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イギリス国鉄321形電車

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イギリス国鉄321形電車(イギリスこくてつ321がたでんしゃ、英:British Rail Class 321、クラス321)は、1988年から1991年にかけて製造されたイギリス国鉄の交流型電車。

所有者 エバーショルト・レール・グループ (英語版)
ヴァラミス・レール
運用者 現在
ヴァラミス・レール
過去
イギリス国鉄
(ネットワーク・サウスイースト(英語版))
民営化後
アリーヴァ・トレインズ・ノーザン(英語版)
→ノーザン・レール(英語版)
→アリーヴァ・レール・ノース
→ノーザン・トレインズ
シルバーリンク
|→セントラル・トレインズ
└→ロンドン・ミッドランド(英語版)
ロンドン・オーバーグラウンド
ファースト・グレート・イースタン(英語版)
→ナショナル・エクスプレス・イースト・アングリア(英語版)
|→ファースト・キャピタル・コネクト
└→グレーター・アングリア
製造所 BREL(英語版)
ヨーク ホルゲート・ロード車両工場(英語版)
製造年 1988年 - 1991年
概要 イギリス国鉄321形電車 British Rail Class 321, 基本情報 ...
イギリス国鉄321形電車
British Rail Class 321

グレーター・アングリアの321/3形
(コルチェスター駅, 2018年)

内装
基本情報
所有者 エバーショルト・レール・グループ (英語版)
ヴァラミス・レール
運用者 現在
ヴァラミス・レール
過去
イギリス国鉄
(ネットワーク・サウスイースト(英語版))
民営化後
アリーヴァ・トレインズ・ノーザン(英語版)
→ノーザン・レール(英語版)
→アリーヴァ・レール・ノース
→ノーザン・トレインズ
シルバーリンク
|→セントラル・トレインズ
└→ロンドン・ミッドランド(英語版)
ロンドン・オーバーグラウンド
ファースト・グレート・イースタン(英語版)
→ナショナル・エクスプレス・イースト・アングリア(英語版)
|→ファースト・キャピタル・コネクト
└→グレーター・アングリア
製造所 BREL(英語版)
ヨーク ホルゲート・ロード車両工場(英語版)
製造年 1988年 - 1991年
製造数 468両 (117本)
運用開始 1988年
運用終了 2025年
主要諸元
編成 4両編成 (1M3T)
321/3, /4形: DTCO - PMSO - TSO - DTSO
321/9形: DTSO-PMSO-TSO-DTSO
軸配置 2'2' + Bo'Bo' + 2'2' + 2'2'
軌間 1,435 mm (標準軌)
電気方式 交流 25,000 V, 50 Hz (架空電車線方式)
最高速度 161 km/h (100 mph)[1]
起動加速度 1.98 km/h/s (0.55 m/s²)
※2.16 km/h/s (0.6 m/s²)
編成重量 137.9 t
編成定員 座席定員
竣工時
321/3: 313名 (一等席 20, 一般席 293)
2015年時点
321/3: 303名 (一等席 16, 一般席 287)
321/4: 299/307 名(一等席 16/28, 一般席 271/291)
321/9: 309名[2]
編成長 80.92 m
長さ 19.95 m[1]
車体長 先頭車両:19.950 m
中間車両:19.920 m
幅 2.816 m[1]
高さ 3.775 m
台車 動力車:BREL P7-4
付随車:BREL T3-7
固定軸距 14.170 m
主電動機 ブラッシュ・トラクション TM21-41C × 4
※TSA TME 52-35-4 × 4
主電動機出力 248 kW (332 hp)
※300 kW (402 hp)
駆動方式 吊り掛け駆動方式
編成出力 990 kW (1,328 hp)
1,200 kW (1,609 hp)
制御方式 電機子チョッパ制御
※IGBT-VVVFインバータ制御
制動装置 電気指令式ディスクブレーキ
保安装置 AWS、TPWS
備考 ※大規模改修車
 (レナートゥスプロジェクト)
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概要

車体はマーク3客車がベースとなった「BR Second Generation」の一つであり、その設計は直流型電車の456形(英語版)にも踏襲されている。当形式の派生として320形と322形も増備された[3]。

番台区分のうち2つは、ネットワーク・サウスイースト(英語版)の 「リヴァプール・ストリート - ユーストン」間での運用のために製造された。1994年以降の分割民営化後には、車両の保有者がエバーショルト・レール・グループ(英語版)へ移管され、様々な列車運行会社にリースする形で運行を行った。

2023年4月までにグレーター・アングリアで運用されていた一部の編成が320形へ編入及び改造が行われ、スコットレール・トレインズへ転属している。

形式区分

大きく分けて3つのグループに分類される。各グループとも1M3Tの4両固定編成であり、2本併結の8両編成、3本併結の12両編成での運転にも対応している。制御車-電動車-付随車-制御車の編成を組み、電動車にパンタグラフを1基設置している。

321/3形

321/3形(1988年)

321/3形は、1987年9月にネットワーク・サウスイースト(英語版)は、グレート・イースタン本線の「リヴァプール・ストリート - ケンブリッジ / サウスエンド・ヴィクトリア」間で運行される近郊列車用に4両編成46本をBREL(英語版)に発注した。初めて落成した編成は1988年9月15日に公開された[4]。その後、1990年までに20本が追加で増備され[5]、全66本体制となった。編成番号には「321301 - 321366」が割り振られている。車両の新製当初からネットワーク・サウスイーストの塗装を纏っていた[3]。

編成番号の末尾に「P」が付加されている一部の編成では、先頭車両の運転台と最初の乗降ドアの間には手荷物スペースが設けられている[3]。

クラクトンやサウスエンド・オン・シーに向かう列車で運用され、老朽化が進行していたスラムドア車の305形(英語版)、308形(英語版)、309形(英語版)を置き換えた。新たに電化されたイプスウィッチやハリッジ・タウン方面の路線で運用された。更に312形を置き換え、置き換えた編成は、ロンドン・ティルベリー・サウスエンド線(英語版)へ転属した。309形の一部は1994年まで運用を続け、312形のうち24本がウォルトン・オン・ザ・ネイズ行やクラクトン、イプスウィッチ、ウィザムへのラッシュ時間帯での運用に就くために長期に運用された。

「レナトゥース」プロジェクトの一環としてドンカスター工場で大規模更新が行われており、321/3形全30本のうち第一施行編成が2016年12月に更新完了した。このプロジェクトでは新型の空調・暖房設備、座席、Wi-Fiを導入するなどして車両のサービス向上が図られている[6][7][8]。

321/4形

編成番号末尾にPが付加されている321/1形(ブレッチリー駅)

321/4形は、1988年から全30本に発注された二次車として登場した。当初の計画では4両編成25本をグレート・イースタン本線へ、4両編成5本をウェスト・コースト本線へ投入する計画であったが、実際には全編成がウェスト・コースト本線用となり、ブレッチリー車両基地配属となった[9]。後に1990年にかけて、18本が増備された。編成番号として「321401 - 321448」が付与され、初落成した編成は1989年7月に納入された[10]。先に投入された321/3形と同様に編成番号末尾にPが付加された編成は、先頭車両の先端に小口貨物積載スペースが設けられている。また編成中の一等室の割合が増えており、321/3形では両端先頭車の3分の1室であったのに対し、321/4形では半室となっている。

ユーストン駅に停車中の321/4形(右) (1994年)

ウェスト・コースト本線のユーストン駅発着のバーミンガム・ニューストリート行などの長距離列車向けに製造され、今まで充当していた317形が当路線から運用を離脱した。317形自体は、310形を置き換えるために同路線に導入されたばかりの編成であった[11]。 その後うち11本がグレート・イースタン本線へ転用された。これに伴って既に同路線で運用されていた323/3形との仕様を統一するため、一等席区画の縮小が行われた。具体的には中央仕切と車内デッキの両開きドアの撤去を行い、一等車仕様の「2+2」配列のうち格下げエリアでは座席の表地を二等車と同様なものに張替えを行った。後に格下げエリアにあった一等車仕様の座席は、標準仕様の2+3配列の座席へ交換された。転用された11本には簡易的なドア開閉機能(編成内の乗降ドアを開閉を一部無効化する機能)が搭載された。8両編成までしか対応しないブレインツリー支線やサウスミンスター支線において12両編成での運行を可能とするための改造であった。

グレート・イースタン本線に転用された11本は、1997年の分割民営化後に「ファースト・グレート・イースタン(英語版)」へ継承された。その後のフランチャイズ契約での移管に伴い2004年4月にはナショナル・エクスプレス・イースト・アングリア(英語版)へ、2012年2月にはグレーター・アングリアへ移管された。

ウェスト・コースト本線で運用されていた37本は、1997年1月にシルバーリンクへ継承され、2007年11月のフランチャイズの移管に伴いロンドン・ミッドランド(英語版)へ移管された。2006年にノーザン・レール(英語版)で行われていた321/9形の大規模更新に伴い、シルバーリンクの2本(321407、321423編成)が貸出された。2007年にはc2cの357形1本の修理中に別の1本がチェコで試験走行を行っており車両不足であったため、シルバーリンクから2本(321408、321428編成)が貸出された[12][13]。

ロンドン・ミッドランドでの350/2形の導入に伴い、321/4形13本がファースト・キャピタル・コネクトへ転属し、ワブテックのドンカスター工場で大規模更新が行われた[14][15]。これらの編成は2014年9月のフランチャイズ移管に伴い、ゴヴィア・テムズリンク・レールウェイ傘下のグレート・ノーザン(英語版)へ継承された。更にロンドン・ミッドランド配置の17本(321421 - 321437編成)がナショナル・エクスプレス・イースト・アングリアへ移管された。残りの7本(321411 - 321417編成)は、ドンカスター工場で3両編成の320/4形で改造及び改番が行われ、2015年にアベリオ・スコットレールへ転用された[16]。

2017年にグレート・ノーザン配属の10本(321402, 321405 – 321410, 321418 – 321420編成)がグレーター・アングリアへ転属した。2018年5月時点で残存する3本(321401, 321403, 321404編成)は、アベリオ・スコットレールへ転属するためにワブテックのキルマーノック工場で320/4形で改造及び改番される予定であり、更に2本が改造される予定であった[17][18]。

水素式燃料電池車両の600形(英語版)への改造も予定されていたが、計画中止に伴い廃車となった[19]。

321/9形

ノーザン・レール(英語版)の321/9形(ドンカスター)

321形の最終増備車である4両編成3本が1991年に製造され、321/9形に番台区分された。一等席区画が設けられず全車両が一般車のモノクラス編成である点を除ければ初期に製造された編成と同様な設備構成であった。リージョナル・レールウェイズ(英語版)によって発注され、新たに電化されたリーズ近郊の路線で運行されるウェスト・ヨークシャー旅客輸送局(英語版)の列車に使用するために製造され1993年から運行開始した。1995年からワーフデール線「リーズ - イルクリー」間でも運用された[20]。1997年3月に国鉄の分割民営化に伴いノーザン・スピリットへ移管され、同社は2001年4月にアリーヴァ・トレインズ・ノーザンへ改称した。

1998年6月にインターシティー225が車両故障により運用休止となり車両不足になった際には、「リーズ - キングス・クロス」間の運用を補完するためにナショナル・エクスプレス・イースト・アングリア(英語版)へ一時貸出された[21]。2004年12月のフランチャイズ移管に伴いノーザン・レール(英語版)へ継承された。

2006年後半から2007年前半にかけて、ハンズレット・バークレーのキルマーノック工場にて大規模改修を行った[22]。内容には、塗装の変更、内装の刷新、信頼性向上が含まれており、同じ工場で改修を行った322形電車と同様な内容であった[23]。

その後、2016年4月にアリーヴァ・レール・ノースへ、更に2020年3月1日にはノーザン・トレインズへ移管された。新型車両として331形が導入されたことに伴ってグレーター・アングリアへ転属し同社の360形を置き換えた。その後、置き換えられた360形がイースト・ミッドランズ・レールウェイへ転属した。グレーター・アングリアでの運用終了に伴い2022年には、321/9形の全編成が廃車・解体された[24]。

運行事業者

現在の運行事業者

ヴァラミス・レール

ヴァラミス・レールのブランドを施した321428、321429編成

2021年3月にエバーショルト・レール・グループ(英語版)が321334編成を小口貨物輸送用に改造する計画を発表した[25]。同年7月に同社とワプテックは「スウィフト・エクスプレス」塗装を施した321334編成を公開した[26]。この試みが成功すれば、他編成の改造も行い増備する予定であった[27]。

2021年11月には321形4本を改造することを発表し、第一施行編成が2022年2月に納入する見込みとされた[28]。2022年には名称非公開の顧客が1本を確保したことが発表され、後にヴァラミス・レールであることが判明した[29]。同社は、1月に321334編成を利用してスコットランドとバーミンガムを結ぶサービスを開始した[30]。2023年9月に321形4本が改造したのにも関わらず、「スウィフト・エクスプレス」プロジェクトを断念したことが発表した[31]。ヴァラミス・レールが同プロジェクトを引き継ぐことを検討していることを表明し[32]、2024年初頭に改造済の4本をエバーショルトから購入した[33]。

過去の運行事業者

ロンドン・オーバーグラウンド(ロンドン・ミッドランド / シルバーリンク)

シルバーリンク時代の321形

シルバーリンクは、321/4形48本のうち37本を引き継いだ。2003年9月に一部の車両でブレーキディスクのボルトの緩みが見つかったことを受け、同社の321形は一時的に運用離脱した[34]。

2004年9月に「ユーストン - バーミンガム・ニューストリート」間の各駅停車が2系統に分割された。シルバーリンクは「ユーストン - ノーサンプトン」間の運用となり、同じくナショナル・エクスプレス傘下のセントラル・トレインズが「ノーサンプトン - バーミンガム」の運用を担った。当初セントラル・トレインズは、新設された運行系統のためにシルバーリンクから一時的に321形を借用(サブリース)していたが、350/1形の導入に伴い必要な編成数が激減した。

ロンドン・ミッドランド時代の321形

これに対応するためにナショナル・エクスプレス・イースト・アングリア(英語版)がシルバーリンクへ323/3形3本が転属した。元々イースト・アングリア配置であった転属車には、ワンマン運転設備の「キャブ・セキュア・ラジオ・システム」のみ搭載されており、「全国無線ネットワーク・システム」が未搭載であったため、ラクビー駅以北への乗り入れが出来ずにセントラル・トレインズの運用には充当できなかった。(ただし、バーミンガム・ニュー・ストリート駅への路線が閉鎖された週末などには、ラグビー行へ充当されることもあった。)「バーミンガム - リヴァプール」間への350形導入に伴い2005年後半に終了した。リースされた編成の1本がワトフォード車両基地内で脱線事故を起こしている。2007年5月にセントラル・トレインズは、朝のバーミンガム・ニュー・ストリート発ウォルソール行の一部で321形の運用を開始した[35]。

2007年11月にロンドン・ミッドランド(英語版)がシルバーリンクとセントラル・トレインズの321形の運用を引き継いだ[36][37]。ロンドン・ミッドランドは既存の321形を置き換えるため、350/2形37本を発注した[38]。大部分の編成が運用から離脱したが、7本 (321411 - 321417編成)を維持された。この7本は「ユーストン - ノーサンプトン」のラッシュ時の列車や、アビー線で運用された[39][40]。2015年にグラスゴーで近郊路線を運営するアベリオ・スコットレールへ転属するために[41][42]、319形が運用を置き換えて全7本が同年9月20日までに全運用から離脱した[43][44]。うち2本(321413・321414)は塗装変更された上で、2015年後半にロンドン・オーバーグラウンドで短期間運用された。転用された321形は中間付随車(TSO)を脱車した上、3両編成へ組み換えを行い、320/4形へ改番された[45][46][47][48]。

グレート・ノーザン(ファースト・キャピタル・コネクト)

ファースト・キャピタル・コネクト時代の321/4形

ファースト・キャピタル・コネクトは、350/2形の導入に伴い、ロンドン・ミッドランド(英語版)から13編成(321401 – 321410、321418 – 321420)が譲渡された。2010年12月から2017年5月にかけて、「キングス・クロス - ピーターバラ / ケンブリッジ」間のグレート・ノーザンでの運行で充当された。2014年9月のフランチャイズ移管に伴い、グレート・ノーザン(英語版)はゴヴィア・テムズリンク・レールウェイのブランド傘下となった。

2016年をもってテムズリンクから転用された387形に置き換えられた[49]。置き換えられたうち10本(321402, 3214050 - 321410, 321418 - 321420)がグレーター・アングリアへ転属するためにイルフォード車両基地へ回送され[50]、残る3編成(321401, 321403, 321404編成)がアベリオ・スコットレール向けに320/4形へと改造された[51]。

ノーザン・トレインズ(アリーヴァ・レール・ノース / アリーヴァ・トレインズ・ノーザン / ノーザンレール)

アリーヴァ・トレインズ・ノーザン時代の321/9形

アリーヴァ・トレインズ・ノーザン(英語版)は、321/9形3本を継承した。「リーズ - ドンカスター・ウェイクフィールド」間で運行された他、322形や333形を共通でワーフデール線やエアデール線でも運行を行った。2004年に全車両がノーザン・レール(英語版)に継承されたが、331形への置き換えに伴い2020年までに運用を終了した。その後グレーター・アングリアに転属し720形へ置き換わるまでの暫定的に運用された。

グレーター・アングリア (ファースト・グレート・イースタン / NXEA)

グレーター・アングリア時代の321/3形

ファースト・グレート・イースタン(英語版)は、321/3形66本と321/4形11本を引き継いだ。その後、イースト・アングリアの運営はナショナル・エクスプレス・イースト・アングリア(英語版)へ移管された。ロンドン・ミッドランドから捻出された16本が転属してきた他、グレーター・アングリア移管後の2016年にグレート・ノーザンで運用されていた16本も転属した。2020年に新型車両である720形電車の導入中における輸送力確保のため、ノーザン・トレインズから321/9形3本が転属した。

運用では主にリヴァプール・ストリート駅発着で、ブレインツリー、サウスエンド・ヴィクトリア、サウスミンスター、イプスウィッチ、ウォルトン・オン・ザ・ネイズ、クラクトン・オン・シー、コルチェスター・タウンの各方面(ラッシュ時にはノリッジ時まで運行)の列車で充当されたが、他の車両が故障した時には他の電化区間でも運用可能であった。両数は4両編成単体、2本繋げた8両編成、3本を繋げた12両編成で運用された。

2016年8月にグレーター・アングリアへの移管後に720形電車を発注した。同形式はレナトゥースプロジェクト(大規模改修)が実施中であったのに対し[52]、現行の321形全編成を置き換える予定であった。同形式は2020年11月に運行を開始した[53]。

2023年初頭の321形では、「マニングツリー - ハリッジ・タウン」間及び、「コルチェスター - ウォルトン・オン・ザ・ネイズ」で運用され、「ソープ・ル・ソーケン - ウォルトン・オン・ザ・ネイズ」間では一日一往復の列車で充当された[54]。定期運行は2023年4月3日まで行われ、後に不定期に運行された[55]。 2023年4月29日のさよならツアーの後に全編成廃車となった[56]。

改造

レナートゥスプロジェクト

2021年、クラクトン・オン・シー行に充当された、改修済の「321形レナートゥス」編成
改修後の一般席の内装

2013年12月に車両を保有するエバーショルト・レールグループでは、当形式の大規模修繕案の検討に向けて、ドンカスター工場にて321448編成をデモンストレーション車両として修繕を施行した[57]。改修内容には新塗装、座席配列を含む一新した車内装、新設された一等席エリアを特徴としている。既存の321形にはなかった空調設備や開閉式窓に変わる固定式窓やフォスロ・キーベ製の駆動装置も採用された[58][59][60]。

改修の対象となったのは4両編成30本であり、駆動装置の換装はルヴァートン工場で行われた。その他改修作業はドンカスター工場で行われた。最初の更新施行編成が2016年2月に完成した[61]。2017年には当編成もドンカスター工場へ回送され、ホッパー窓への変更など後に改造された編成と同様な仕様へ改修が行われた[62]。

中止された改造計画

蓄電池電車

2022年にエバーショルト・レール・グループとビバライルが、一部の321形を蓄電池電車へ改造し、 満充電で32~48kmを走行する設計に取り組んでいることが発表した[63]。改造後は、スコットランドの路線で使用される予定だった。 2022年12月にビバライル社が経営破綻したため、このプロジェクトは中止となった[63]。

水素式燃料電池車

2018年5月にエバーショルトとアルストムは、今後電化工事が見込まれない非電化路線で運行されている気動車を置換えるために、一部の321形を水素式燃料電池車へ改造する計画を発表した[64]。この改造計画は「ブリーズ」と名付けられ、2019年1月に詳細が公表された。当初は2022年の運用開始が見込まれたが、後にその時期は2024年へと延期された[65][66]。

2021年11月に2社が水素式燃料電池車の主要な開発対象を321形電車からアルストム製電車「アヴェントラ」へ変更すると発表すると発表した。理由としては、321形による改造の場合はイギリス国内で想定される市場規模を満たさない可能性が高いと判断したためである。アヴェントラの先進的な技術およびメンテナンスの最適化が製造及び運用の両面で有利であると判断したためである[67]。将来的に既存車両を改造する選択肢を維持しつつ[68]ブリーズ・プロジェクトは2022年前半に終了し、改造対象としていた321形の少なくとも1編成(321448編成)が廃車となった。

編成

さらに見る 車両構成, 形式 ...
車両構成
形式 導入会社 導入年 編成数 車両番号 備考
321/3 ヴァラミス・レール 1988–1990 4両編成3本 321334, 321339, 321341[69]
ネットワーク・レール 4両編成2本 321332
廃車 4両編成63本 321301-321333, 321335-321338, 321340, 321342–321366
[70][71][72][73][74][75][76][77][78][79][80][81][82]
321/4 (320/4形へ編入) 1989–1990 4両編成6本 321401, 321403–321404, 321411–321418, 321420[83]
イースタン・レール・サービス 4両編成1本 321434[84]
ヴァラミス・レール 4両編成5本 321407, 321419, 321428-321429, 321440[85]
廃車 4両編成30本 321402, 321405–406, 321408-321410, 321421–321427,
321430-321433, 321435–321439, 321441-321448
[86][87][88][89][90][91][92][93]
321/9 廃車 1991 4両編成3本 321901–321903[94]
イラスト
ナショナル・エクスプレス・イースト・アングリア(英語版)
ロンドン・ミッドランド(英語版)
ファースト・グレート・イースタン(英語版)
グレーター・アングリア
グレート・ノーザン(英語版)
アリーヴァ・レール・ノース
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車両番号
321/3形
DTCO PMSO TSO DTSO
図面 EE308 EC210 EH235 EE236
車両番号 78049–78094, 78131–78150 62975–63020, 63105–63124 71880–71925, 71991–72010 77853–77898, 78280–78299
321/4形
DTCO PMSO TSO DTSO
図面 確認中
車両番号 78095–78130, 78151–78162 63063–63092, 63099–63104, 63125–63136 71949–71978, 71985–71990, 72011–72022 77943–77972, 78274–78279, 78300–78311
321/9形
DTSO(A) PMSO TSO DTSO(B)
図面 確認中
車両番号 77990–77992 63153–63155 72128–72130 77993–77995
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脚注

参考文献

外部リンク

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Fact Checks