波数・受信アンプゲインは自動的に最適化される[5]。感知車両は軽自動車以上[5]。感知領域は直径で0.75 mと1.2 mの2種類ある[5]。
設置が比較的容易であり、日本国内では最も多く使われている車両感知器は超音波式である[2][4]。
なお、バス感知器は路線バス車両の車長が7 - 10 m、車高3 mであることに着目したもので、バスの車長に相当する距離を取って2つの超音波送受器を設置する[6]。それぞれの超音波送受器から得られた反射信号よりバスと判定した場合に感知信号を出力する[6]。
マイクロ波式車両感知器
R型車両感知器とも[5]。マイクロ波送受器から送出されたマイクロ波の反射波の強弱によって走行車両を検知する車両感知器[5]。また、ドップラー効果によって車両の走行速度を計測し、車両の存在時間と速度から車長を計算して車種を判別する[5]。
この車両感知器はマイクロ波送受器によって構成される[5]。周波数割り当てや放射パワー、スプリアスなどが電波法の制約を受ける[7]。感知特性は超音波型車両感知器と同じになるよう処理している[7]。発振周波数は約13.4 GHz、速度計測範囲は4 - 120 km/hの範囲で行う[7]。
速度が車両ごとにリアルタイムで得られる特長から、高速走行車両に対する警告システムや交通信号機のジレンマ感応制御に用いられる[7]。
光学式車両感知器

光ビーコンとも[7]。光(近赤外線)を用いて路車間での双方向通信機能と走行車両を感知する機能を併せ持つ[7]。
構成は投受光器と本体で、設置場所は車線中央の5.5 m上空[7]。投受光器は車両感知用と双方向通信用の2つがあり、路面に感知領域と通信領域が分かれる形となっている[7]。感知信号と双方向通信データは伝送部を介して中央装置と通信する[8]。
近赤外線を用いた通信は、指向性が高いため相互干渉がなく、高速でデータ通信ができる特長を持つ[8]。そのため、日本に多い狭い道路でも有効である[8]。
画像式車両感知器
路側高所に設置されたテレビカメラで車両の映像を撮影し、処理装置で画像処理を行うことで車両感知や速度計測を行う[9]。車道の真上または路側に設置され、高さは10 m[9]。複数車線でも1台のテレビカメラで対応できる[9]。他の車両感知器との異なり、車線をはみ出して走行する車両の計測も可能である[9]。ただし、薄暮時などの環境に影響されやすいため、下方向に向けて感知精度を確保することがある[10]。
0 - 120 km/hの範囲で台数・存在・速度・車種の計測を行い、カメラ設置位置上流10 - 160 mの区間での待ち行列長や発進車両位置の計測を行う[9]。
遠赤外線式車両感知器
車両(特にタイヤ部分など)と路面の温度差を検出することで車両の有無を感知する車両感知器[10]。消費電力が極めて少なく小電力バッテリーで動けるため、電力会社から電力が供給できない場所でも設置できる[10]。車両のタイヤ部分を感知位置とする関係から車両真上ではなく斜め横上方から感知する[10]。
ループ式車両感知器
地中に埋設したループコイルの電流変化によって、金属で作られた車両の通過を検知する[10]。感知範囲を任意に広げられるため、車両の通行位置が多少ずれていたとしても感知精度が低下しづらい特徴がある[10]。
沿革
車両感知器の黎明期は踏板式・ゴムホース式・テープスイッチ式・地磁気式などが試みられたが、いずれも普及には至らなかった[11]。
1965年(昭和40年)に超音波式車両感知器が東京に初めて設置され、その後は交通管制センターの整備によって全国に普及した[11]。昭和40年代を通して、ループ式と超音波式が改良を重ねられ、1973年(昭和48年)にはループ式と超音波式の警察庁の正式な仕様が制定された[11]。
ループ式や超音波式以外の方式が整備されるのは1990年(平成2年)以降である[11]。この背景には信号制御の高度化のニーズがあった[11]。この前年の1989年(平成元年)にマイクロ波式車両感知器が仕様化され、1991年(平成3年)に画像式車両感知器、1996年(平成8年)に光学式車両感知器が仕様化された[11]。
