イリナキウサギ

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イリナキウサギ
保全状況評価[1]
ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
Status iucn3.1 EN.svg
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分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: 兎形目 Lagomorpha
: ナキウサギ科 Ochotonidae
: ナキウサギ属 Ochotona
: イリナキウサギ O. iliensis
学名
Ochotona iliensis
Li & Ma, 1986[2]
和名
イリナキウサギ[3]
英名
Ili pika[4]

イリナキウサギOchotona iliensis)は、ナキウサギ科哺乳類の一種であり、中華人民共和国北西部の固有種である。1983年に発見されて以降、数十年に渡って研究されてきた[5][6]

恐らく地球温暖化に起因する気温上昇や、放牧圧の上昇、大気汚染等の影響により、個体数は急速に減少している[7]

国際自然保護連合が2018年に行った直近の調査によると、個体数は約1000体以下で[8]絶滅危惧種となっている[9]

イリナキウサギの外見は、スマトラウサギにいくらか似ている。ナキウサギとしては大きく、体長は20.3-20.4 cm、体重は250 gに達する。毛色は明るく、額、頭頂部、首の側面に大きな赤錆色の斑点を持つ[5][10]。酸素濃度が低い高地に住むため、捕食者を避けることができている。

分布

中国北西部の新疆ウイグル自治区にある天山山脈の固有種である。模式産地はニルカ県ジリマラレ山(吉里馬拉勒山)[2]。最近の調査では天山山脈北麓でのみ記録があり、南麓のクチャ市、および北麓のジリマラレ山やフトビ南山では絶滅したと考えられている[5][11]

生態

通常約2800 mから4100 mの高地の崖錐の斜面に生息する[12]。通常、草食であり[5]、草を食べる[12]。ゆるやかに傾斜した岩壁や巣穴となる裂け目や穴のある崖面に暮らす[5][10]。発見以降の数十年で、天山山脈の北側、東経82°21′から87°25′までの範囲の11か所の生息地が発見された。天山山脈の南側でも、東経82°20′から84°13′までの範囲で、2か所の生息地が発見されているが、2014年の調査では南側からは見つかっておらず、絶滅した可能性が指摘されている[11]。イリナキウサギは天山山脈の南北域でしか発見されておらず、これらの経度は、この種の分布可能な限度を示している[13]

生態や行動については、ほとんど分かっていない[4]:37。イリナキウサギは、個体密度が低い。主に昼行性だが、夜行性の行動も見せる。繁殖期には、2匹の子供を産むが[5]、そのうち育つのは1匹だけである。2匹目の子供は、母の脂肪の貯蔵が使い果たされた分娩発情後に妊娠する[14]。そのため、2匹目の子供は成長に必要な資源が制約されているため、放棄される。

岩場に住む他のナキウサギと同様に非社交的であるが、発声はあまり行わない。また、季節によって、昼夜の活動時間の割合を変える。冬期間は昼の行動時間が多いが、春や秋には、夜間により活動的になる[11]

保存

出典

外部リンク

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