Wikiwand AI

わし座ファイ星

わし座の恒星 From Wikipedia, the free encyclopedia

わし座φ星(わしざファイせい、φ Aquilae、φ Aql)は、わし座にある連星である[8]。見かけの等級は5.28と、肉眼でみることができる明るさである[1]。年周視差をもとに太陽系からの距離を計算すると、約221光年である[2][注 1]。

赤経 (RA, α) 19h 56m 14.2519125984s[2]
赤緯 (Dec, δ)+11° 25′ 25.401080424″[2]
概要 わし座φ星 φ Aquilae, 星座 ...
わし座φ星
φ Aquilae
星座 わし座
見かけの等級 (mv) 5.28[1]
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α)  19h 56m 14.2519125984s[2]
赤緯 (Dec, δ) +11° 25′ 25.401080424″[2]
視線速度 (Rv) -28.52 km/s[3]
固有運動 (μ) 赤経: 32.745 ミリ秒/年[2]
赤緯: 5.630 ミリ秒/年[2]
年周視差 (π) 14.7474 ± 0.0869ミリ秒
(誤差0.6%)
距離 221 ± 1 光年[注 1]
(67.8 ± 0.4 パーセク[注 1])
絶対等級 (MV) 1.10[4]
わし座φ星の位置(赤丸)
物理的性質
半径 2.0 R☉[注 2]
質量 2.2 M☉[3] / ∼0.5 M☉[3]
表面重力 (log g) 4.05 cgs[5]
自転速度 27 km/s[6]
スペクトル分類 A1 IV[1]
光度 28.8 ± 0.7 L☉[4]
有効温度 (Teff) 9,534 K[5]
色指数 (B-V) -0.01[1]
色指数 (U-B) -0.08[1]
金属量 0.54 ± 0.74[5]
年齢 3×108 年[7]
軌道要素と性質
軌道長半径 (a) ≥0.012 au[8][注 3]
離心率 (e) 0[3]
公転周期 (P) 3.320699 ± 0.000017 日[3]
他のカタログでの名称
わし座61番星, BD+11 4055, FK5 3590, HD 188728, HIP 98103, HR 7610, SAO 105438[2]
■Template (■ノート ■解説) ■Project
閉じる

星系

わし座φ星は、1920年頃に分光連星であることがわかり、ドミニオン天文台のハーパー(英語版)が視線速度変化の観測から軌道要素を求めた[8]。わし座φ星は、周期3.32日の円軌道を公転しており、軌道長半径は0.012 au以上と見積もられる[3][8]。

わし座φ星系の主星は、A型準巨星で、スペクトル型はA1 IVと分類される[1]。ただし、スペクトルエネルギー分布はA1 V型のA型主系列星と合致する、という報告もある[3]。表面の有効温度はおよそ9500 Kで、白く輝くA型星の特徴と合致する[5][9]。光度は太陽の約29倍で、質量は太陽の2.2倍程度と見積もられる[4][3]。伴星の方は、質量が太陽のおよそ半分の、M0ないしM1型主系列星と予想される[3]。

21世紀になり、わし座φ星には第2の伴星候補がみつかった[10]。南に約2.8秒離れた位置にみえ、近赤外線で主星より4、5等暗い[10][7]。主星との関係はわかっていないが、連星であるとするならば、質量は主星の6分の1程度、軌道長半径は190 au以上、公転周期は1500年以上になるとみられる[7][11][3]。

特徴

わし座φ星は、化学的には普通の恒星だとみられていたが、詳しく組成を分析すると、A型金属線星であることがわかってきた[5]。太陽組成と比較して、ヘリウムや炭素は欠乏気味だが、チタン、鉄、ストロンチウム、バリウムなどは過剰に存在する[5]。

わし座φ星の空間運動速度は、アルゴ座アソシエーションのものと合致することから、同アソシエーションの一員である可能性が指摘されている[12]。アルゴ座アソシエーションの年齢は、4000万から5000万年であるので、そこに属するとすればわし座φ星の年齢も同程度になるが、一方でわし座φ星の物理量から推定される年齢はおよそ3億年であり、両者は食い違うため、アルゴ座アソシエーションの一員ではない可能性の方が大きいとみられる[12][7]。

脚注

関連項目

外部リンク

Related Articles

Timelines

Top Qs

Fact Checks