有界区間の直積全体の成す集合半環を
とし、この半環上の測度 μ を一つ定める。
初めに示すべきは、μ が次に述べる意味で加法的であることである。P が
に属する超矩形で、P が
に属する元 Pi のなす有限列 (Pi) の非交和に等しいならば、超矩形 P の体積は各元 Pi の体積の和に等しい[6]。
従って μ が測度であること、つまり σ-加法性を示すには、
に属する超矩形 P が
の可算個の小超矩形の非交和

に分解されるとき、等式

が成り立つことを示さねばならない。
一方の不等号を示すには特に技巧を要しない。自然数 r を固定して、差集合 P ∖ (P1 ∪ … ∪ Pr) は
の生成する集合環に属するから、
の有限個の互いに素な元 F1, …, Fs の有限合併に表せる。従って、i を 1 から r まで動かすときの Pi をすべて含む超矩形 P に対し、μ の正値性と加法性から

が得られ、r を無限大へ飛ばして

を得る。
逆の不等号は、正数 ε > 0 を取り、各 Pi を含むように開区間の直積となる超矩形 Qi でその体積が μ(Pi) + ε⁄2n 以下となるようなものを考える。同様に P を含むように閉区間の直積となる超矩形 Q をその体積が μ(P) − ε 以上になるようにとる。超矩形 Q は Rn の有界閉集合ゆえコンパクトで、Qi たちはその開被覆を与えるから、添字集合 I0 が有限であるような部分族 (Qi)i∈I0 でやはり P を被覆するようなものが存在する。集合半環
上での μ の有限加法性と正値性により、(Q がこの集合半環の有限個の合併に書けない場合や、合併が非交和でなくとも)集合の包含関係

から、不等式

が得られ、より強く (a fortiori)

が成り立つ。以上を合わせて、不等式の鎖

が得られるから、あとは ε を 0 にする極限をとって結論を得る。