SH3ドメイン

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SH3 domain
ニワトリ由来α-スペクトリンのSH3ドメインのリボン図、PDB: 1SHG
識別子
略号 SH3_1
Pfam PF00018
Pfam clan CL0010
InterPro IPR001452
SMART SM00326
PROSITE PS50002
SCOP 1shf
SUPERFAMILY 1shf
CDD cd00174
利用可能な蛋白質構造:
Pfam structures
PDB RCSB PDB; PDBe; PDBj
PDBsum structure summary
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SH3ドメイン(Src homology 3 domain)は、約60アミノ酸残基からなる小さなタンパク質ドメインである。当初、SH3はウイルスアダプタータンパク質v-Crk中の保存配列として記載された。このドメインはホスホリパーゼや、Abl英語版Srcなど細胞質のいくつかのチロシンキナーゼ英語版にも存在する[1][2]。SH3ドメインはPI3キナーゼRasGAP英語版、CDC24やCDC25など他のいくつかのタンパク質ファミリーにも同定されている[3][4][5]。SH3ドメインは、細胞骨格Rasタンパク質、Srcキナーゼなどを調節するシグナル伝達タンパク質に存在する。SH3タンパク質は、アダプタータンパク質やチロシンキナーゼと相互作用する。チロシンキナーゼとの相互作用の際には、通常は活性部位から離れた場所に結合する。ヒトゲノムにコードされているタンパク質中には、約300個のSH3ドメインが見つかっている。SH3ドメインはシグナル伝達経路におけるタンパク質間相互作用を制御したり[6]、細胞質内のシグナル伝達に関与するタンパク質の相互作用を調節する役割を担っている[7]

SH3ドメインは特徴的なβバレルフォールドを持ち、逆平行βシートとして強固にパッキングした5本または6本のβストランドから構成される。リンカー領域には短いヘリックスが含まれる場合もある。SH3フォールドは真核生物にも原核生物にも存在する歴史の古いフォールドである[8]

ペプチドの結合

典型的なSH3ドメインは通常、他のタンパク質と相互作用するタンパク質に存在し、特定のタンパク質複合体の組み立てを媒介する。結合パートナーのプロリンに富むペプチドへ結合するのが一般的である。典型的なSH3ドメインはヒトで細胞内タンパク質に限定されるが、MIAファミリーの細胞外タンパク質にもSH3様のフォールドが存在している。

タンパク質のSH3結合エピトープの多くには、次の正規表現で表されるコンセンサス配列またはshort linear motifが存在する。

-X-P-p-X-P-
 1 2 3 4 5

1番と4番は脂肪族アミノ酸であり、2番と5番は必ず、そして時には3番もプロリンである。こうした配列はSH3ドメインの疎水的なポケットに結合する。他に、R-x-x-Kのコンセンサスモチーフに結合するSH3ドメインも記載されている[9]。さまざまな分子の研究過程から新たなSH3結合モチーフの発見が続いており、このドメインの汎用性が強く示されている。

SH3のインタラクトーム

SH3ドメインを介したタンパク質間相互作用ネットワーク(SH3インタラクトーム)の解析からは、線虫のSH3ドメインは酵母と同様にエンドサイトーシスに関与するタンパク質に多く存在するなど、種間の類似性が示されている[10][11]。しかしながら個々のオルソログのレベルでは、SH3ドメインを介した相互作用ネットワークは線虫と酵母の間で高度な再配置が行われている[10]

SH3ドメインを持つタンパク質

出典

関連項目

外部リンク

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