エリダヌス座オミクロン2星
エリダヌス座の連星系
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エリダヌス座ο2星(エリダヌスざオミクロン2せい、英語: Omicron2 Eridani, ο2 Eridani)またはエリダヌス座40番星(英語: 40 Eridani)は、三重連星をなす恒星で、太陽系から約16光年の距離にある。
| エリダヌス座ο2星A[1] ο2 Eri | ||
|---|---|---|
アマチュア天文家が撮影したエリダヌス座ο2星の画像。左に大きく見える橙色の恒星がA星で、右にB星(青白色)とC星(橙色)が見える。 | ||
| 仮符号・別名 | ケイド[2], キード[2], Keid[1][3] | |
| 星座 | エリダヌス座 | |
| 見かけの等級 (mv) | 4.43[1] | |
| 分類 | 閃光星[1] | |
| 位置 元期:J2000.0[1] | ||
| 赤経 (RA, α) | 04h 15m 16.3196189945s[1] | |
| 赤緯 (Dec, δ) | −07° 39′ 10.330779018″[1] | |
| 赤方偏移 | -0.000141[1] | |
| 視線速度 (Rv) | -42.269 km/s[1] | |
| 固有運動 (μ) | 赤経: -2240.085 ミリ秒/年[1] 赤緯: -3421.089 ミリ秒/年[1] | |
| 年周視差 (π) | 199.6080 ± 0.1208ミリ秒[1] (誤差0.1%) | |
| 距離 | 16.34 ± 0.01 光年[注 1] (5.01 ± 0.003 パーセク[注 1]) | |
| 絶対等級 (MV) | 5.9[注 2] | |
ο2星の位置
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| 物理的性質 | ||
| 半径 | 0.812 ± 0.017 R☉[4] | |
| 質量 | 0.78 ± 0.08 M☉[4] | |
| 表面重力 (log g) | 4.45 ± 0.19[4] | |
| 自転速度 | 1.23 ± 0.28 km/s[5] | |
| 自転周期 | 37 - 43 日[5] | |
| スペクトル分類 | K0V[1] | |
| 光度 | 0.457 ± 0.002 L☉[6] | |
| 表面温度 | 5,072 ± 54 K[4] | |
| 色指数 (B-V) | 0.82[7] | |
| 色指数 (U-B) | 0.45[7] | |
| 色指数 (R-I) | 0.45[7] | |
| 金属量 | -0.42 ± 0.04[4] | |
| 年齢 | 69 ± 47 億年[4] | |
| 他のカタログでの名称 | ||
| ο2 Eri A[1], エリダヌス座40番星A[1] BD -07 780[1] GJ 166 A[1] HD 26965[1] HIP 19849[1] HR 1325[1] |
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| エリダヌス座ο2星B[8] ο2 Eri B[8] | ||
|---|---|---|
| 見かけの等級 (mv) | 9.50[8] | |
| 分類 | 白色矮星 | |
| 位置 元期:J2000.0[8] | ||
| 赤経 (RA, α) | 04h 15m 21.7957181469s[8] | |
| 赤緯 (Dec, δ) | −07° 39′ 29.203986789″[8] | |
| 赤方偏移 | -0.000070[8] | |
| 視線速度 (Rv) | -21 km/s[8] | |
| 固有運動 (μ) | 赤経: -2236.169 ミリ秒/年[8] 赤緯: -3338.955 ミリ秒/年[8] | |
| 年周視差 (π) | 199.6911 ± 0.0512ミリ秒[8] (誤差0%) | |
| 距離 | 16.333 ± 0.004 光年[注 1] (5.008 ± 0.001 パーセク[注 1]) | |
| 絶対等級 (MV) | 11.0[注 2] | |
| エリダヌス座ο2星Aに対するB・Cの軌道要素 | ||
| 軌道長半径 (a) | 約 400 au[9] | |
| 公転周期 (P) | 約 8,000 年[10] | |
| 物理的性質 | ||
| 半径 | 0.014 R☉[11] | |
| 質量 | 0.573 ± 0.018 M☉[12] | |
| スペクトル分類 | DA2.9[8] | |
| 光度 | 0.013 L☉[13] | |
| 表面温度 | 16,500 K[14] | |
| 色指数 (B-V) | 0.11[8] | |
| 他のカタログでの名称 | ||
| エリダヌス座40番星B[8] BD -07 781[8] HD 26976[8] |
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| エリダヌス座ο2星C[15] ο2 Eri C[15] | ||
|---|---|---|
| 見かけの等級 (mv) | 11.17[15] | |
| 分類 | 閃光星[15] | |
| 位置 元期:J2000.0[15] | ||
| 赤経 (RA, α) | 04h 15m 21.5359980886s[15] | |
| 赤緯 (Dec, δ) | −07° 39′ 20.694578096″[15] | |
| 赤方偏移 | -0.000150[15] | |
| 視線速度 (Rv) | -45.0 km/s[15] | |
| 固有運動 (μ) | 赤経: -2247.183 ミリ秒/年[15] 赤緯: -3409.824 ミリ秒/年[15] | |
| 年周視差 (π) | 199.4516 ± 0.0692ミリ秒[15] (誤差0%) | |
| 距離 | 16.353 ± 0.006 光年[注 1] (5.014 ± 0.002 パーセク[注 1]) | |
| 絶対等級 (MV) | 12.7[注 2] | |
| エリダヌス座ο2星Bに対するCの軌道要素[12] | ||
| 軌道長半径 (a) | 6.930 ± 0.050" (約 35 au) | |
| 離心率 (e) | 0.4294 ± 0.0027 | |
| 公転周期 (P) | 230.30 ± 0.68 年 | |
| 軌道傾斜角 (i) | 107.56 ± 0.29° | |
| 近点引数 (ω) | 318.4 ± 1.1° | |
| 昇交点黄経 (Ω) | 151.44 ± 0.12° | |
| 前回近点通過 | 1847.7 ± 1.1 | |
| 物理的性質 | ||
| 半径 | 0.31 R☉[16] | |
| 質量 | 0.2036 ± 0.0064 M☉[12] | |
| スペクトル分類 | M4.5V[15] | |
| 光度 | 0.022 L☉[13] | |
| 表面温度 | 3,100 K[17] | |
| 色指数 (B-V) | 1.68[15] | |
| 他のカタログでの名称 | ||
| エリダヌス座40番星C[15] エリダヌス座DY星[15], BD -07 781C[15], GJ 166 C[15] |
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観測の歴史
この恒星はエリダヌス座の領域にあり、1783年にウィリアム・ハーシェルによって二重星であることが発見された[18]。その後1851年にはオットー・フォン・シュトルーフェによって伴星Bが伴星Cを従えていることが発見された[10]。その後1910年に、ヘンリー・ノリス・ラッセル、エドワード・ピッカリング及びウィリアミーナ・フレミングらによって伴星Bが暗い天体であるにも関わらずスペクトル分類がA型に分類される白色矮星であることが確認され[19]、1914年にウォルター・シドニー・アダムズによって公式にエリダヌス座ο2星Bのスペクトル分類が記述された[20]。エリダヌス座ο2星Bは、観測史上初めて発見された白色矮星として知られる[9][21]。
物理的性質
惑星系
A星のハビタブルゾーンは 0.556 ~ 1.103 au 離れた領域であると考えられており、この範囲内に惑星があれば液体の水が存在できるだろう。A星から 0.6 au の距離に惑星があった場合、公転周期は203地球日で、A星は地球から見た太陽より 30% 大きく見える。惑星の大気組成が地球と同じであれば、B星は-8等の白い星、C星は-6等の赤い星として観測される。これらは夜空の闇を完全に打ち消すほどではないが、昼間でも見ることができるほど明るい(なお、満月は-12.6等、金星の最大光度は-4.7等)。B星とC星が衝の時期には、一晩中おぼろに明るく、他の星が見えにくい状態が続くとみられる[9]。
かつてB星の周りに居住可能な惑星があったとしても、B星が白色矮星になる時にその環境は破壊されていると考えられる。C星に関しては、フレアのたびにX線放射が可視光線と同じくらいまで強くなっているので、ハビタブルゾーンに惑星があったとしても地球上で考えられるような生物は存在できないだろう[9]。
2018年に主星であるA星の周囲を42日周期で公転している、地球の2倍程度の大きさのスーパーアースと推測される太陽系外惑星がドップラー分光法による主星の視線速度測定から見つかったという研究結果が発表された[4][22]。A星は、アメリカの人気SFシリーズ『スタートレック』の生みの親であるジーン・ロッデンベリーによって「バルカン人の母星がある」とされていたため、この惑星の発見はCNNでも報じられるなど注目された[22][注 3]。しかし、2021年には惑星によるものとされたこの主星の視線速度の変化を示す信号は偽陽性であることを指摘する研究が公表され[23]、2023年および2024年に新たに公表された研究結果では主星の視線速度変化は惑星ではなく恒星活動由来であった可能性が高いと結論付けられている[24][25]。