JIFF
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概要
資格要件
JIFF選手とみなされるには、「フランス協会などによって承認された教育課程(学校、大学、または職業訓練)を受講し、試験に合格、または課程を修了して、資格や卒業証明書を取得した選手」であることを前提として、次の2つの条件のいずれかが必要である[5]。
- スポーツ省によって承認されたラグビークラブ(プロクラブ)の育成機関で、承認された育成契約の枠内で、16歳から21歳の間に3シーズン以上を過ごした選手 。
- フランスラグビー連盟に登録されているアマチュアクラブで、23歳になるまでに5シーズン以上(連続または非連続で)ライセンスを取得し、実際にプレーした選手 。
JIFFの規定は「どこで教育を受けたか」を重視しており、選手の国籍、出生地、または祖先の国籍などは不問である[5]。フランス国籍を持っていても、ユース時代にフランス国外で教育を受けた選手は、JIFF選手にはなれない[5]。
チーム編成要件
以下のように、2つの人数制限が存在する。前2024-25シーズンに比べ、わずかに「非JIFF」への制限が緩和した[3]。
報奨金
2024-25シーズンの場合、1試合あたりJIFFの平均が17名以上の場合に報奨金が支給され、人数に応じて最低22万ユーロ(約3600万円)から、上限32万ユーロ(約5200万円)を受け取ることができる[5]。自クラブの育成センター出身のJIFFを定期的に起用しているクラブも優遇される[5]。
罰則
シーズン全体を通した1試合あたりのJIFF選手の人数の平均が規定を下回ると、翌シーズンの勝ち点剥奪や制裁金などの罰則が科される[5][4]。
背景
フランスのラグビープロリーグでは、外国から来る選手が多く活躍し、若いフランス人選手が成長できる余地が小さかった[2][5]。2014年のトゥーロンは、トップ14優勝決定戦のキックオフの時点で、ピッチにいるフランス人選手は15人のうち3人しかいなかった[5]。
この状況を変えるために、各クラブチームの編成の制限を「どの国の選手か」ではなく、「どこで育成されたか」に基づく評価へと転換した。2010-11シーズンの「トップ14」からJIFFの制度を採用し、2012-13シーズンまでには、JIFF選手の割合は40%から60%へと拡大することが予測された。国内育成選手を多く起用したクラブには、インセンティブ(報奨)を与える仕組みを整備[5]。
その結果、アントワーヌ・デュポンやルイ・ビエル=ビアレのような国内育成のトップ選手が台頭し、国際競争力の回復につながったとされている[5]。
弊害
JIFF制度により、他国出身のフランス代表選手(フランス国籍 所持者)は大きく制限を受けた。
スコット・スペディングの例
南アフリカ共和国出身で元フランス代表のスコット・スペディングは、2008年にフランストップ14のCAブリーヴに22歳で加入し、当時23歳までの育成機関を終えた「JIFFではない選手」だった。2014年にフランス国籍を取得し、フランス代表として23試合に出場し、ワールドカップ2015では先発フルバックを担当した[6][5]。
2016-17シーズン中にJIFF選手を平均12人未満しか出場させなかったクラブに対して10%の徴収処分が課されるようになるなど[7]、2018年以降はJIFF規定が厳しくなった[8]。
スペディングが2018年当時所属していたクレルモンが契約更新を拒否し、ボルドー、トゥールーズ、モンペリエ、トゥーロンなども JIFF選手ではないことを理由に難航し、最終的にカストルと1年契約を結ぶに留まった[1]。
スペディングは、トップ14を運営しているLNR(ナショナルラグビーリーグ)に申し立てを行ったが却下され、フランスラグビー連盟やCNOSF(フランス国家オリンピック・スポーツ委員会)にも訴えを起こした。選手やファンから多くの支援を受け、署名活動も行われた。スペディングはJIFFではないことでフランスでの雇用機会を損なわれていると、最高裁判所である国務院に訴えたが、敗訴。スペディングは、カストルとの契約満了後に33歳で引退した[1]。