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りゅう座イプシロン星

りゅう座の恒星 From Wikipedia, the free encyclopedia

りゅう座ε星(りゅうざイプシロンせい、ε Draconis、ε Dra)は、りゅう座にある二重星である。

見かけの等級 (mv)3.91 / 6.82[1]
赤経 (RA, α) 19h 48m 10.35080s[2]
赤緯 (Dec, δ)+70° 16′ 04.5492″[2]
概要 りゅう座ε星 A / B ε Draconis, 星座 ...
りゅう座ε星 A / B
ε Draconis
星座 りゅう座
見かけの等級 (mv) 3.91 / 6.82[1]
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α)  19h 48m 10.35080s[2]
赤緯 (Dec, δ) +70° 16′ 04.5492″[2]
視線速度 (Rv) 2.74 km/s[3]
固有運動 (μ) 赤経: 79.31 ミリ秒/年[2]
赤緯: 39.08 ミリ秒/年[2]
年周視差 (π) 22.04 ± 0.37ミリ秒[2]
(誤差1.7%)
距離 148 ± 2 光年[注 1]
(45.4 ± 0.8 パーセク[注 1])
絶対等級 (MV) 0.591[4]
りゅう座ε星の位置(丸印)
物理的性質
半径 A: 5.9 R☉[5]
質量 A: 2.0 M☉[6]
表面重力 A: 0.4 G[6][注 2]
自転速度 A: 10 km/s[7]
スペクトル分類 G8 III + F5 III[2]
光度 A: 60.1 L☉[8]
表面温度 A: 4,993 K[6]
色指数 (B-V) 0.888[4]
色指数 (U-B) 0.521[4]
金属量[Fe/H] A: -0.32[3]
年齢 1.76 ×109 年[3]
地球から見た位置 (りゅう座ε星Aとの関係)
元期 2012.735
位置角 21.2°[9]
角距離 3.14"[9]
他のカタログでの名称
ティル, りゅう座63番星, BD+69 1070, CCDM J19482+7016AB, HD 188119, HIP 97433, HR 7582, IRAS 19483+7008, IRC +70160, 2MASS J19481035+7016045, SAO 9540
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名称

アメリカのアマチュア博物学者アレンは、りゅう座ε星、りゅう座δ星、りゅう座π星、りゅう座ρ星によって形作られる四角形が、「牡山羊」を意味するアルタイス(Al Tāis)と呼ばれた、と記している[10]。しかし、本来アラビアで"Al Tāis"という語が星の名付けに使われたことはなく、りゅう座ε星自身には、アラビア語で「蛇」を意味するal-tinnīnが記されていた[11]。

この星は、多くの場合バイエル名で呼ばれるが、ティル(Tyl)という固有名も持つ[12]。この名前は、アントニーン・ベチュヴァーシュが用いたことから広まったとされ、その由来は不明である[13]。

中国では、りゅう座ε星は、天廚(拼音: Tiān Chú)という星官をりゅう座δ星、りゅう座σ星、りゅう座ρ星、りゅう座64番星(英語版)、りゅう座π星と共に形成する。りゅう座ε星自身は、天廚三(拼音: Tiān Chú sān)つまり天厨の3番星と呼ばれる[14][15]。

観測

りゅう座ε星は、赤緯が+70度あるため、主に北半球でみられる星で、南緯20度のすぐ北でほぼ地平線付近にみえる。北緯20度から北の地域では、周極星となり、一年中沈まなくなる。視等級が4等なので、大都市のような光害のひどい地域でなければ、肉眼でみることができる。

りゅう座が夜中に正中する北半球の夏が、りゅう座ε星の観測好機だが、周極星なので、広い範囲で季節を問わずみることができる。

星系

りゅう座ε星が二重星であることを最初に記録したのは、シュトルーベであるとされ、19世紀前半から知られていた[16]。明るい方のりゅう座ε星Aは、視等級が3.9、暗い方のりゅう座ε星Bは、視等級が6.8で、両者は見かけ上3.1秒離れている[1][9]。この2つの恒星は、連星である可能性が高いと考えられ、そうだとすれば、りゅう座ε星Aとりゅう座ε星Bの間の実際の距離は、140AU程度となる[17]。

特徴

りゅう座ε星Aは、スペクトル型がG8 IIIの黄色巨星である[2]。質量は太陽の倍程で、半径は巨星なので更に大きい[6][5]。年齢も、太陽よりだいぶ若いとみられる[3]。一方、りゅう座ε星Bのスペクトル型はF5 IIIとされる[2]。

2007年に公表された、ヒッパルコス衛星の改正データによれば、年周視差は22.04ミリ秒で、これに基づいて地球からの距離を計算すると、148光年となる[2]。

脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

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