AROUND THE WORLD (鈴木亜美のアルバム)
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本作は、エイベックス移籍後初のフルアルバムであり、鈴木がデビュー7周年を迎えた2005年、音楽活動復帰から約1年間にわたる活動の集大成として制作された[2]。鈴木自身、本作の完成を「やっと自己紹介に辿り着いた」「やっと『自分の物です』と言える一枚ができた」と表現しており、5年半の月日を経て、改めてアーティスト・鈴木亜美としての「真のスタート」を切る作品と位置づけている[2]。
制作過程は、ライブフェス『a-nation '05』の出演期間と完全に重なっていた[2]。週の半ばにスタジオでレコーディングを行い、週末にはライブステージに立つという多忙なスケジュールであったが、鈴木はこれを「非常に良いバランスで支え合っていた」と振り返っている。通常、スタジオに長時間籠もりきりになると精神的に行き詰まりやすいが、全国を回るライブで得た熱気や刺激をそのままレコーディングに持ち込み、逆にライブが制作作業の良い気分転換になるという相乗効果が生まれた。歌詞の制作も、ライブ会場への移動中に景色を眺めながら行われ、その時の前向きな感情や各地での刺激が、収録曲の歌詞に豊かなバリエーションをもたらしたという。全ての楽曲は本人自身が作詞を担当した[2]。
制作開始前は、明確な全体コンセプトを設けていたわけではなく、一曲一曲を全力で形にしていく手法を取ったと鈴木は説明している。そのため、自身でも「最後までどんなアルバムになるか解からなかった」と語っており、完成に至るまでのプロセス自体を楽しんでいたと振り返っている[3]。アルバムタイトルの『AROUND THE WORLD』は、同名の収録曲の内容に由来する[2]。この楽曲は、彼女が初めて音楽に出会い、ステージに立ち、人々との出会いを経てきたこれまでの歩みと、現在の意志、そして「これからはこうでありたい」という未来への展望など、鈴木自身の想いをすべて詰め込んだ内容となっている。デモを聴いた際にそのメロディーのドラマチックさに感銘を受け、自身の心情を「スパンと言い切れる」確信を得たことから、今の自分を象徴する言葉としてアルバムタイトルに選定された[2]。アルバムの根底にあるテーマについて、鈴木は本作を一言で表すと「愛」であると述べている。収録曲を通じて、強さや自信に満ちた愛だけでなく、弱さや壊れそうな愛など、様々な形の愛を表現することを試みたという[3]。
リリース
鈴木のオリジナルアルバムとしては、『INFINITY EIGHTEEN Vol.2』以来5年半振りとなるリリース。シングル「AROUND THE WORLD」と同時発売。
「CDのみ」、「CD+DVD」、「CD+メンズTシャツ」、「CD+レディースTシャツ」、通常盤の4形態リリース。ジャケットも4パターン用意され、Tシャツは裏原宿系ブランド"BASE CONTROL"とのコラボレーションによるもの[4]。DVDにはのプロモーションビデオを収録され、「Delightful」と「Eventful」のダンスシーンのみ"dance track"としてスペシャルビデオも収録されている。
ジャケット及びブックレストには魔女に扮した鈴木の姿が掲載されており、ジャケット及びブックレストも黒を基調としている。
2005年10月から12月にかけて、本作を引っ提げたライブハウスツアーが開催された[4]。アルバムタイトルを冠したツアーは自身初となった。
批評
CDジャーナルは、「アグレッシヴ&ダンサブルなトランス系ナンバーを中心にしながら、本格的なバラード、ソウル・テイストのポップ・チューンまで、幅広いサウンドを導入。リアルな思いを伝える歌詞も刺激的。」と批評した[5]。
オリコンは、本作について、表題曲「AROUND THE WORLD」を「疾走感溢れるサウンドに乗せて、素直な恋心を描いた」楽曲とし、彼女を象徴する一曲になると評した。また、パワフルなボーカルが印象的なダンスナンバー「Delightful」から、優しく広がるバラード「ねがいごと」まで幅広く楽しむことができると言及している。総評として、アーティストとしての魅力と実力が発揮された「おすすめの一枚」であると肯定的に評価している[6]。
音楽ライターの平賀哲雄は、本作をデビュー7年目にして鈴木の「素顔」が明らかになった作品であると評している。エイベックス移籍以降、自身のやりたい音楽や届けたい言葉をストレートに表現してきた約1年間の活動の集大成であり、一切の妥協がない姿勢で制作された点に注目した[7]。アルバムの構成については、多種多様なトランス・ミュージック、ストレートなバラード、そして今後の可能性を感じさせる実験的な楽曲の3つに大別されるとし、それらが「気持ち良いぐらいまっすぐに歌い上げられている」と分析している。また、鈴木自身が本作を「『これが鈴木亜美』と言えるアルバム」と位置づけていることを踏まえ、平賀は本作こそが彼女の「真のデビューアルバム」と呼ぶべき内容であると結論づけている[7]。
収録曲
DISC1(CD)
| 全作詞: 鈴木亜美。 | ||||
| # | タイトル | 作曲 | 編曲 | 時間 |
|---|---|---|---|---|
| 1. | 「AROUND THE WORLD」 | y@suo ohtani | 原田憲 | |
| 2. | 「Hopeful -OVERHEAD CHAMPION MIX-」 | 矢崎俊輔 | OVERHEAD CHAMPION | |
| 3. | 「Beautiful」 | 鈴木大輔 | ats- | |
| 4. | 「Sweet Voice」 | 菊池一仁 | 中村康就 | |
| 5. | 「Delightful」 | 渡辺徹 | Axel Konard | |
| 6. | 「For yourself」 | 渡辺徹 | h-wonder | |
| 7. | 「ねがいごと」 | 鈴木大輔 | 中村康就 | |
| 8. | 「Risk」 | 鈴木大輔 | 中村康就 | |
| 9. | 「Eventful」 | 渡辺徹 | 渡辺徹 | |
| 10. | 「with you」 | 菊池一仁 | 原田憲 | |
| 11. | 「Times」 | 渡辺徹 | 渡辺徹 | |
| 12. | 「I'm alone」 | 菊池一仁 | KZB | |
合計時間: | ||||
DISC2(DVD)
- Hopeful (video clip)
- プロモーションビデオのshort versionはシングル「Eventful」のDVD付き収録。
- Delightful(dance track)
- Eventful(dance track)
- ねがいごと(album edit)
- For yourself (video clip)
- AROUND THE WORLD (video clip)
- For yourself(making)
- AROUND THE WORLD(making)