アメリカの壁
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あらすじ
アメリカでヘンリイ・パトリック・モンロー[注釈 1]大統領が当選して3年目、独立記念日2日前の土曜日[注釈 2]。ニューヨークのホテルに滞在していた日本人フリージャーナリストの豊田は、突如として国際電話が完全に通じなくなり、国際便も全面欠航になったことを知る。当初は報道管制により事態について全く報じていなかったマスメディアも、翌日午後になって報道を始める。北米大陸沿岸200浬ないし250浬の沖合一体に、正体不明の白い霧状のものが立ち込めており、その外部との連絡が一切不通になっている、というのだ。「白い霧の壁」は人工衛星高度にまで達しており、そこに突入した艦艇や航空機は、数分にして音信不通になってしまい、二度と戻ってこないという。アメリカ政府は秘密裡に「“B”問題特別委員会」を設立し、緊急調査に乗り出す。
豊田は、異変発生直前にVIPのほとんどが独立記念日のためワシントンD.C.に集められており、海外派兵兵力の3分の2がアメリカに戻されていた、といった数々の不自然なタイミングの良さに疑惑を抱き、その疑惑を友人のフリーコラムニスト、ハリー・ショーに話す。数日してハリーは豊田に、どさくさに紛れて盗みだしだB-1爆撃機で外部に脱出するよう薦める。豊田の乗ったB-1が飛び立ったところで、ハリーの吹き込んでいたマイクロカセット・コーダーが再生され、事態の真相が告げられる。
「壁」
バミューダ海域から発見された謎の装置によって人為的に作り出された現象で、孤立主義者であるモンロー大統領が、ソ連との密約に基づき、旧世界と新世界=アメリカを分離するために作り出したもの。地球観測衛星ノアの撮影した写真では、「壁」の外側は白いもやのようなものに包まれており、北米大陸の外側は全く見えない状態になっている。ただし、この写真は作中で捏造である可能性を指摘されている(真偽は不明)。
メキシコについては、異変発生直後にモンテレーとだけ通信が通じている、という説明があり(その後どうなったのかは不明)、メキシコ自体は「壁」の外側にある模様。カナダとアラスカ州については特に言及がない。またハワイは「壁」の外側にある。