これらの炭酸塩コンクリーションの内容物を研究するため、研究者らは超高解像度の研削加工トモグラフィー技術を用いた。これはコンピュータ断層撮影のような対象物の破壊を伴わない可視化技術でなく、破壊の可視化技術である。ウルシアラの研究では50マイクロメートルあるいは25マイクロメートル単位で試料を研削し、1回の研削後に試料の高解像度写真を撮影する。撮影した画像はデジタル処理で連続断層像データとして扱われ、断面のいかなるレイヤーであれ試料の完全な構造を可視化可能である[3]。セクションデータの効率的な画像セグメンテーション(英語版)を実現するため、研究者らはビデオフレーム間のオブジェクトを認識・追跡し続ける人工知能(AI)搭載セグメンテーション技術であるDEVA (decoupled video segmentation approach) を適用した[4]。同研究ではゼロショット学習(英語版)のAIが用いられている。当該のAIは一般化されたマスクデータを用いてDEVAを通じて事前に学習したものであるが、トモグラフィーや化石に特化したデータの学習をしていないため、学習していないデータであってもその中のオブジェクトをセグメンテーションすることが可能である。断面画像のセグメンテーションが完了すると3Dモデルを生成でき、石の中に埋没していた物体を完全に可視化することが可能となる。Sugiura et al. (2026)によるこれらのイカの顎器に関する研究は、ゼロショット学習AIおよびDEVAがフルカラーのトモグラフィーデータおよび古生物学研究に適用された最初の例である[2]。
123456Sugiura,Kanta;Ikegami,Shin;Takeda,Yusuke;Mutterlose,Jörg;Derin,Mehmet Oguz;Kubota,Aya;Nishida,Harufumi;Tainaka,Kazukiet al.(2026-01-16).“The oldest sepioid cephalopod from the Cretaceous discovered by digital fossil-mining with zero-shot learning AI”(英語).Communications Biology.doi:10.1038/s42003-026-09519-9.ISSN2399-3642.
↑Ikegami,Shin;Takeda,Yusuke;Mutterlose,Jörg;Iba,Yasuhiro(June 26, 2025).“Origin and radiation of squids revealed by digital fossil-mining”(英語).Science388(6754): 1406–1409.doi:10.1126/science.adu6248.ISSN0036-8075.