通常、判決文の中に如何に明白な誤りがあったとしても、当事者が上訴しなければ訂正はできない[注 1]。当事者の上訴の意思とは無関係に原判決を破棄できる点に、この制度の意義がある。例えば、法律上は最高刑が罰金10万円となっているのに求刑・判決とも罰金20万円となり、被告人が控訴・上告等をせずに判決が確定してしまった場合に非常上告により判決を破棄させることができる。判例によれば、被告人が原判決の確定後に死亡した場合[1]や、非常上告申立て時に被告人が海外に出国している場合[2]にも、非常上告できるとされている。