WASP-166
うみへび座の恒星
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WASP-166は、うみへび座の方向に太陽からおよそ373光年の距離にある恒星である[2][注 1]。見かけの等級は、9.36等である[1]。WASP-166は、1つの太陽系外惑星を持つことがわかっている[1]。
| WASP-166 | ||
|---|---|---|
| 仮符号・別名 | Filetdor | |
| 星座 | うみへび座 | |
| 見かけの等級 (mv) | 9.36[1] | |
| 位置 元期:J2000.0 | ||
| 赤経 (RA, α) | 09h 39m 30.0861120120s[2] | |
| 赤緯 (Dec, δ) | −20° 58′ 56.881266564″[2] | |
| 視線速度 (Rv) | 23.629 km/s[1] | |
| 固有運動 (μ) | 赤経: -55.101 ミリ秒/年[2] 赤緯: 11.152 ミリ秒/年[2] | |
| 年周視差 (π) | 8.7523 ± 0.0141ミリ秒 (誤差0.2%) | |
| 距離 | 372.7 ± 0.6 光年[注 1] (114.3 ± 0.2 パーセク[注 1]) | |
| 絶対等級 (MV) | 4.1[注 2] | |
WASP-166の位置(○印)
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| 物理的性質 | ||
| 半径 | 1.22 ± 0.06 R☉[1] | |
| 質量 | 1.19 ± 0.06 M☉[1] | |
| 表面重力 | 320 m/s2[1] | |
| 自転速度 | 4.6 ± 0.8 km/s[1] | |
| 自転周期 | 12.1 ± 0.9 日[1] | |
| スペクトル分類 | F9 V[1] | |
| 光度 | 1.8 L☉[注 3] | |
| 有効温度 (Teff) | 6,050 ± 50K[1] | |
| 金属量[Fe/H] | 0.19 ± 0.05[1] | |
| 年齢 | 2.1 ± 0.9 ×109 年[1] | |
| 他のカタログでの名称 | ||
| BD-20 2976, TOI-576[2] | ||
| ■Template (■ノート ■解説) ■Project | ||
特徴
惑星系
WASP-166は、WASP-Southによる観測で伴天体の通過によるとみられる減光が検出されたことで、惑星探索の有力候補に位置づけられ、高精度の視線速度測定、追加の測光観測が行われた[1]。前述の磁場による視線速度変化のため、確認には通常よりかなり多くの観測を要したが、2019年に減光の原因が惑星であることを確定でき、WASP-166bとして報告された[1]。
WASP-166bは、質量が木星の1割(海王星の1.9倍)、半径が木星の6割程度のスーパーネプチューンで、公転周期が5.44日と短い[1]。この特徴からWASP-166bは、木星より小さいガス惑星が、公転周期5日未満には存在しない、いわゆる「海王星砂漠」の縁に位置し、同種の惑星がほとんどみつかっていない希少な例とされる[1]。
名称
2022年、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の優先観測目標候補となっている太陽系外惑星のうち、20の惑星とその親星を公募により命名する「太陽系外惑星命名キャンペーン2022(NameExoWorlds 2022)」において、WASP-166とWASP-166bは命名対象の惑星系の1つとなった[3][4]。このキャンペーンは、国際天文学連合(IAU)が「持続可能な発展のための国際基礎科学年(IYBSSD2022)」の参加機関の一つであることから企画されたものである[5]。2023年6月、IAUから最終結果が公表され、WASP-166はFiletdor、WASP-166bはCatalinetaと命名された[6]。いずれも、マヨルカ島の作家Antoni Maria Alcover i Suredaの“Aplec de Rondalles Mallorquines d'en Jordi d'es Raco”に記されたマヨルカ民話“Na Filet d'Or”に登場するキャラクターで、Filet d'Orは主役である金色の海蛇、Catalinetaはヒロインの少女の名前を表す[6]。