Wikiwand AI

酸化トリウム(IV)

From Wikipedia, the free encyclopedia

酸化トリウム(IV)(さんかトリウム よん。英語: thorium(IV) oxide)は、化学式がThO2と表されるトリウムの酸化物である。

概要 物質名, 識別情報 ...
酸化トリウム(IV)
物質名
識別情報
3D model (JSmol)
ECHA InfoCard 100.013.842 ウィキデータを編集
性質
ThO2
モル質量 264.04 g/mol
外観 白色固体
密度 10.00 g/cm3
融点 3,390 °C (6,130 °F; 3,660 K)
沸点 4,400 °C (7,950 °F; 4,670 K)
不溶
磁化率 −16.0×10−6 cm3/mol
屈折率 (nD) 2.200
構造
a = 559.74(6) pm[1]
熱化学
標準モルエントロピー S⦵ 65.2(2) J K−1 mol−1
標準生成熱 (ΔfH⦵298)
−1226(4) kJ/mol
危険性
引火点 不燃性
致死量または濃度 (LD, LC)
400 mg/kg
関連する物質
その他の
陽イオン
酸化ハフニウム(IV)
酸化セリウム(IV)
関連物質 酸化ウラン(IV)
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
☒N verify (what is  ☒N ?)
閉じる

性質

ThO2は既知の酸化物の中で、最高の融点を有する[2]。トリウムの酸化物としては、ThO2の他に、トリウムが+2価を取っているThOも知られている[3]。ただ、トリウムは+4価の状態が化学的に比較的安定である事が知られている[4]。トリウムが+4価の状態にある化合物のThO2は、化学的に安定である[4]。しかし、トリウムには1つも安定核種が存在しない[5]。したがって、化学的には安定であっても、トリウムの原子核が崩壊し、放射線を出して別な元素に放射性崩壊するため、僅かずつながらThO2は次第に減少してゆく性質も有する。もちろん放射線被曝も引き起こす。

人間とのかかわり

  • かつて医療において、ThO2が血管造影剤(トロトラスト)として使用された事もあったものの、造影剤として投与してから10年以上経過した被験者に、肺や肝臓での悪性腫瘍が発生したとの報告が有る[6]。
  • 1970年代までのカメラの高性能レンズには、酸化トリウムやウランを含むガラスが用いられていたことがあった。1979年時点でレンズメーカーなどに約6トンもの酸化トリウムが保管されていた[7][8]。ただし、トリウムを含むガラスは放射性の他に、黄変するという問題もあり、ランタノイドに取って代わられた。

製造

酸化トリウム(IV)はシュウ酸トリウム(IV)の焙焼[10]、または、硝酸トリウム(IV)の焙焼で得られる [11]。

出典

参考文献

Related Articles

Timelines

Top Qs

Fact Checks