Jドリーム
From Wikipedia, the free encyclopedia
| Jドリーム | |
|---|---|
| ジャンル | サッカー漫画 |
| 漫画 | |
| 作者 | 塀内夏子 |
| 出版社 | 講談社 |
| 掲載誌 | 週刊少年マガジン |
| 発表号 | 1993年3・4合併号 - 1995年43号 |
| 巻数 | 単行本全14巻、文庫版全7巻 |
| 漫画:Jドリーム飛翔編 | |
| 作者 | 塀内夏子 |
| 出版社 | 講談社 |
| 掲載誌 | 週刊少年マガジン |
| 発表号 | 1996年7号 - 1997年41号 |
| 巻数 | 単行本全10巻、文庫版全5巻 |
| 漫画:Jドリーム完全燃焼編 | |
| 作者 | 塀内夏子 |
| 出版社 | 講談社 |
| 掲載誌 | 週刊少年マガジン |
| 発表号 | 1998年16号 - 1999年44号 |
| 巻数 | 単行本全8巻、文庫版全4巻 |
| テンプレート - ノート | |
| プロジェクト | 漫画 |
| ポータル | 漫画 |
Jドリーム(ジェイドリーム)は、塀内夏子による日本の漫画作品。『週刊少年マガジン』(講談社)にて1993年3・4合併号から1999年44号まで連載された。
プロサッカーの世界を描いた作品で、主人公・赤星鷹の活躍を中心に序盤はJリーグの世界が描かれ[1]、以降は日本代表のワールドカップ予選での激闘が描かれる[2][3]。
作者の塀内は高校サッカーを描いた前作『オフサイド』の終了後、「ずっとアマチュアスポーツを描いてきたから、今度はプロスポーツが描きたい」という希望があり、プロ野球を題材とした作品を構想していた[4]。一方、1990年代初頭の日本サッカー界はプロアマ混在の状況から完全プロ化へと移行しようとした時期でもあり、日本代表がAFCアジアカップで優勝するなど成績面でも変化が現れ始めた時期でもあった[4]。塀内によればたまたまテレビを見ていたところ「こっちの方が面白そうだ」と感じ、一晩で構想を代えたという[4]。
なお、本作品はプロの厳しい世界が描かれると共に、主人公の赤星鷹については確かな技術を持つ一方で、型破りな人物として描かれている[4]。これについて塀内は「アマは誰にでもできるけど、プロは一定のレベルでないと許されない。ギリギリの汚いことまで認められる、かなり厳しい世界でしょ。そうなるとキャラクターの作り方も全然違ってくるから、面白いな、と思った。それこそマイク・タイソンやマラドーナは品行方正ではなくて、破滅しているから面白いんじゃないですか」と語っている[4]。
あらすじ
シリーズとしては大きく3つに分かれており、単行本もそれぞれのシリーズ毎に分かれた形で発売されている。最初のシリーズは以降のシリーズとの区別のため「無印編」といわれる場合がある。
Jドリーム
Jリーグ開幕を翌年に控えた1992年夏。日本代表として長年日本サッカー界不遇の時代を支えてきた浦和レッドダイヤモンズの本橋譲二は、プロ化により自分の足に値段がつけられるという時代の変化に戸惑いを感じていた。そんなある日、赤星鷹という一人の少年に賭けサッカーを持ちかけられ、勝負を通じて新しい世代の到来を肌で感じる。本橋は年齢による衰えと古傷の痛みに悩まされながらも、家族やトレーナーの小林宏に支えられ奮闘を続けていたが、ヤマザキナビスコカップ最終節において、右膝の靭帯を断裂し選手生命を絶たれる。一方、浦和とのプロ契約を勝ち取った鷹は本橋との交代でピッチに立つと、卓越したテクニックと物怖じしない度胸で、代表選手がひしめく相手チームを翻弄し、周囲の人々に将来の日本代表入りを予感させる。
16歳の若さで日本代表に抜擢された鷹は、小心者のストライカー・北村大地や中堅選手の富永朗や嶋泰明らとともにW杯アジア予選に出場、1次予選で難敵のUAE代表を下し、最終予選進出を決める。各選手はJリーグでの活躍を経て、元ドイツプロの本郷剛らとともにアジア最終予選に挑む。日本は崔潤和、洪聖甫を擁する韓国代表との激戦を制して予選突破まであと一歩に迫るも、最終戦でイラク代表に引き分け、目前で本大会出場を逃す。
呆然とする代表の面々だが、予選得点王の活躍を見せた北村にはイタリア・セリエAのクラブからのオファーが届く。一方、鷹は日本への帰国の途につく中、忽然と姿を消し行方知れずとなる。トレーナーの小林は悲嘆に暮れるも、北村は日本が世界に挑み続ける限り鷹との再会の日は近いと予感する。
Jドリーム飛翔編
それから時は流れ[注 1]、姿を消していた鷹がスペインで保護され、FIFAワールドユース選手権に出場する日本ユース代表にキャプテンとして迎えられる。それまでチームを牽引してきた迫丸ら厳しいアジア予選を戦い抜いたメンバーからの反発や、立浪とのサッカーへの取り組み方の違いなどから、一枚岩ではない状態で大会が始まる。いじめられっ子で今まで誰にも必要とされて来なかったFW中居真、女手一つで育ててくれた母が命に関わる手術を迎えるMF迫丸瞬、秀才であるがゆえ自分の考え方の殻から抜け出せないDF立浪誠、兄の事故死を乗り越えられず周囲と衝突しがちなGK浜本真、職人肌のボランチ柳木一成。メンバーはみなそれぞれに悩みを抱えながらも、試合を重ねる中で心を通わせ団結して行く。スウェーデンやアルゼンチンなどの強豪を退けて決勝戦へと進出すると、決勝ではアレッサンドロ・ロッシ率いる地元イタリアと対戦、PK戦の末に大会初優勝を果たすのだった。
優勝という結果を手にし充実感を味わう選手達だが、日本へ帰国しチームが解散すると、それぞれは新たな目標を胸に歩み出して行く。中居の下にはJリーグのクラブからのオファーが届くと、突然のことに戸惑う中居だったが、トレーナーの小林からの後押しもあり入団を決意、それは鷹からの独り立ちを意味していた。
本編は第9巻で完結しており、その後スペインで行方知れずとなった鷹を中居と浜本が訪ねる番外編と、実在の選手松永成立のドーハでの活躍を含むサッカー人生を描いた『松永成立物語』を収録したものを第10巻として刊行している。
Jドリーム完全燃焼編
さらに時は流れ、前回あと1歩のところで敗れたドーハ組に、20歳以下の世界大会を制した若手や、社会人の吉川望、大学生の伊達勲といった新戦力が加わり、フランスW杯の出場権を争うアジア予選が始まる。しかし仲間との一体感を守ろうとする鷹と勝負のために厳しさを求める伊達との確執、富永と浜本、嶋と吉川という新旧世代の熾烈なレギュラー争い、さらには怪我人やスランプで選手が次々に離脱するなど様々な試練が続出[注 2]。日本代表は幾度も苦境に立たされながらも、ベテランの精神力や若手の成長でそれを乗り越えると、第3代表決定戦でイラン代表との決戦を制してW杯初出場を掴む。
念願を果たし歓喜に沸く選手達だが、鷹は試合後のロッカールームから姿を消してしまい、それから3か月経った後も行方は掴めないままとなっていた。本大会に向けた合宿を目前に、北村、富永、嶋は小林と長かった戦いの日々を思い返すが、そんな中、鷹は「ワールドカップにこれから行くんだよ」と称してひょっこりと舞い戻ってくる。最後に実在の日本代表の本大会での成績が手短に記され、子供たちにとってワールドカップが夢物語ではなく現実的な目標となったという状況が記されて物語を終える。