BTR-MD
From Wikipedia, the free encyclopedia
開発
設計

BMD-4よりも車高を増して車内容積を大きく取っており、居住性はBTR-Dと比べて大幅に向上している[1][2]。全長は6.1メートル、重量は13.2トンで、Il-76輸送機であれば2両を搭載でき、Mi-26重輸送ヘリコプターでも1両を吊り下げ輸送することができる[3]。BMD-4と同じく、乗員と兵員を乗せたまま輸送機からの空挺降下が可能[2]。
車内配置は、車体前方に車長、操縦手、機関銃手の3名の乗員が搭乗する操縦室、中央に兵員12名が搭乗する兵員室があり、後部にエンジンなどを収めた機関室がある[2]。兵員室は、武装した兵員の代わりに担架3基を搭載して負傷兵の輸送に使用したり、最大2トンまでの燃料や弾薬を搭載して物資輸送に使用することもできる[3][4]。兵員の乗降は、兵員室上面にある2枚のハッチか、背面にあるハッチから行われる[4]。
武装は7.62ミリのPKT機関銃が2丁で、1丁は車体機銃として前面右側に取り付けられており車内から機銃手が操作し、もう1丁は車長用キューポラに取り付けられており車長が操作する[1][4]。車長用の機銃は遠隔式で、車内からの操作が可能である[1][4]。
装甲は軽量化のため最小限に抑えられており、小火器や砲弾片までに対応した防弾アルミニウム製である[2][3]。また、NBC防護装置と自動消火システムを搭載している[3]。
エンジンは、BTR-MDでは450馬力の2V-06-2ディーゼルエンジンであったが、BTR-MDMでは500馬力のUTD-29Mターボチャージドディーゼルエンジンを搭載しており、最高速度は時速70キロメートルと装軌式装甲車としてはかなりの高速を発揮できる[1][3][4][6]。車体は油気圧式の懸架装置により車高を変更できる[4]。また浮航能力を有しており、シーステート3までの水面状況で運用が可能[3][4]。
派生型
運用
ロシア ロシア空挺軍で配備が進められ、2015年春までには実戦運用が可能な状態となった[1][3]。2022年のウクライナ侵攻時点では122両が配備されており、ウクライナ軍との戦闘に投入されたが、公開情報の収集分析(OSINT)を行っているOryxによれば、開戦初頭のアントノフ国際空港の戦いで少なくとも2両が撃破されたのを始め、2026年5月時点で少なくとも54両のBTR-MDMが撃破もしくは損傷、鹵獲されている[2][8][9]。国際戦略研究所が発行している「ミリタリー・バランス」によれば、2025年11月時点での保有数はBTR-MDMが150両とされる[10]。
アントノフ国際空港で撃破されたBTR-MDM
