イチゴノキ属

From Wikipedia, the free encyclopedia

イチゴノキ属
大量の果実を付けるイチゴノキ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicotsキク類 asterids
階級なし : コア真正双子葉類
core eudicots
: ツツジ目 Ericales
: ツツジ科 Ericaceae
亜科 : イチゴノキ亜科 Arbutoideae
: イチゴノキ属 Arbutus L.
下位分類(種)
本文参照

イチゴノキ属(イチゴノキぞく、Arbutus)は少なくとも14種を含むツツジ科の属の一つである。地中海地方と西ヨーロッパ、および北アメリカに分布する。

イチゴノキ属の樹木は、赤く剥がれやすい樹皮を持つ低木あるいは潅木で、食用になる赤い漿果をつける。果実は受精後成熟するまでの期間が長いため、昨年の果実が熟成する頃に今年の花が現れる[1]

名前

この属の北アメリカに分布する種類は「マドロン」(Madrone)と呼ばれる。これはスペイン語イチゴノキを意味する madroño に由来する。この呼びかたはカナダでは使われない。ヨーロッパ種は、この果実がイチゴに似ているところから、ストロベリー・ツリーとも呼ばれる。ある種はただ単に属名で呼ばれる。アメリカ合衆国においては、南オレゴンと北カリフォルニアでは、シスキュー山脈を境界として南側で "Madrone"、北側では "Madrona" と呼ばれる[2]ブリティッシュ・コロンビアにおいては、ただ単に属名で知られる[3][4]。これらの名称はすべて単一種、すなわち北カリフォルニア太平洋岸北西部に野生する A. menziesii を指す。

現在ではイワナシ属Epigaea)、クマコケモモ属Arctostaphylos)、シラタマノキ属Gaultheria)の各属に分類されるいくつかの種は、過去にはイチゴノキ属に分類されていたことがある。この過去の分類の名残りとして、Epigaea repens は「トレイリング・アルブツス」("trailing arbutus")という別名を持つ。

イチゴノキ属およびその近縁属のリボソームDNAによる分子系統学的解析によれば、イチゴノキ属は側系統群であり、地中海地方のイチゴノキ属は北アメリカ北西部の同属種よりもむしろクマコケモモ属Arctostaphylos)、ウラシマツツジ属Arctous)、ComarostaphylisOrnithostaphylos、それにXylococcusなどの各属に近いことが示唆されている。地中海群と北西アメリカ群の分岐は、古第三紀/新第三紀の境界で発生したと推測されている[5]

旧世界

  • Arbutus andrachne L.(Greek Strawberry Tree).
南東ヨーロッパと西南アジアに分布。
  • Arbutus canariensis Veillard ex Duhamel
カナリア諸島に分布。
地中海地方と西フランス、西アイルランド、さらにポルトガルのアルガルヴェ地方まで広範に分布する。東アジアの果樹ヤマモモは、しばしば(欧米の文献において)「イチゴノキ」と誤訳される。
  • A. unedo および A. andrachne の分布が重なる地域では、両者の自然交配種が見られる。交配種は普通果実はできず、交配種が種子から繁殖することはまずないが、この交配種 Arbutus × andrachnoidesシノニム A. × hybrida、または A. andrachne × unedo)は両親の特徴を受け継いでいる。

新世界

  • Arbutus arizonica (Gray), Sarg.
ニューメキシコアリゾナ、西メキシコ南部からハリスコ州にかけて分布。
  • Arbutus glandulosa Mart. & Gal.
南・中央メキシコに分布。
  • Arbutus menziesii Pursh
ブリティッシュ・コロンビアから中部カリフォルニアにかけての北アメリカ西岸部、シエラネバダ山脈の西斜面、太平洋岸山地などに分布。
  • Arbutus peninsularis
メキシコのバハ・カリフォルニア半島に分布
  • Arbutus tessellata
メキシコに分布
  • Arbutus xalapensis Kunth
テキサスニューメキシコ、メキシコ北東部に分布。

交配種

  • Arbutus 'Marina' - A. menziesii の交配種と考えられる。

利用

その他

脚注

Related Articles

Wikiwand AI