あなた (小坂明子の曲)
小坂明子のシングル (1973)
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概要
製作経緯
小坂本人の話によれば、この曲の詞は高校2年生の時、学校で授業中にノートの片隅に20分ほどで書き、家で曲を付けたものだったという。小坂が元々ガロのファンで、「歌ってくれたら、逢えるかも知れない」と思い、ガロに歌ってもらいたくて作曲[注 2]、最初から3部合唱の予定の曲で、ポプコンにも3人でエントリーしたが、本戦出場前になって他の2人が出場出来なくなったために急遽、小坂がソロで歌ったというものだった[3][4]。
「あなた」のモデルは高校の1つ上の先輩で、お茶を飲んで美術館に行くような淡い恋だった。しかし、先輩が高校を卒業後に地元を離れることになり、先輩から「もっと好きにならないうちに別れよう」と言われ別れることになった。歌詞は「家を建てるなら」ではなく「建てたなら」と過去形になっており、「全部それは過去の夢だった、終わった恋だということを、あの歌詞で表現したかったんです」と語っている。歌詞の「真赤なバラ」は小坂の好きな花、「白いパンジー」は先輩の好きな花だった[5][6]。
当初は合歓の郷に来る新婚カップルに「お祝い」として配るためのソノシート用のレコーディングであった[7]。
本作はポプコン版(山室紘一編曲[8])、シングル版・世界歌謡祭版(共に宮川泰編曲)、アルバム版(小坂務編曲)とでは編曲が異なる。シングル版のイントロを聴いた小坂は「これは私の作曲のイメージとは違います。もっとスタンダードジャズのようにおごそかな静かなイメージで世界歌謡祭はアレンジを変えて下さい」と依頼している[7]。アルバム版(アルバム『あなた 小坂明子の世界』に収録)ではジャズ風に編曲されており、世界歌謡祭版の録音音源は、2003年3月26日発売の「ポプコン・スーパー・セレクション 小坂明子ベスト」にてCD化され、そちらで聴くことができる。因みに世界歌謡祭版ISRCはJPT200390005、シングル版ISRCはJPWP07300720である[9]。また、ポプコン版の音源は現存しない。
実績
デビュー曲にして、発売から1ヵ月後にはオリコンシングルチャートで7週にわたり1位を獲得。1974年の『第25回NHK紅白歌合戦』に出場、父・小坂務と親子共演した(小坂務は指揮)[注 3]。1978年10月時点のオリコン集計では、フォークソングのシングルとして歴代1位の売り上げ[1]、女性ソロ売上としても当時1位であった[注 4]。2007年現在でもオリコンの歴代シングルチャートで51位、女性シンガーソングライターのシングルとしては6位の売上である。
評価と影響
川上源一は「あなた」のヒット祝賀パーティで「『あなた』のヒットはアマチュアリズムの勝利です。しかし芸能界は、これでお金儲けしようとする悪者が多いから小坂明子君は芸能界を辞めた方がいい。私はそう希望します」と述べた[10][11]。「あなた」のヒットでヤマハに2億円が転がり込んだ[11]。小西良太郎は「田中政権下で夢のまた夢になったマイホームの夢を、上手く組み立て直した」と評価した[12]。ピアノを弾きながらテレビで歌唱するスタイル(ピアノ弾き語り)を世間に認識させた初めての曲である[10]。名前も混同する小坂恭子が同じスタイルで歌唱すると「散々、小坂明子のマネと言われて悔しかった」と話している[10]。
1974年春、日本公演中のアメリカのジャズ・フルート奏者、ハービー・マンがこの曲に注目、小坂本人をゲストに迎えて東京で録音し[13]、同年8月にワーナーからシングルで発売された(『ハービー・マン 歌・小坂明子』名義)。ハービーの1976年のアルバム『Surprises』にも収録されている。
岩崎宏美が歌手デビューのきっかけとなったオーディション番組『スター誕生!』(日本テレビ)のテレビ予選と決戦大会で歌唱している[14]。更に2010年には自身のカバー・アルバム『Dear Friends V』において改めてカバーしており、小坂がピアノと編曲で参加している。
以降の小坂
現存する映像
収録曲
全作曲:小坂明子
- あなた(4分29秒)
- 作詞:小坂明子、編曲:宮川泰
- 青春の愛(3分29秒)
- 作詞:小坂長生、編曲:小坂務
カバーしたアーティスト
- 1974年
- 小柳ルミ子 - (5月25日発売のアルバム『あたらしい友達』収録)
- ちあきなおみ - (5月25日発売のアルバム『円舞曲(わるつ)』収録)
- ヤング101 - (メンバーの太田裕美の歌唱で5月25日発売のアルバム『さよならステージ101』収録)
- 天地真理 - (6月21日発売のアルバム『恋と海とTシャツと/恋人たちの港』収録)
- あいざき進也 - (6月25日発売のアルバム『気になる男の子』収録)
- あべ静江 - (6月25日発売のアルバム『透きとおった哀しみ』収録)
- 晃(フィンガー5) - (7月5日発売のアルバム『あきら ぼくの好きな歌』収録)
- 南沙織 - (7月21日発売のアルバム『夏の感情』収録)
- 青江三奈 - (7月25日発売のアルバム『女のなみだを唄う』収録)
- チェリッシュ - (7月25日発表のアルバム『グランド・デラックス』収録)
- いしだあゆみ - (7月発売のアルバム『いしだあゆみリサイタル』収録)
- 森山良子 - (10月5日発売のアルバム『ニュー・フォーク・アルバム』収録)
- 1975年
- 1992年
- 1993年
- 内田忍 - (11月21日発売のシングル収録。フジテレビ『クイズ!年の差なんて』エンディングテーマ)
- 1996年
- yes, mama ok? - (1月20日発売のアルバム『modern living』収録)
- 2002年
- 後藤真希 - (10月23日発売のアルバム『FOLK SONGS 3』収録)
- 2006年
- 徳永英明 - (8月30日発売のアルバム『VOCALIST 2』収録)
- CHARA - (9月13日発売のシングル『世界』収録)
- 2008年
- 倉橋ヨエコ - (6月4日発売のアルバム『解体ピアノ』収録)[15]
- Acid Black Cherry - (5月21日発売のカバーアルバム『Recreation』収録)
- 2010年
- 岩崎宏美 - (10月20日発売のカバーアルバム『Dear Friends V』収録)
- 2012年
- 2015年
- 2016年
- May J. - (3月16日発売のアルバム『Sweet Song Covers』収録)
- 2017年
- 2020年
- 2021年
- その他