NewsNation
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NewsNation(ニュースネイション)は、アメリカのネクスター・メディア・グループが所有するケーブルニュースネットワーク。かつては「WGN Superstation(WGNスーパーステーション)」および「Superstation WGN(スーパーステーションWGN)」として知られ、2008年に「WGN America(WGNアメリカ)」へ改称されたのち、2021年3月1日に看板ニュース番組にちなんだ名称のケーブルニュースネットワークとしてリニューアルした。本チャンネルのリニューアルは、ニュース番組の拡充計画の一環として行われたものである[3]。なお、WGNアメリカ時代から引き継がれた一部の娯楽番組は週末に放送され続けていたが、これは2024年7月に終了した。また、ネクスターによる買収後は、ザ・ヒルや放送ネットワークのThe CWがNewsNationとコンテンツ面で連携している。
2018年9月時点で、本チャンネル(当時のWGNアメリカ)は、アメリカ全土において有料テレビサービスに加入している約8,000万世帯で視聴可能であり(少なくとも1台のテレビを保有する世帯の62.7%に相当する)、広く普及していた[4]。
公には中道的であると主張しているが、2021年には複数のNewsNationスタッフが、報道内容を右派寄りに傾けるよう経営陣から圧力を受けているとの懸念を理由に同局を離れた[5]。その後2026年までに、NewsNationは親トランプ派のコメンテーターであるケイティ・パブリッチや、FOXニュースの出身ジャーナリスト数名を採用している[6]。
歴史
スーパーステーションとして
WGN America(WGNアメリカ)は1978年11月9日に設立された。これは、ユナイテッド・ビデオ(United Video Inc.)が、WGN-TV(チャンネル9、シカゴ)の放送信号を、全米のケーブルおよび衛星加入者に再配信し始めたことによるものである。これにより、この有力な独立局は、アトランタに拠点を置くWTBSが「TBS」へと発展した後に続く、アメリカで2番目の衛星配信による全国規模の「スーパーステーション」へと拡大した[7][8]。
WGN-TVの全国向け配信として、このチャンネルでは、シカゴ向け信号で放送されていたさまざまな番組を放送していた。これには、スポーツ(主にシカゴ・カブスおよびシカゴ・ホワイトソックスの野球中継、さらにシカゴ・ブルズのバスケットボール中継)、地元制作のニュース番組、子供向け番組、宗教番組、公共問題番組、映画、そしてシンジケート番組などが含まれていた。1980年代を通じて、WGNのローカル向け配信と全国向け配信は、リーグの方針によりシカゴ地域向け信号のみに制限されていた一部のスポーツ中継を除き、ほぼ同一の番組編成を維持していた。しかし1990年1月に、連邦のシンジケーション独占規制が再導入されると、両者の番組内容は次第に異なるようになった。これは、WGN全国配信が、各地のテレビ局による地域独占権の主張対象となったWGN-TVの番組を差し替えるため、代替のシンジケート番組を編成するようになったためである。また、全国配信側が放送を見送った一部のローカル番組も存在した。特に2000年代後半以降、シカゴ向けのWGN-TVがローカルニュース番組を拡充し、ライフスタイル番組を編成に加え始めたことで、その違いはさらに大きくなった。
2014年12月13日、WGNアメリカはトリビューンによって、従来型のベーシック・ケーブルネットワークへと転換された。これに伴い、シカゴ市場内のケーブル事業者は、既に衛星放送事業者のディレクTVおよびディッシュ・ネットワークで行われていたローカル配信に加え、WGNアメリカの提供を開始した。また、WGN-TVがシカゴ向けに制作していたローカルニュース番組、報道特別番組、公共問題番組、特別イベント、スポーツ中継の同時放送は、移行期間中に平日早朝のみ放送されていたWGN-TV朝のニュース番組の1時間同時放送を除き、その前日に全国向け放送を終了した。一方でWGN-TV側は、シカゴ市場専用のローカル番組およびシンジケート番組による独自編成を維持した。その後、同チャンネルは、スーパーステーション時代から引き継いだ番組を含む買い付け番組へと重点を移し、さらに2015年までに、オリジナルのドラマシリーズやリアリティ番組も限定的に編成へ加えるようになった[9][10]。
ケーブルニュースチャンネルへの転換

2020年9月1日、WGNアメリカは3時間枠のプライムタイムニュース番組『NewsNation』を開始した。番組の開発は2019年10月に始まり、ネクスター・メディア・グループ経営陣がテレビ加入者を対象に調査を実施したことがきっかけとなった。その調査では、一部の回答者が、CNN、MSNBC、FOXニュースといったケーブルニュース局における意見重視型番組に不満を抱いていることが判明した。CNNは、2010年代半ばにパーソナリティ中心の番組編成へさらに移行する以前は、夜間帯でストレートニュース番組を提供していた。MSNBCは2008年頃からリベラル寄りの論評・トーク番組へ傾斜し、FOXニュースは1996年の開局当初から保守寄りの編成方針を採っていた[11][12]。『NewsNation』は、数ヶ月前にトリビューン・メディアから取得した局を含む、ネクスター傘下のテレビ局の放送・デジタル両面のリソースを部分的に活用している。同番組は「全米200のニュースルームに所属する5,000人以上のジャーナリスト」のネットワークを強みとして掲げている[13]。
2020年12月から2021年1月にかけて、ネクスター・メディア・グループは、WGNアメリカの配信拡大に向けて複数のバーチャル多チャンネルテレビ配信事業者と契約を締結した。これには、YouTube TV(12月1日締結)[14]、FuboTV(12月11日)[15]、Hulu(12月18日)[16]、Sling TV(12月24日)[17]、そしてVidgo(1月14日)[18]が含まれている。このうちSling TVとの契約は、親会社であるディッシュ・ネットワークとの包括契約の一環として締結されたもので、ディッシュがネクスター所有の地上波局を視聴できなくなっていた3週間にわたる対立を解消する内容でもあった。これらの契約は、既存の有線・衛星配信網を超えてチャンネルの提供範囲を広げるとともに、『NewsNation』の認知度向上を図る目的があった。なお、AT&T TVでは、2019年10月の時点ですでに同チャンネルの配信が行われていた[19]。
ニュース番組の拡充
2021年1月25日、ネクスター・メディア・グループは、WGNアメリカを同年3月1日に「NewsNation」ブランドとしてリニューアルすると発表した。これにより、43年間続いた「WGN」ブランドとの関係は終了した[3]。この改称は、ニュース番組編成の段階的な拡大と同時に行われた。1日のニュース放送時間は6時間から9時間へ増加し、新たな編成では看板番組『NewsNation』の拡大版が中心となった。既存の『NewsNation Prime』は2時間へ縮小される一方、新たに1時間の夕方版が追加された。また、ジョー・ドンロンとアシュリー・バンフィールドがそれぞれ司会を務める、ホスト中心型のニュース・インタビュー番組も開始された。さらにNewsNationは、WGNアメリカ時代に取得していた娯楽番組の編成を、昼間帯および一部深夜帯で縮小した。2021年に朝のニュース番組が開始されると、シンジケーション契約の終了に合わせて、これらの娯楽番組は追加のニュース番組へと順次置き換えられていった[20][21]。
NewsNationは、ショーン・コンプトンの指揮の下で開発された。コンプトンは、ネクスターによる買収完了後、WGNアメリカの執行副社長へ昇進していた。また、元WGN-TVニュースディレクターのジェニファー・ライオンズ(Jennifer Lyons)も、ネクスターによってWGNアメリカのニュース担当副社長へ配置転換された[22]。しかし、NewsNationは開始当初から、出演ゲストの傾向や、元FOXニュース幹部でホワイトハウス副首席補佐官も務めたビル・シャインをコンサルタントとして起用したことなどを理由に、「右寄り」であるとの批判を受けた。2021年2月にシャインの関与が明らかになると、ニュースディレクターと編集長は辞任した[23]。さらにライオンズも、論争の拡大と低視聴率が続く中、3月に辞任を発表した[24]。スタッフ内部で不満や対立が高まる中、ネクスターのCEOは、2023年までにNewsNationを「ニュース・トーク・論評中心」のチャンネルへ転換する方針を改めて表明した[5]。
2021年5月、ネクスターは、ABC『グッド・モーニング・アメリカ』シニア・エグゼクティブ・プロデューサーを務めていたマイケル・コーン(Michael Corn)を、ライオンズの後任となるニュースディレクターとして採用した[25]。コーンはその後、FOXニュース副社長のシェリー・グレチェック(Cherie Grzech)を編集長に指名した[26]。同年後半には、さらに論評色の強い番組を拡充し、ケーブルニュース界のベテランであるリーランド・ヴィタートやダン・エイブラムスが司会を務める番組を開始した。また、元ABCニュースキャスターのエイドリアン・バンカート(Adrienne Bankert)が司会を務める朝の情報番組もスタートした[27]。
2022年10月3日、元CNNアンカーのクリス・クオモがNewsNationに加入した。クオモは、弟であるニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事(当時)に対し、複数の不祥事への対応について助言していたことを理由にCNNを解雇されていた。NewsNationでは、平日夜の『NewsNation Prime』に代わり、『クオモ(Cuomo)』という番組を担当することとなった。これにより、同局の夜間編成は完全に、パーソナリティ中心の論評・分析番組へ転換された[28]。また、ニュース寄稿者として、元FOXニュース司会者のビル・オライリー、元ホワイトハウス首席補佐官のミック・マルバニー、元ホワイトハウス報道官のショーン・スパイサー、そして「ワシントン・ポスト」コラムニストのジョージ・ウィルらが参加している[29]。
2023年4月1日、深夜帯で放送されていたドラマシリーズとインフォマーシャルは、同局の夕方のトーク・分析番組の再放送へ置き換えられた。さらに4月24日には、平日における24時間体制のオールニュース編成へ恒久的に移行した。新編成には、4時間連続の午後ニュース枠『NewsNation Now』(この時間帯で放送されていた犯罪ドラマの代替)と、1時間の政治ニュース番組『ザ・ヒル(The Hill)』が含まれている。『ザ・ヒル』は、ネクスター所有の出版メディア「ザ・ヒル」をテレビ向けに拡張した番組であり、夕方ニュース『NewsNation Rush Hour』の1時間分と差し替えられた。またNewsNationは、ニューヨーク市支局(デイリーニューズ・ビルディング内、マンハッタン・ミッドタウン所在)に新スタジオを開設した。同じ建物には、提携関係にあるCW加盟局WPIXも入居しており、同日には同局も別の新スタジオを公開している。なお、WGNアメリカ時代に取得したシンジケートのドラマシリーズ(『ブルーブラッド 〜NYPD家族の絆〜』や『ラスト・マン・スタンディング』など)や、時間貸し形式の番組については、引き続き週末のプライムタイム外で放送されていた。
2024年6月1日、オールニュース編成を週末にも拡大し、これにより4年間に及んだ24時間・週7日体制のケーブルニュースネットワークへの移行を完了した。NewsNationは2024年前半を通じて、週末の朝・昼間帯に残っていた非ニュース番組を段階的に置き換えていた。これには、早朝の宗教番組や有料番組、さらに午前後半から午後にかけて放送されていた『ブルーブラッド』の連続放送(同作は移行直前の週にシンジケーション契約を終了した、最後に残っていた娯楽番組であった)が含まれていた。これらは、『モーニング・イン・アメリカ(Morning in America)』週末版、ローリングニュース番組『NewsNation Live』『NewsNation Now』、そして週1回の政治討論番組『ザ・ヒル・サンデー(The Hill Sunday)』へと順次置き換えられていった[30][31]。
2021年にギャビー・ペティーの失踪・殺害事件の報道で視聴者数が増加したことを受け、NewsNationは行方不明事件を扱う新シリーズ『Missing in America』を開始した[32]。
2024年9月から、NewsNationは、ネクスター所有の放送ネットワークThe CWのスポーツ番組の補完放送を開始した。具体的には、『CWフットボール・サタデー』の枠で放送されるカレッジフットボールのダブルヘッダー第1試合が予定時間を大幅に超過した場合、第2試合の冒頭部分をNewsNationで放送した。また、NASCARエクスフィニティ・シリーズのレース中継が予定時間を超えた際にも、その後に放送予定だったカレッジフットボール中継の開始部分をNewsNationで放送する対応が取られた[33]。このように、ニュース専門チャンネルを週末スポーツ中継の延長対応に利用する手法は前例がないわけではなく、FOXも同様の目的で共同所有するフォックス・ビジネスを活用している[34]。
2024年11月6日、NewsNationと提携先のディシジョン・デスクHQは、同年の大統領選挙において、ドナルド・トランプの勝利確実を最初に報じた[35]。
2025年12月12日、アシュリー・バンフィールドが午後10時台のレギュラー番組を終了すると発表した。新たな提携の下で、バンフィールドは引き続き同局の出演者として活動するとともに、実録犯罪(true crime)報道に特化したデジタルチャンネルを率いる予定であり、そこでは自身のポッドキャスト『Drop Dead Serious with Ashleigh Banfield』も配信される[36]。同月には、元FOXニュース寄稿者のケイティ・パブリッチが、バンフィールドの後番組となる政治トーク番組の司会を務めることも発表された[37]。さらに、元弁護士のジェシー・ウェバー(Jesse Weber)が、パブリッチの番組に続く午後11時台の新トーク番組を担当することとなった。両番組は2026年1月19日に放送開始した[38]。この動きは、NewsNationが複数のFOXニュース出身ジャーナリストを採用した後に行われたものである[6]。
UFO問題の報道
2023年、NewsNationはUFO問題への注力によって大きな注目を集めた[39][40]。同局は、この分野について他の多くのケーブルニュースネットワークよりも多くの報道時間を割いている[39]。エンターテインメント業界幹部のアデン・イクラム(Aden Ikram)は、フォーチュンへの寄稿の中で、NewsNationの報道について、「従来メディアがUFO主張に懐疑的な姿勢を取るのとは対照的に、これまでどのネットワークも踏み込まなかった領域へ進むことで、UAP(未確認異常現象)を一般化しつつある」と評した[40]。また、ワシントン・ポストは、NewsNationがUFO報道において「視聴者層のニッチ市場」を見出したと述べている。UFOジャーナリストのロス・コールサートが、UFO内部告発者のデイビッド・グラッシュ(David Grusch)に行った2023年6月のインタビューは、高視聴率を記録した[39]。さらに、NewsNationによるグラッシュへのインタビューは、2023年7月に開催された合衆国議会UFO公聴会で繰り返し引用された[41]。社長のマイケル・コーンは、「フォーチュン」誌に対し、「我々は、いかなる話題も軽視したり避けたりしない報道機関だ。グラッシュの主張は重大で興味深い。どう切り取ってもニュース価値がある」と語った[40]。一方でNewsNationは、「ザ・インターセプト」がグラッシュの精神状態に関する情報を漏洩資料として入手したと誤って報じた後、訂正を出すことを余儀なくされた[39]。
大統領予備選討論会・フォーラム
2024年大統領選挙の予備選挙期間中、NewsNationは初めて大統領候補による討論会およびフォーラムを主催した。2023年12月6日には、NewsNationとThe CWが共同で、第4回共和党大統領候補討論会のテレビ中継を担当した[42][43]。また2024年1月12日には、民主党予備選挙における挑戦者3名(ミネソタ州選出の下院議員ディーン・フィリップス、マリアン・ウィリアムソン、ジェンク・ウイグル)が参加するフォーラムを開催した。現職大統領のジョー・バイデンにも参加が打診されたが、辞退している。なお、同フォーラムの司会はダン・エイブラムスが務めた[44]。
視聴可能地域
NewsNationは、アメリカ国内の殆どのマルチチャンネルテレビ事業者(ケーブル、衛星、IPTV、光ファイバー系サービスを含む)で視聴可能である。しかし、衛星放送を除くと、西部の一部地域やニューイングランド地方の多くでは、依然として配信状況にばらつきが見られる。また、トリビューン・ブロードキャスティングがかつてテレビ局を所有していた市場の一部では、ネクスターによる買収完了後も、NewsNationを提供していないマルチチャンネル事業者も存在する。なお、シカゴ都市圏では、Comcast Xfinity、RCN、WOW!といった主要なケーブルテレビ事業者および各種ストリーミングサービスに加え、WGN-TVの地上波放送でもNewsNationを視聴することができる。
ストリーミング
NewsNationは、YouTube TV[45]、Sling TV[46]、Hulu[47]、DirecTV Stream、FuboTV[48]などで配信されている。
ラジオ
2020年9月1日、『NewsNation』の開始と同時に、NewsNationブランドはラジオにも拡大された。これは、WGN 720 AMにおいて、毎正時に2分間のニュースヘッドラインを放送する形で実施されたものである。これらの音声ニュースは、同ネットワークの公式ウェブサイトやアプリのラジオセクションを通じて、全米で聴取することも可能である[49]。
アンカー
寄稿者
- サラ・アザリ(Sara Azari)
- アシュリー・バンフィールド
- カート・バルデラ(Kurt Bardella)
- A・スコット・ボールデン
- クリス・シリッザ
- ジェニファー・コフィンダファー(Jennifer Coffindaffer)
- デニス・ギットシャム
- リンジー・グレンジャー(Lindsey Granger)
- クリストファー・ハーン
- コルビー・ホール(Colby Hall)
- スティーブ・クラカウアー(Steve Krakauer)
- デイビッド・モンゴメリー(David Montgomery)
- ミック・マルバニー
- リチャード・Y・ニュートン(Richard Y. Newton)
- ジェラルド・リベラ
- ショーン・スパイサー
- ロバート・シャーマン(Robert Sherman)
- トレーシー・ウォルダー
- ジョージ・ウィル
- ローレン・ライト(Lauren Wright)