遺伝性難聴
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非症候群性難聴
遺伝形式によって、優性遺伝による難聴、および劣性遺伝による難聴、伴性遺伝による難聴、ミトコンドリア遺伝子の異常による母系遺伝を示す難聴などに分けられる。 難聴以外の随伴する症状の有無によって、難聴以外の症状のない非症候群性難聴と難聴以外の症状のある症候群性難聴とに分けられる。 発症時期によって、先天性難聴と早発性難聴、後天性難聴に分けられる。あるいは、言語習得前難聴と言語習得後難聴とに分けることもある。
- 常染色体優性遺伝 (DFNA): 座位は80近く知られている。言語習得後に発見されることが多く、多くは進行性である。高音域の損失を示すことが多いが、皿型ないし低音障害型の聴力像を示すこともある。ほとんど全てが感音難聴だが、稀に耳小骨奇形による伝音難聴のことがある。
- 常染色体劣性遺伝 (DFNB): 座位は110近くが知られている。全て感音難聴であり、ほとんど高度ないし重度の先天難聴である。13番染色体長腕にあるGJB2(コネキシン26)遺伝子の異常によるものが一番多い。
- X染色体上 (DFNX): 6つの難聴の遺伝子座が同定されている。
- ミトコンドリア遺伝子: 1555変異はアミノ配糖体系抗生物質の副作用としての難聴に対する易受傷性をもたらすが、原因不明の難聴に見出されることもある。3243変異は糖尿病その他の異常を伴うことが多いが難聴だけを示すこともある。
GJB2(コネキシン26)遺伝子変異の詳細
日本人における遺伝性難聴の約30%を占める最大要因である。内耳のギャップ結合を構成し、カリウムイオンの循環に寄与する。
- 235delC変異: 日本人で最も頻度の高い変異。
- V37I変異 (p.V37I): 近年、その重要性が再認識されている変異である。不完全浸透(変異があっても発症しない)や、後天性・進行性の軽度〜中等度難聴を呈する特徴があり、新生児スクリーニングを通過した後に発症するケースが報告されている[1]。本変異の病態解明により、将来的な治療薬開発のターゲットとして注目されている[2]。
症候群性難聴
随伴する症状によって数多くの疾患が知られており、便宜的に分類される。
- 外耳の異常を伴うもの
- 眼の異常を伴うもの
- アッシャー症候群 (Usher syndrome): 網膜色素変性症を伴う。AR
- レフスム(Refsum)症候群:進行性感音難聴に網膜色素変性、神経症状、魚鱗癬などを伴う。AR
- 筋・骨の疾患を伴うもの
- 骨形成不全症:骨の易骨折性、青色強膜などを主症状とする。主にコラーゲン遺伝子の異常による。
- 皮膚の異常を伴うもの
- ワールデンブルグ症候群 (Waardenburg syndrome): 虹彩異色などの色素異状を伴う。PAX3やMITF遺伝子の異常による。
- 腎疾患を伴うもの
- アルポート(Alport)症候群: 感音難聴を伴う遺伝性進行性腎炎。コラーゲン遺伝子(COL4A5等)の異常による。
- 神経疾患を伴うもの
- その他の疾患を伴うもの