魍魎戦記MADARA摩陀羅弐
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あらすじ
始まりの大陸(壱の舞台)の一部であり、現在は切り離された島国耶倭土(ヤワト)、かつては耶倭土全土を支配していた朝廷も帝の霊力と共に衰退し、北方の東日流(ツガル)国や戦人が興した蓬莱(ホウライ)幕府が台頭する混乱と混迷の時代。これ以上の権威失墜を恐れてた朝廷の帝牛頭(ゴズ)大帝は側近である文観(ブンカン)の甘言に乗り、耶倭土の守護神ダキニを自身に降ろす事で失われた霊力と権威を取り戻そうとする。一方で文観とは別の一派であり、先住民族アソベの戦士甲賀三郎(コウガ サブロウ)は十三年前アソベ族による耶倭土奪還の布石として禍の子伐叉羅(バサラ)を辺境にあるアソベの居住地山彦の里に預けた。そして十三年後、三郎は伐叉羅の引き渡しを拒んだ里の住人を皆殺しにする。その様を目の当たりにした伐叉羅は甲賀三郎への報復の為旅立つ。それが耶倭土全土を滅ぼす旅になるとも知らずに…。
登場人物
- 伐叉羅(バサラ)
- 本編の主人公、行く先々で破滅をもたらす禍の子。本編開始から十三年前、朝廷の帝牛頭(ゴズ)大帝と八百比丘尼(ヤオビクニ)の子として生まれるが、文観の予言により呪われた子として同じ月に生まれた他の赤子共々、生きたまま炎で焼かれる。だが、唯一無傷の様を見た甲賀三郎によって山彦の里に預けられる。十三年後、三郎が近いうちに迎えに来る事を知った里の長徐福に死んだ事にされる形で里を追放される。事情を知る為に一旦里に戻るも、既に里の住人は三郎と配下の鬼面衆によって皆殺しにされ、育ての親であるムラジも目の前で絶命する。対峙した三郎からは自分が帝の子である事や炎の加護を受けたアソベの王である事、そして内心では里の生活に飽きていた事を指摘されるも、自らは山彦の伐叉羅として三郎に戦いを挑むも、鬼面衆によって斬殺される。しかし、これによって内に潜む聖獣ダキニへと変貌、その力をもって鬼面衆の一人赤不浄を瞬殺する。その後、廃墟と化した里で意識不明でいた所を通りがかった芙蓉によって介抱される。彼女の世話役の老婆白沢から、芙蓉を維曼国の聖地恐山までの護衛を三郎の居場所と引き換えに応じる。旅の途中、朝廷の刺客に襲われていた三郎と比丘尼の呼びかけに呼応する形で再度ダキニに変貌、刺客達を瞬殺するが、直後比丘尼が持っていた赤子の人形を見た途端伐叉羅へと戻る、しかし三郎を監視していた文環の配下邪兎によって芙蓉を朝廷の中枢畿央の都に拉致されてしまう。その後、拉致の一部始終見ていた東日流の獅子丸、鬼面衆を抜けた白不浄、朝廷のサトリ皇女と共に芙蓉を救出するが、彼岸(魔界)の者と同化した文観によってサトリを殺され自らも致命傷を負う。傷とサトリを殺された怒りで三度ダキニへ変貌し文観を圧殺、更にその宿業の力によって都を支えていた龍脈が全て破壊された事で都が崩壊、姿を消す。
- 影王の転生した姿。魔に感応し易く、前世のように魔物に寄生されてしまう。ダキニ天(影王)の力を抑えられず暗黒面に堕ち闇の魔王と化すが、獅子丸の捨て身の攻撃で元に戻る。父である甲賀三郎=ミロクを殺し自らの影王としての宿業を完成、摩陀羅復活への布石を成して姿を消す。最終話ラストでは時を越えて「壱」開始以前のフダラクに漂着している。
- 「ミロク伝説編」では流れ着いたミロクの里の先代ミロクから名を受け継ぐが「勇者ミロク編」でフダラクから始まりの大陸へ攻め込み、炎の回廊でミロクの霊性に取り憑かれて「壱」のミロク帝となり影王に殺されるなど、因果のウロボロス状態となる。しかし、「弐」のラストシーンでは流れ着いたバサラを見下ろす先代ミロクが“全てはここから始まったのだ…”と語っており、バサラにミロクの名を継がせた後、野心を抱いて里を出ているなど、バサラが里を出る理由が薄い。
- 芙蓉(フヨウ)
- "根の国"と呼ばれ、御霊摩陀羅を祭る維曼(ユイマン)国の第一皇女。母親似の美しい容姿と高い霊力を受け継いでおり癒しの術が得意とする。地位に相応しい知識も教養も身に着けているが、性格はがさつで恥じらいが無く我儘で直情的かつ攻撃的であり、一国の姫君とは思えない程口が悪く、気に入らない事があるとすぐ暴力に訴える。とはいえ伐叉羅や獅子丸の治療には霊力の出し惜しみ無く施す。霊的な事柄に無知な伐叉羅に対し忠告する等、根の部分はお人好しである。三郎一味によって廃墟と化した山彦の里でを意識不明の伐叉羅を介抱、その見返りとして彼を維曼国の聖地である恐山への旅の護衛として雇う。序盤から終盤まで御霊摩陀羅へと至る鍵として各方面から身柄を狙われる。恐山にて八百比丘尼の娘であり、伐叉羅とは姉弟であることが判明する。
- 前作(壱)の麒麟に酷似した容姿ではあるが、裏設定では風姫の転生であり、摩陀羅の持つ神剣クサナギの真の姿へと解放する結伽珠の化身。
- 獅子丸(シシマル)
- 物語中盤、三郎一味や伐叉羅と度々遭遇する男。三郎の素性や芙蓉を知っている謎めいた発言を繰り返していたが、正体は東日流(ツガル)国の皇子、皇子でありながら高い剣技と封印術といった霊力を併せ持っている。飄々とした軽い発言が多いものの根は皇族としての責任感の強い生真面目な性格。東日流による耶倭土統一を悲願とし、その一環として朝廷の中枢である畿央の都への潜入途中で三郎一味やダキニに遭遇、ダキニから伐叉羅へと変化する様を目撃、伐叉羅へ興味を持つ。更に伐叉羅との会話から芙蓉が畿央の都に拉致されている事をを知り行動を共にする。畿央での騒動の末、三度ダキニと化した伐叉羅によって都は焼き尽くされるが、その間隙を突く形で芙蓉の身柄を確保。妻として東日流へ連れていく。
- その前世は影王と同化していた魍鬼八大将軍の蛇括神ヒョウブであり、伐叉羅に執着していた真の理由はこのためである。
- 甲賀三郎(コウガ サブロウ)
- アソベ族の戦士だが、その正体はミロクの転生した姿。アソベ族による耶倭土奪還をたくらむ。幾度もの永きに渡る転生と、「自身の子に七度殺される」という宿業の不成就との繰り返しに倦み疲れ、我が子である伐叉羅=影王に殺される事を望む。
- 文観(ブンカン)
- 朝廷の摂政。魍鬼八大将軍の妖焔候ボイスの転生した姿。バサラに殺されるが、ダキニ天となったバサラの手下として復活した。
- 両面宿儺(リョウメンスクナ)
- 幕府の大将軍。武力での耶倭土統一を目指して東日流に侵攻するが、バサラに身体を真っ二つにされてしまう。前世は凄斬刃双臂。
単行本
- 『魍魎戦記MADARA』5 - 7巻(全3巻) (ドラゴンコミックス・角川書店)
- 魍魎戦記摩陀羅5 捨て童子の章 1991年3月30日発売
- 魍魎戦記摩陀羅6 餓鬼童子の章 1991年12月20日発売
- 魍魎戦記摩陀羅7 荼吉尼童子の章 1991年6月10日発売
- 『田島昭宇MADARA完全コレクション9 - 11 BASARA』(全3巻)(KadokawaComicsA・角川書店)
- 1997年4月7日発売
- 1997年5月28日発売
- 1997年5月28日発売
- 『MADARA ARCHIVES 4 魍魎戦記摩陀羅BASARA』(全1巻)(KADOKAWA)
- 2018年4月4日発売、コミックス3冊分を一巻に合本