Red Star OS
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Red Star OS(レッドスターオーエス、朝鮮語: 붉은별[注 2])は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)のLinuxディストリビューション。このOSは、1998 年に朝鮮コンピューターセンター(KCC) で開発が開始された。Fedoraをベースとしている。
Red Star OS のリリース以前、北朝鮮のコンピュータは通常、文化語 (朝鮮語)パックがインストールされた Microsoft Windows の改変版をOSとして使用していた[1][2]。
コンテンツ
ブラウザ
Red Star OSには、Mozilla Firefoxを改変したネナラ(朝鮮語で「我が国」の意)というウェブブラウザが搭載されている。これは、光明ネットワークとして知られる北朝鮮の国家イントラネット上でネナラウェブポータルなどを閲覧するために用いられる。
その他のソフトウェア
その他のソフトウェアとして、テキストエディタ、オフィススイート、電子メールクライアント、メディアプレーヤー、ファイル共有ソフト、ゲームなどが含まれる[3][4][5]。
Red Star OSOS 3には、Sogwang Office(ソグァン・オフィス、曙光オフィス)と呼ばれるOpenOfficeの改変版が同梱されている[6]。
概要
2010年頃にロシア人留学生がバージョン2.0のメディアを持ち出して、インターネット上のP2Pに流出させたことがある。
バージョン2.0のディストリビューションはCD-ROM2枚組で構成されており、1枚目にはインストーラとコアパッケージ、2枚目には追加アプリケーションが収録されている。パッケージ管理にはRPM形式が採用されている。インストーラは朝鮮語のみとなっている。Windowsとのデュアルブートがサポートされている。カレンダーには主体年号が使用されている。また、起動音に「アリラン」が用いられている。
マニュアルは「設置指導書」と書かれた15ページのインストール手順書が添付されているだけである。「始めに」の冒頭には「偉大なる指導者 金正日 同志は次の通り指導されました。《プログラムを開発する上での基本は、我が国独自のOSを開発することである。》」と記述されている。
STEPI(韓国科学技術政策研究院)が「Red Star 2.0」を実際に入手して詳細な分析を加えた上で、同オペレーティングシステムはLinuxをベースにしているものの、マイクロソフトの古いバージョンのオペレーティングシステムの影響を大きく受けており、機能面では10年程度は時代遅れであると判断した[7]。
パッケージのアップデートも北朝鮮国内のサーバに接続する必要があり、国外の一般的なyumリポジトリサーバを指定してもアップデートを行うことは出来ない。
近年北朝鮮ではコンピューターウイルスへの感染や機密流出といった重大インシデントが多発している[8]。そのため、セキュリティ強化を狙い労働党や行政機関に導入が進められている北朝鮮の国産パソコンには、Red Star OSが搭載されている[8]。
仕様
このOSは、KDEソフトウェアコンピレーションをカスタマイズしたバージョンを使用している。以前のバージョンは、KDE 3ベースのデスクトップ環境だった。
バージョン3は、前バージョンと同様に、WindowsプログラムをLinux上で実行可能にする互換レイヤーであるWineを使用している[9]。
バージョン3.0の外観はAppleのmacOSに酷似しているが、以前のバージョンではUIはむしろWindows XPに酷似していた[10][11]。2013年に撮影された写真では、北朝鮮の現指導者である金正恩が机の上にiMacを置いていることを確認できるものがあり、こうした再デザインとの関連性を示唆する向きもある[12][13][14]。
Red Star OSは文化語のみで提供されており、北朝鮮の用語と綴りを用いてローカライズされている[15]。ただし、BIOS上のブートメニューで言語を変更するか、ディスクイメージそのものを編集することで、当OS上で使用する言語を変更することは可能である[16]。
脆弱性
メディアでの注目

日本に拠点を置く北朝鮮系の新聞である朝鮮新報は、2006年6月にRed Star OSの開発者2名にインタビューを行った[1]。その後、EngadgetやOSnewsなどの英語圏の技術系ブログ、および聯合ニュースなどの韓国の通信社がその内容を転載した[15][21][22]。2013年末、平壌科学技術大学を訪問していたウィル・スコット (Will Scott) は、平壌南部の朝鮮コンピュータセンター (KCC) の販売店でRed Star OS 3.0のコピーを購入し、同OSのスクリーンショットをインターネット上にアップロードした[9]。
2015年には、カオス・コミュニケーション・コングレスに登壇したドイツ人研究者2名が、本OSの内部動作について解説した[6][23]。本システムは、コンピュータに接続されたリムーバブルメディア上の全てのファイルにウォーターマークを付加することが知られており[24]、これは外国の映画・音楽・文書の交換に使用されるUSBメモリを取引する地下市場の追跡に役立てるためのものとされる[25]。