オーシャンパウト
From Wikipedia, the free encyclopedia
| オーシャンパウト | ||||||||||||||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||||||||
| 学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| Zoarces americanus (Bloch & Schneider, 1801) | ||||||||||||||||||||||||||||||
| シノニム | ||||||||||||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||||||||
| 英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| Ocean pout |
オーシャンパウト(学名:Zoarces americanus、英: ocean pout)は、ゲンゲ科に属する海水魚の一種である。北西大西洋沿岸、すなわちニューイングランドからカナダ東部にかけて分布し、冷たい海域に生息する底生魚である。血液中に不凍タンパク質(antifreeze protein)を含み、氷点下に近い環境でも生存できる。
本種は1801年にドイツの博物学者マルクス・エリエゼル・ブロッホとヨハン・ゴットロープ・テアエヌス・シュナイダーによって記載され、タイプ産地は「アメリカ沿岸」とされている[1]。
オーシャンパウトはゲンゲ科(Zoarcidae)のうち、ゲンゲ亜科(Zoarcinae)に属するナガガジ属(Zoarces)の一種である。ナガガジ属は現生6種を含み、ヨーロッパゲンゲ(Z. viviparus)などが知られている。ゲンゲ亜科はゲンゲ科の4つの亜科のうちの1つであり、寒冷な北半球の沿岸域や深海域から多くの種が知られる[2]。
形態
分布と生息環境
生態
不凍タンパク質
遺伝子組換えへの応用
オーシャンパウトのAFP遺伝子プロモーター領域は、マスノスケ(Oncorhynchus tshawytscha)由来の成長ホルモン遺伝子(GH)と組み合わせて、タイセイヨウサケ(Salmo salar)への遺伝子組換えに用いられている。この構成(opAFP-GHc2)により、サケは季節や水温に関わらず成長ホルモンを発現し、通常の約3分の2の期間で出荷サイズに達するアクアドバンテージ・サーモンが開発された[6][7]。
また、ユニリーバ社はこのAFP遺伝子をもとに、遺伝子組換え酵母で生産したAFPをアイスクリームに添加する研究を行い、氷結晶の形成を抑えて低脂肪でも滑らかな食感を保つ技術を開発している[8]。
人間との関わり
オーシャンパウト自体は一般的な食用魚ではないが、寒冷耐性の研究や不凍タンパク質の発見において重要なモデル生物とされている。また、食品・医薬品・冷凍保存などの分野において、応用研究が進められている。