2-ナフトール

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2-ナフトール(en:2-Naphthol)は示性式C10H7OHを有する蛍光有機化合物である。無色(または黄色)の結晶固体である。ナフタレンの水素を1個、ヒドロキシ基置換した化合物で、フェノール類に分類される芳香族化合物である。また、そのヒドロキシ基フェノールよりも反応性が高い。ヒドロキシ基の置換位置が異なる異性体1-ナフトールが存在する。化学工業ではβ-ナフトールと呼ばれている。異性体はいずれも単純なアルコールエーテルクロロホルムに溶けやすい。2-ナフトールは毒物及び劇物取締法に定める劇物に該当する。[2]2-ナフトールは、染料および他の化合物の製造のために広く使用される中間体である。

概要 物質名, 識別情報 ...
2-ナフトール
物質名
識別情報
3D model (JSmol)
ChEBI
ChEMBL
ChemSpider
ECHA InfoCard 100.004.712 ウィキデータを編集
KEGG
UNII
CompTox Dashboard (EPA)
性質
C10H8O
モル質量 144.173 g·mol−1
外観 薄紫色の固体
密度 1.280 g/cm3
融点 121–123 °C (250–253 °F; 394–396 K)
沸点 285 °C (545 °F; 558 K)
0.74 g/L
酸解離定数 pKa 9.51
磁化率 -98.25·10−6 cm3/mol
危険性
労働安全衛生 (OHS/OSH):
主な危険性
吸入したり、飲み込むと有害である。環境への悪影響を及ぼす。特に水生生物に有害。[1]
GHS表示:
急性毒性(低毒性) 水生環境への有害性
Warning
H302, H332, H400
P261, P264, P270, P271, P273, P301+P312, P304+P312, P304+P340, P312, P330, P391, P501
NFPA 704(ファイア・ダイアモンド)
NFPA 704 four-colored diamondHealth 2: Intense or continued but not chronic exposure could cause temporary incapacitation or possible residual injury. E.g. chloroformFlammability 1: Must be pre-heated before ignition can occur. Flash point over 93 °C (200 °F). E.g. canola oilInstability 0: Normally stable, even under fire exposure conditions, and is not reactive with water. E.g. liquid nitrogenSpecial hazards (white): no code
2
1
0
引火点 161 °C (322 °F; 434 K)[1]
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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合成

2-ナフトールは古くからナフタレン硫酸中でスルホ化2-ナフタレンスルホン酸にし(1)、それを溶融した水酸化ナトリウムスルホ基を切断してナトリウム2-ナフトキシドとし(2)、それを中和させるという合成法で合成されている。[3]

2-ナフトールはクメン法に類似した方法でも製造することができる。[3]

2-ナフトール由来の染料

スーダンの染料英語版は、有機溶剤に溶けやすいという人気の染料である。スーダンの染料のいくつかはジアゾニウム塩と結合した2ナフトールに由来する。[4]スーダン染料I-IVとスーダンレッドGは、アゾカップリングを受けたナフトールで構成されている。

反応

2-ナフトールは、不斉触媒に使用するために普及したC2対称リガンド英語版である1,1'-ビ-2-ナフトールを形成する反応を起こす。

Coupling of beta-naphthol using CuCl2

2-ナフトールは、ニューマン-クワートの再配列英語版を介して塩化ジメチルチオカルバモイル英語版との反応によって2-ナフタレンチオールに変換される。[5]

安全性

ナフトール(1-及び2-の両方の異性体)は、多環芳香族炭化水素にさらされた家畜およびヒトバイオマーカーとして使用される。[6]

出典

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