29歳独身中堅冒険者の日常

From Wikipedia, the free encyclopedia

作者奈良一平
出版社講談社
29歳独身中堅冒険者の日常
ジャンル ファンタジー[1]
漫画
作者 奈良一平
出版社 講談社
掲載誌 別冊少年マガジン
レーベル 講談社コミックス
発表号 2016年2月号 -
発表期間 2016年1月9日[1] -
巻数 既刊21巻(2026年2月9日現在)
アニメ
原作 奈良一平
監督 福島利規
シリーズ構成 福島利規
キャラクターデザイン 長森佳容
音楽 鈴木暁也、Johannes Nilsson
高本愛海
アニメーション制作 HORNETS
製作 コマイ村自治会
放送局 AT-Xほか
放送期間 2026年1月7日 - 3月25日
話数 全12話
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画アニメ
ポータル 漫画アニメ

29歳独身中堅冒険者の日常』(にじゅうきゅうさいどくしんちゅうけんぼうけんしゃのにちじょう)は、奈良一平による日本漫画。『別冊少年マガジン』(講談社)にて、2016年2月号から連載中[1]。日銭を稼ぐ世話焼き独身冒険者と天真爛漫で不思議な少女の少しゆるい気分で心穏やかな日常生活を描いたファンタジー作品[2]。2026年2月時点で累計部数が170万部を突破している[3]

メディアミックスとして、テレビアニメが2026年1月から3月まで放送された[4]

スラム出身で孤児だったシノノメ・ハジメ。努力の末に上級冒険者になったが、ゆったり生きたいと考えて村専属の冒険家になった。面倒な依頼も真面目にこなしているので村人からも評判が良い。ある日のクエストでダンジョンに潜ったところ、スライムに食べられそうになっている少女・リルイを見つけて救う。自分と同様に親に捨てられて、幼いながらも無茶なクエストをしていた彼女を放っては置けずに冒険者仲間として面倒を見ることにした。リルイは何事にもめげず天真爛漫でよく笑うけなげな少女だが、実は古代種の一種であるサキュバス(淫魔)だった。

登場キャラクター

シノノメ・ハジメ
声 - 古川慎[2]
本作の主人公[2]。29歳独身の冒険者[5]。スラム出身の孤児で幼いころから命がけのクエストに従事し続けて白銀等級の冒険者になった[2]。30歳を前に人生を見つめなおそうと考えて、ダンジョン近くのコマイ村で村専属の冒険者をしている。村人からの信頼は厚い。ダンジョンで見つけた孤児の少女であるリルイの面倒を見ることになった。
ヴェロニカとはスラム時代からの腐れ縁。スラム時代のトラウマから自身の想いを顧みることが出来ず、生存全振りの人生だったため、恋愛観がズレており「交際=お尻やおっぱいを無料で触れる」とデリカシーの欠落した発言をしては周辺の女性陣から(時には拳で)たしなめられている。
ヴェロニカの娼館の常連であったが、リルイと同居後は夜に娼館を訪れてもヴェロニカに雑に遇われて追い払われている。
リルイ
声 - 鈴代紗弓[2]
孤児で身寄りがない少女[2]。スライムに食べられそうになっているところをハジメに助けられた[2]。古代種のサキュバス種であり、夜な夜な体が大人の女性に変化するが自分の意思ではコントロールできない。古代種であることも自身はあまり理解できていない。幼いながらもハジメの周りの女性には嫉妬心を抱く。
不在時に他の女性とハジメが一緒に居るのを知ると「泥棒猫共が…」「とんだビッ○なのだ!!!」とハジメがドン引きする暴言が零れ出る。
サキュバスクイーン(クロメ)
後にリルイの中で覚醒した第2人格のサキュバス。自称「厄災を振り撒く者」
彼女が覚醒時はリルイの瞳が白黒反転する。
覚醒直後はリルイの入眠後に現れ、尊大な態度と魔獣の同時魅了や大型魔獣魅了といった強力な能力を行使した。
その後 日中のリルイ覚醒時に平行覚醒(主導権は身体を持っているリルイ)するようになり、身体に引きずられてか強力な能力は鳴りを潜めた。
第55話でアクシデントから人形を依代に具現化し、以後パーティーに加わり村人達からも受け入れられている。
周辺からはその見た目から「クロメちゃん」と呼ばれている。
アニャンゴ
声 - 桑原由気[4]
ドワーフの少女。魔物に父母を殺され、祖母によって育てられた。彼女もダンジョンでスライムに襲われているところをハジメに助けられ、リルイと仲良しになった。力仕事は得意。文字が読め、簡単な計算もできる。
彼女がリルイのアシストを得ながら最初に精錬した鋼材から作った果物ナイフはリルイにプレゼントされた。
祖母の本をこっそり読んでいるため、オトナの知識を持っていたりする。
オリーヴ・カルメン
声 - 緒方佑奈[6]
ハジメが滞在する村でギルドの職員を務めるエルフの女性。ハジメのセクハラまがいのからかいも軽くあしらっているが、年齢のことを話題にすると激怒する。村では貴重な回復魔法を含む魔法もある程度扱うことができ戦闘力もあるが、激しい戦闘の後は筋肉痛に悩む。自分の能力に悩むリルイやアニャンゴに的確なアドバイスをする。
くせ者揃いの冒険者を相手にするギルドを一人で切り回しているため人知れずストレスをため込んでおり、酒癖は悪い。
ハジメへの恋愛感情を自覚しているが、ハジメが恋愛と言う物を理解していないため全く進展する気配はない。
ナタリー
声 - 前田佳織里[4]
ハジメが滞在している村にある宿場の看板娘。母は亡くなっており、父親と二人で宿場を切り盛りしている。明るい性格である一方で極めて純情であり、ハジメからいじられたり「大人になったリルイのおっぱいがでかかった」といった話をされるだけで赤面して走り去るほど。ハジメは彼女の作るパンが大のお気に入りである。
モーラン
ナタリーの父親で、宿場のマスター。ハジメは「親父さん」と呼んでおり、仕事を終えて店にいくのを楽しみにしている。
スキンヘッドのコワモテだが、かわいい物好きで人目を忍んではドラゴンをモフっている。
クレシダ
教会のシスターで孤児院を運営するエルフの女性。ハジメがリルイを預けようとしたが、経営難のため断られている。しかし、リルイのことは何かと気にかけてくれている。太陽の曜日に村の子どもたちのために字や計算を教える太陽学校を開いている。
ヴェロニカ・バリ
声 - 伊藤静[4]
娼館「サキュバスの羽」を営むサキュバス。ハジメとはスラム時代からの腐れ縁。
リルイの正体を確かめる目的でハジメが呼び寄せた。リルイのことを気に入っており、娼館の一員にしようとしている。
登場時は経営者寄りの活動であったが、蜘蛛戦で美しさの拠り所としていた長髪を切って以降は副支配人のターニャに店舗運営を任せてコマイ村に居着いている。格闘タイプの冒険者でもありハジメには及ばないが戦闘力もある。
種族・職歴が合わさった特殊技能で男性については魔法を使用しての変装だろうが見破る事ができ、メイズメーカー編では重要な役割を果たす。
同種の先輩としてや同性の先輩として リルイにアドバイス与えている。
リシャット
声 - 大野智敬[4]
ヴェロニカ・バリにサーヴァントとして仕えるエルフの男。ドMな性格で、初登場時はヴェロニカから椅子になれと命ぜられ嬉々としていた。作品の序盤ではヴェロニカからは「豚」とだけ呼ばれ名前は不明だった。実は、風の精霊術と弓を得意とする銀等級の冒険家としての実力を持っている。
コッコ
声 - 白石晴香[7]
ニワトリの獣人[7]でメガネをかけた少女。ツンツンキャラ。父と共にコマイ村にしばらくの期間滞在することになった。読み書きができる。リルイとは知り合って早々にぶつかりあい、あまり仲はよくない。一緒に学校へ通うことになった初日からトラブルが連発するが、リルイが外見を弄ぶ事をせず、父親(クックドル)を「かしこくてすごい」と評しているのを聞いて心を許しアニャンゴと3人で行動するようになる。
クックドル
声 - 松本保典[7]
コッコの父親[7]で、モンスターを調査する生態学者[7]で知的な人物。研究結果が世間にはなかなか受け入れてもらえなかったが、ハジメがノートを精査し、有益な研究だとギルドに伝えたことから認められるようになった。
セキヒメ
声 - 早見沙織[8]
メドゥサの女性。視界に入った者すべてを石化させる能力があり、ギルドのお抱え仕事人として、廃棄する迷宮を処分する迷宮破壊人(ダンジョンディストロイヤー)をしている。普段は目を閉じており、目の代わりをさせる白き盲導蛇「ゴーゴン」を伴なっている。野営中にリルイの夢魔法で(普段は目を閉じているため見ることのできなかった)様々な光景を見て感動し、さらに夢の中で見たハジメに一目ぼれしハジメが住む村に引っ越したいと言い出し、ハジメが告白を断るとショックで暴走して周囲を石化させるなどしたため、ハジメは慌てて付き合うと言ってしまう。付き合うといっても手紙のやり取りだけになったが、それも面倒になったハジメはセキヒメに別れの手紙を送る。それを読んだセキヒメの執事・グレイ・ブルーが怒ってコマイ村へ行き、ブルーとハジメの殺し合いが始まりさらには災害級魔獣キングスノーマンが出現する大騒ぎに発展する。のちに、村に戻ったときハジメに料理を作ったことからリルイからライバル宣言される。
ドラゴン
リルイが迷宮市(マーケット)で買った卵から孵化したスズメドリ。リルイは「きっとドラゴンが産まれてくるのだ」と期待していた。「役に立たなければ食べてしまう」とハジメが言うため、なんとか活躍させようとリルイは奮闘する。最初はダンジョンでも足手まといになっていたが、他のスズメドリからの情報でモンスター発見のきっかけを作ったり、隠れ通路を見つけたことで、ハジメから「リルイより役に立つ」と言われた。森の中で出会ったアシナガ琥珀鳥に恋をする。
探索時や戦闘時はクロメを背中に乗せて参戦する。
ジェシカ・リトルダット
声 - 大西沙織
風俗店「夜の楽園」店主 リシャットに片思いしているのもありヴェロニカをライバル視して突っかかってくる。ゴーウェンの祭壇ダンジョン・巨木の迷宮でヴェロニカと対決するも連敗した。
「サキュバスの羽根」が全壊休業時には従業員を一時的に引き取ったりと何だかんだでお人好し。ヴェロニカからは「アンタとは気が合うわ♡」と評されている。
虎♥人(トラヴァース)
ジェシカが助っ人に雇ったゴーウェンの祭壇ダンジョン専門の冒険者チーム。虎獣人女性のみで構成されている。
ゴーウェンの祭壇中層のボスのとどめをリルイに横取りされたが、咎めることもなく「やるじゃないか 小さいのに!!」「いや~上手に隙を突かれたね」と賞賛し手柄を譲った。
さわやか脳筋チーム・頼れる姐御達である。
ブラドー
ギルドの最高職位者で種族は吸血鬼。数千年もの間ギルドを治めているが、姿は若々しい。迷宮作成者(ダンジョンメーカー)の調査でコマイ村を訪れ、ハジメのパーティーと共に行動する。
ローズ・スペンサー
ギルドのブラドー付き秘書官の女性エルフ。恐らく作中随一の酒豪。
ブラドー戦後コマイ村を訪れ 人々のハジメ評に目を白黒させるハメになる。
スカーレット=ドラケン
赤髪で二本角の金等級女性冒険者。当初はハジメを見下していたが、ハジメの対ブラドー戦を見て認識を改め加勢する。
ブラドー戦後 ハジメの実力に惚れ コマイ村に押しかけてきて「子作りしよう」とハジメに迫るが「お花畑でチューしたら子供ができる」と真顔で述べ、そっち方面の知識はリルイやコッコと肩を並べるレベルである。
ルーララ=ドラケン
スカーレットの妹 銀等級冒険者の魔法使い。長髪に三角帽子を被っているためか竜人的な外観は感じられず人族に見える。姉よりは常識人だがシスコン。
レオ=ゴールドマン
男性デュラハンの白銀等級冒険者シールダー。 ドラケン姉妹とパーティーを組んでいる。ブラドー戦後、ドラケン姉妹と共にコマイ村に逗留しオリーヴに恋心を抱き告白するが玉砕する。ハジメとは良き友になった。
ルドワルド・ローカサス=オリオンバーグ
ブラド―のかつての冒険者仲間であり友人でもあるギルドのトップ、大長老。

世界観

  • 本作には、人間、ドワーフ、獣人、エルフといった4種族に加えて、古代種(エンシャントブラッド:吸血鬼、狼男、メデューサ、人魚といった太古の種族)という第5種族が存在する。(第2話「仲間の流儀」)
  • 冒険家のランクは黄金、白銀、銀、青銅、銅の5等級に分かれている。(第9話「リルイ、はじめてのお使い」)
  • 魔法石が存在し、魔法を扱えない人たちはこのアイテムを使って一時的に魔法を操る。ただし、使用回数には制限がある。(第6話「お買い物」)
  • 奴隷制度がある。ハジメがリルイを連れてきた時、オリーブはてっきり奴隷売買かと勘違いをした。(第1話「出会った、独身と幼女」)
  • 地名や地理は現在日本を彷彿とさせるものとなっている。(第12話「突然の遠征」他)
  • モンスターは討伐シーン含めてコミカルで 災害級モンスターが街に襲来しても凄惨な人的被害の描写はないが、身体欠損やキャラの死亡を連想させるシーンもある。

制作背景

奈良には自身を慕う姪がいるが、成長した際に昔は漫画家だったがフリーターである姿を見て「ダサッ」と言われてしまうことだけは避けたいと考え、死ぬ気で本作のネームを描き担当編集者に持っていった。そして別冊少年マガジンの班長がそのネームを気に入ったことから、姪が小学校に入学する前に本作の連載が決定した。小学校1年生になった姪に職業を訊ねられ漫画家であると答えると、「すごい」と言われ、間に合ったと思った奈良は、漫画家をやれているのは姪のおかげであると話している[9]。また、奈良は「おっさんと少女」という組み合わせのジャンルを好み、そういうジャンルが描きたいと考えていた。主人公がおっさんであることや、29歳という年齢も「特に深い意味はない」が、奈良の中で29歳は「夢を追って良い青年」というイメージだが30歳は「社会的にしっかりしないといけない年齢」であることを思うと、29歳にしたのは「遊んでばかりはいられない…大人一歩手前感が出したかったのかも」しれないと述べている[9]

書誌情報

  • 奈良一平『29歳独身中堅冒険者の日常』講談社〈講談社コミックス〉、既刊21巻(2026年2月9日現在)
    1. 2016年6月9日発売[5][10]ISBN 978-4-06-395679-5
    2. 2016年11月9日発売[11]ISBN 978-4-06-395772-3
    3. 2017年5月9日発売[12]ISBN 978-4-06-395935-2
    4. 2017年11月9日発売[13][14]ISBN 978-4-06-510237-4
    5. 2018年5月9日発売[15]ISBN 978-4-06-511405-6
    6. 2018年11月9日発売[16]ISBN 978-4-06-513244-9
    7. 2019年5月9日発売[17]ISBN 978-4-06-515075-7
    8. 2019年11月8日発売[18]ISBN 978-4-06-517301-5
    9. 2020年5月8日発売[19]ISBN 978-4-06-518845-3
    10. 2020年12月9日発売[20]ISBN 978-4-06-521248-6
    11. 2021年6月9日発売[21]ISBN 978-4-06-523414-3
    12. 2021年12月9日発売[22]ISBN 978-4-06-526267-2
    13. 2022年6月9日発売[23]ISBN 978-4-06-528175-8
    14. 2022年12月9日発売[24]ISBN 978-4-06-529942-5
    15. 2023年6月8日発売[25]ISBN 978-4-06-531882-9
    16. 2023年12月7日発売[26]ISBN 978-4-06-533896-4
    17. 2024年6月7日発売[27]ISBN 978-4-06-535794-1
    18. 2024年12月9日発売[28]ISBN 978-4-06-537760-4
    19. 2025年5月9日発売[29]ISBN 978-4-06-539057-3
    20. 2025年9月9日発売[30]ISBN 978-4-06-540700-4
    21. 2026年2月9日発売[31]ISBN 978-4-06-542623-4

テレビアニメ

脚注

外部リンク

Related Articles

Wikiwand AI