福島県では戦後デラウェアやキャンベルを中心にぶどうの育成を行っていたが、市場では徐々に巨峰のような大粒のぶどうが消費者に好まれるようになっていった。しかし、巨峰の主要産地は福島県より西に位置しており、熟期・収量性においてどうしても出遅れることや、ジベレリン処理の労力集中も課題となっていた。さらに、先行して福島県北部で育てられていた巨峰の品種改良ぶどう高尾は寒さによる病害で栽培が難航し、福島県のブドウ栽培は停滞を余儀なくされていた。このような複数の課題を背景に、福島県果樹試験場(現:福島県農業総合センター果樹研究所)が育成したのが、あづましずくである。[1]