鈴木善徳
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作風
文學界新人賞を受賞した「髪魚」は、作中に人魚が登場するなど、民俗学の要素を取り入れている[2]。また、芥川龍之介賞候補ともなった「河童日誌」には、河童が取り上げられている。
芥川龍之介賞の審査においては、選考委員の村上龍が「欠点も目立つ作品」[4]としつつも、「イントロが面白かった」[4]と評したうえで「きわめて奇妙で非科学的なことが、医師の目を通して淡々と描かれているのも好感を持った」[4]として「△で推した」[4]とされている。だが、他の選考委員の賛同を得られなかったため[4]、受賞には至らなかった。同じく選考委員の堀江敏幸は「伏線の張り方が丁寧で、声にならない笑いもある」[5]と評するも、展開が先読みできてしまうと指摘している[5]。そのうえで、作者の鈴木について「もっと規模の大きな『物語』を書ける人だと思う」[5]と評している。また、選考委員の山田詠美は「山場もなく意味もなく落ちもなく……はっ、これって新種の『やおい』なのか!? と、いうより、純文学って、元々そう思われてる!?」[6][註釈 1]と困惑しつつも、河童について「もう少し気を引く存在にして欲しかった」[6]などの要望や指摘を行っている。同様に、選考委員の島田雅彦も河童の存在について言及しており、「肝心の河童が名詞のまま、発展しない。何のアレゴリーにもメタファーにもなっていない」[7]と述べている。
略歴
賞歴
小説
- 「髪魚」(『文學界』2011年12月号)
- 「河童日誌」(『文學界』2012年5月号)
- 「二十三日の灰」(『文學界』2014年6月号)
- 「じゃあぼ」(『文學界』2014年12月号)
- 「たらちね」(『文學界』2016年2月号)
- 「天使の断面」(『文學界』2017年6月号)